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 今週はゴルフの4大メジャー大会の一つ、マスターズトーナメントが開催されています。そこで、マスターズの開催されるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブをリアルに再現しているスーパーファミコンのゴルフゲーム、「遥かなるオーガスタ」(T&E SOFT)をプレイしました。





はじめに


 究極のスーパーゴルフゲーム NEW 3D GOLF SIMULATION 「遥かなるオーガスタ」がスーパーファミコン専用ソフトとして、遂に完成しました。

 株式会社ティーアンドイーソフト(T&E SOFT)は、ご存知の皆さんもあろうかと思いますが、パソコンゲームで、「ハイドライド」シリーズ、「ディーヴァ」、「サイオブレード」と、次々と新技術を駆使しヒットを飛ばしてきたソフトハウスです。そして近年、「ゲームソフトの将来は“3D”で決まりだ」という信念に基づき、開発に着手し、多くの技術的困難をクリアして、論理的3D計算による画像を高速に作成できるプロセッサー「POLYSYS(ポリシス)」を完成させました。このコア(核)は応用性が非常に高く、ゲームはもとより、建築物の設計用シミュレーションとか、交通シミュレーションなど実用面にも活用することが可能となっています。
(詳しくは、この操作マニュアルのP.50に解説していますので、お読みください。)
 そしてこの「POLYSYS(ポリシス)」を初めて搭載したゲームソフトが、パソコン版 NEW 3D GOLF SIMULATION 「遥かなるオーガスタ」です。ゲーム内容は、ゴルフゲームなのですが、全てが3D 計算処理されているため、これまでの現実味の薄いゴルフゲームとは全く違います。コースの状態が360度、どこからでもリアルタイムに画面で見ることができ、また各ホールにはアンジュレーション(起伏)が表現され、ボールのバウンドや転がりは実際のものと同様、さらに障害物としての木にボールが当たったときでも、そのはねかえりが非常に自然な感じになっています。極めて現実に近く、臨場感のあるゴルフゲームに仕上がっています。
 しかもプレイできるゴルフコースというのは、世界4大ゴルフトーナメントの一つ「マスターズ」(毎年4月に開催)が行われ、世界屈指の美しいコースと名高いオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブです。ゴルファーなら、誰でも一度はプレイしてみたいと思うコースなのです。
 T&E SOFT は、このオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブと、コンピュータゲームとしては世界で唯一正式の契約を締結しました。提供されたコースの詳細設計図とトポグラフィーに基づき、そのコースを「POLYSYS(ポリシス)」で可能な限り忠実に再現しました。
 パソコン版 NEW 3D GOLF SIMULATION 「遥かなるオーガスタ」は、一昨年10月に発売したのですが、現在でもヒットを続け、ゴルフゲームのスタンダードとなっています。

 T&E SOFT は、16ビットのスーパーファミコンの登場で、高速3D プロセッサー「POLYSYS (ポリシス)」をコア(核)としたゲームソフトが、「パソコンだけに限らずスーパーファミコンでも製作できる」と判断しました。そして NEW 3D GOLF SIMULATION 「遥かなるオーガスタ」で、ファミコンソフトメーカーとして、初めて参入したのです。T&E SOFT は、常に新しい技術を追い求めて、ゲームにエンターテイメントとしての新しい境地を拡げるソフトハウスです。T&E SOFT を今後とも末永くご支援の程、お願い申し上げます。


「遥かなるオーガスタ」操作マニュアルより




 マニュアルにはのっけっから気合の入った序文が記載されていますね。序文だけではなく、マニュアルには3D グラフィクスやPOLYSYS について、1章を割いて解説されています。T&E SOFT がいかに「POLYSYS」および「遥かなるオーガスタ」に注力していたのかがよくわかります。

 このゲームが発売されたのは1991年ですが、一番最初のPC-9801版の発売は1989年。当時のゴルフゲームは基本的に、アップダウンの無い2D 平面を、フェアウェイとか、ラフとか、バンカーとかのエリアに区切ってコースを形成するという形式でした。グリーンのアンジュレーションだけは、矢印で表現することが多いですかね。ですが本作は、グリーンだけでなくコース全体を、ポリゴンを使って凹凸を表現し、現実のコースをリアルに再現していました。

 当時のパソコン雑誌のゲームランキングでは、かなり長い間上位にランクインしていたような憶えがあります。それだけ衝撃的なゲームだったんですよね。私もプレイしたことはなかったんですけど、「とにかく凄いゲーム」という印象を強く抱いていました。





 まずはプレイヤーを登録。まあ、名前だけですけどね。
 本作には、他の多くの選手とスコアを競う「トーナメント」。1~4人で普通にコースを回る「ストローク」、1vs1 でホールごとの優劣を争う「マッチプレイ」、そしてホールごとに練習することができる「トレーニング」の、4つのモードがあります。この辺は、普通のゴルフゲームと変わりませんね。



 とりあえず、オーソドックスに一人で「ストローク」をプレイします。



 コース全体が3D データで表現されており、向きを変えれば、それに合わせて風景も変化します。



 後ろを向けば、クラブハウスや隣のホールのティーグラウンドも見えます。



 ショットの仕方も、割とオーソドックスな感じですね。打つ方向を決め、クラブ、スタンスを選択するとショット開始。MIN からMAX まで移動するバーを止めてパワーを決定。ボール上を移動する黒いカーソルを止めてボールを叩く位置を決定すると、3D のコース上をボールが飛んでいきます。

  

 ちょいと引っ掛けたので、ボールは左のラフへ。ボールの中心を叩こうと思ったのですが、タイミングが少し遅れて、やや右側を叩いてしまいました。



 スクリーンショットを撮ってなかった都合上、違うホールの画像ですが、グリーン上ではメッシュでアンジュレーションを表現します。カップまでのアップダウンは画面上部のグラフでも確認できます。
 キャディもなんかアドバイスしてきますが、正直、あんまり役に立つことは言ってくれません。



 一番ホールは3オン1パットでパーでした。





 実在するコースなので、そんなにムチャクチャではありませんが、そこは流石にオーガスタ。それなりに難易度の高いコースが揃っています。



 この7番とか、バンカーに囲まれた砲台グリーンがいやらしいですね。どのあたりを狙えばいいのか、ちょっと迷うところです。
 ちなみにオーガスタは、グリーンが固くて速く、難易度が高いことで有名なのですが、その高速グリーンの感じが再現されているかどうかは不明です。



 12番のグリーンも、池超え&横長の狭いグリーンで、前後をバンカーに挟まれており、かなりきつかったですね。

 

 どうもこのゲーム、弱いショットのコントロールが難しいんですよね。グリーンを挟んであっちに行ったりこっちに行ったり。結局グリーンオンに7打かかり、大叩きしてしまいました。
 ちなみに、オーガスタの11番から13番は、通称「アーメン・コーナー」と呼ばれ、神に祈らないといけないほど難易度が高いホールとして有名です。



 そして最終18番。左右を林に挟まれた狭いフェアウェイの先にバンカーが控えているといういやらしい構成。最後の最後まで気が抜けませんよ。





 とりあえず、1ラウンド終了。
 アウトはまあまあのところで収まったのですが、12番で大叩きしたのが響いて、トータル81打の+9。まあ、この辺りなら、マスターズの参加選手でも出しちゃうこともあるスコアなので、良しとしましょう。

 このゲームで難しいのは、ショットのパワーを決めるときに、MIN からMAX まで到達した後、またすぐにMIN に戻っちゃうんですよね。なので、MAX ギリギリを狙おうとしてタイミングが遅れると、ほぼMIN のパワーで打たなくてはならないケースが結構出てきてしまいます。
 まあ、フルパワーで打つことのリスクと捉えればいいんでしょうけど、ミスした結果球が大きく曲がったりするならともかく、MIN パワーで数10ヤード程度しか飛ばないというのはちょっと変なんですよね。

 またその裏返しで、弱いコントロールショットも難しいです。パワー0からパワー100まで移動する際、途中の80でボタンを押すのは比較的楽なんですけど、100からいきなり0に戻ったときに10でボタンを押すと言うのはタイミングが取りにくいんですよね。なので、グリーンからちょっとこぼれて残り10数ヤードという位置から寄せていくのが大変なんですよね。12番で大叩きしたのもこれが原因でした。
 一応パターの場合は、短い距離で少し強めに打ったとしても入ってくれるんで、なんとかなるんですけどね。



 発売当時はそのリアルさで一世を風靡したゲームですが、流石に今の目で見ると、正直思ったより普通のゴルフゲームだったなぁという印象ではありました。ただ、ゴルフゲームの歴史を振り返ったときに、けして外すことのできないゲームであることは確かです。そういうゲームを、ちゃんとプレイすることができたのは良かったです。

 それでも、時代が移っても色あせない本作最大の魅力は、やっぱりオーガスタ・ナショナルを取り扱っているという点だろうと思います。とりあえず、このゲームでオーガスタ・ナショナルのコースを勉強すれば、マスターズを観る上で、より楽しめるようになるのではないかと思います。





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