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 さて、負けてしまいました。

チーム 123456789
韓国
0
0
0
0
0
0
0
2
0
2
日本
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1


 最も燃えた瞬間は9回裏に代打で新井が登場した場面。ついつい職場でテレビをつけてしまいました。1点差に詰め寄り、1死1塁。一発が出れば逆転サヨナラ。新井だったらやってくれるかもしれない。そんな期待を込めて打席を見守っておりました。
 3球目のストレートが一番打ちやすかったと思いますが、それを空振りしてしまったのが痛かったです。5球目の変化球はよくバットに当てましたが、最後は変化球で空振り三振。残念でした。しかし、ほとんど打席に立っていない選手にあの場面で打てというのは酷でしょう。

 日本は韓国を3安打に抑えていたのですが、ワンチャンスをモノにされてしまいましたね。守備のミスもありましたし、投手起用に疑問符もつきますが、2失点という結果を責めるわけにはいかないでしょう。この辺の差は集中力とか根性とか、選手はよくがんばったと思います。アメリカ戦も韓国戦も1点差でしたし、敗れはしましたが実力的には遜色ないと思っています。



 ここでちょっと、王監督の選手起用に文句を。

 そもそも代表選出の段階でベストメンバーを選べたのかということもあるのですが、諸事情もありますのでそれは置いておきます。問題はチームの力を100%出すことができたのかどうかという点です。代表選手30人のポテンシャルを全て使いきれたかといえば、答えは否でしょう。

 今大会の王監督の選手起用は、スタメンと控えを明確に区別していました。スタメンに関して言えば、1次リーグ、2次リーグを通じて入れ替わったのは捕手の里崎と谷繁だけです。長いペナントレースであれば、実力上位の選手をなるべく多くのイニングで起用するということは考えられる戦術ですし、多少不調でも控えの選手を起用するより調子を上げてくるのを待つことの方がチームにとって良いことも多いです。しかしそれらは普通のチームが長丁場を戦うための方法であり、このWBCに適したものではなかったと思います。なぜならば今回は、ベンチの選手も控えとはいえ各球団の主力級が揃っているからです。

 今日のスタメンが王監督の考える最強メンバーだったのかもしれませんが、何人か入れ替えたところで実際にはそれほど力が落ちるわけではないのです。普通のチームならエースや4番が離脱したらダメージは大きいのですが、代表チームなら代わりはいくらでもいるわけです。最初に決めた“100点満点を取る”メンバーに拘泥してしまったために、“100点を取れるメンバー”の何人かが不調であっても、“90点なら取れるメンバー”を起用することをためらい、結果的に70点に終わってしまった感じです(これ実は、カープの山本浩二前監督の選手起用に似ているのですが、略)。これが100点の力を出さないと勝てないような相手ならピーキーな采配になるのも仕方がありませんが(たとえば2005年のカープが優勝を目指す、みたいな)、日本の野球レベルは外国と比較してそれほど低いものではありません。もっと柔軟な選手起用でも充分戦っていけたはずです。

 結局、勝ち上がる力はあったと思うのですが、短期決戦という制限の中で、控え選手を含めたチームの力を全て出し切ることができなかったという印象です。スタメン選手を信用するのと同じくらいには、控え選手も信用して欲しかったところです。



 なんかもう終わりみたいな書き方をしてしまいましたが、まだまだ可能性は残されています。
 これで2次リーグは1勝2敗。準決勝進出は厳しくはなりましたが、メキシコがアメリカに2点以上取って勝てば日本が2位に滑り込めます。ダメで元々、後はメキシコの健闘を期待したいと思います。


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