雑居空間
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 社会思想社刊、イアン・リビングストン著のゲームブック、「運命の森」に2回目の挑戦。1回目はただ歩いていて普通に戦闘で死亡しただけなので、プレイした感があんまりなかったんですよね。今回はもう少し話の本筋に絡めればと思います。

 以下、「運命の森」のネタバレがあります。ご注意ください。




 あたし、レイン・デシンセイ。19歳の冒険者。旅の途中でたまたま出くわしたドワーフのビッグレッグさんの遺志を継いで、ダークウッドの森からドワーフの“戦いのハンマー”を見つけてくることになりました。森の入り口にある魔術師ヤズトロモの塔でいろいろアイテムを購入して、いよいよ探索開始です。





技術:9
体力:21
運:8

食料:10
金貨:4
持ち物:ツキ薬×2、万能薬、静けさの薬、毒消しの薬、聖なる水、光の指輪、とび跳ねブーツ、するするロープ、水の探し棒、ニンニク玉、鼻用フィルター





 外に出ると、日差しは明るいものの、あたりは奇妙な静寂に包まれている。やっぱり、この森はただの森じゃなさそうな感じね。
 あたしは森の方角--北へと向かって進んでいく。太陽は明るかったはずだったけど、森の中はやはり薄暗い。空気も湿っぽく、不快だ。
 道は巨大な老木の根元で東西にわかれている。あたしは東に歩を進める。
 奇妙な鳥やケモノの鳴き声をBGMに薄暗い森を歩いていくと、やがて苔むした木の道標があり、北と東に道が続いている。そしてその上には、カラスが一羽。
「こんにちわ」
 うわっ。カラスが喋った。とりあえず敵意はないみたいだけど、ちょっとうさん臭いかな。一応あたしも「こんにちわ」と返してみる。するとカラスはあたしに旅の目的を訊いて来た。本当は言いたかないけど、あたしは2匹のゴブリンを捜しているとついつい素直に教えてしまう。
「金貨一枚あれば、おれのアドバイスが買えるんだがなあ」
 だから、うさん臭いっちゅうねん。でも探索行は始まったばかり、ここは少しでも情報を集めておこう。あたしは金貨を1枚投げ与える。
 するとカラスは、「北へ向かえ」と言う。あたしはカラスに、なんでお金が欲しいのかと訊ねたんだけど、どうやら元の人間の姿に戻るためには、ヤズトロモに金貨30枚を払わなくちゃいけないみたい。うーん、あんたも大変だねぇ。

 あたしはカラスの忠告をありがたく拝聴して、道を東へと向かう。





 その道はしたばえがうっそうと繁り、木々も両側から覆い被さるように生えてきている。ああもう、うっとうしい。
 やがて道が北に折れる。その曲がり角に妙な果実が実っている木がある。そういえば腹減ってきたような……。あたしは無造作にその実をもぐと、一口かじる。
 う、苦い……。
 それでもその実をごくりと飲み込む。
 あ、なによ、コレ。始めは胃が痛み、次第にその痛みが全身に……、イタタタタタタタ……。
 あたしはヤズトロモから購入した「毒消しの薬」に手を伸ばし、飲み込む。しばらく横になっていると、次第に体が楽になってきた。あー、しんど。
 少し休んでから、あたしは北に向かって歩き始めた。





 道を進んでいくと、道の右側から何かヘンな言葉で口論をしているような声が聞こえてきた。
 なんだろう? あたしはそっちを覗き込む。そこは空き地になっていて、二人のオークが焚き火で炙られているウサギについて何か言い争っているみたい。
 あ、おいしそう。じゃなくて、あたしを見るとオークが短剣を抜いてあたしに襲い掛かってきた!
 ボカ、スカ。
 あたしは軽くオークを蹴散らす。オークの荷物をあさってみると、金貨二枚と木の笛を見つけた。
 ウサギの肉を頂戴して体力を回復させると、あたしは道に戻って意気揚揚と歩き出した。





 道をさらに進んでいくと、今度は左側の茂みから、太い唸り声が聞こえてくる。なんかこんな展開多いなぁ。
 当然あたしは声の主を確かめに行く。そこで出くわしたのは巨大な熊。胸に矢が刺さっていて、それで苦しんでいるみたい。かわいそうに、今楽にしてあげるよ。
 ボカ、スカ。
 難なく熊に止めを刺す。
 熊の胸に刺さっているのは、金貨5枚の値打ちがある銀の矢みたい。あたしはありがたく、それを頂戴する。
 元の道に戻って、またまた北を目指す。





 歩いていくと、木々がまばらになってきた。森を抜けて、草原に出たみたい。
 やがて分かれ道にでる。まっすぐ北へと伸びていく道と、西の方角へ向かう道。
 あたしは北への道を目指す。
 




 腰の高さほどもある草を掻き分けて、草原を進んでいくあたし。草が風を受けて、波のようにざわざわと騒いでいる。
 あれ、何か変だ。草の動きが不自然なような……。
 と、突然足首に草が絡まってくる。それを合図に四方八方から草が手足にも絡みつく。
 「植物封じの薬」……は持っていないので、あたしはともかく何とか草を振りほどこうと力をこめる。けれどもそいつらはあたしの胴体を締め付ける。げほげほ。
 どうやらこいつら、あたしの血を吸っているみたい。血の量が減って、若干頭もふらつく。ヤバイな、このままじゃ。
 しかし、どうやら満足してくれたみたいで、草はあたしから離れていく。ああ、辛かった。
 あたしはまた、北を目指す。





 やがて草も短くなって、道は登り坂になっている。さらに進んでいくと、道は川に遮られている。
 すると、目の前に突然ケンタウロスが現れた。ホントに突然だわ。
 あたしはそのケンタウロスに話し掛ける。
「こんにちは」
 彼も挨拶を返してくれる。どうやら敵対する意思はないみたい。良かった。
 あたしは旅の目的を彼に話して何か情報を知らないか訊ねてみたけれど、彼は何も知らないみたい。
 彼曰く、もう歳を取ってしまっているので、老後に備えて少し金貨が欲しいみたい。なんか、切実……。金貨3枚で川を渡してくれるというので、話に乗ることにしました。
 あたしはケンタウロスの背中にまたがる。うわ、これ、おもしろー。
 彼はそのまま川に入っていく。水は深い緑色をしていてどんな様子になっているのかわからないけど、何か潜んでいてもおかしくないわよね。ま、その危険を考えれば、安いもんかな。
 無事に川を渡り金貨を渡すと、彼は礼を言って旅の幸運を祈ってくれる。ありがとね。

 少し暗くなってきたので、道の右側にあった樫の老木の元で野宿することにしました。剣を抱いて、あたしは眠りについた。


(つづく)





<現在の状況>

技術(9):9
体力(21):18
運(8):8

食料:10
金貨:2
持ち物:ツキ薬×2、万能薬、静けさの薬、聖なる水、光の指輪、とび跳ねブーツ、するするロープ、水の探し棒、ニンニク玉、鼻用フィルター、木の笛、銀の矢



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