少し前の話になりますが、木々が一斉に芽吹き、春たけなわの時節になった5月8日の朝のことです。
外に出て「東山(奥羽山脈)」の方に目をやると、「東山」のずっと上の方は青っぽい感じですが、山自体は麓まで厚い雲に覆われたようになってまったく見えません。近くの景色もなんとなく霞んでいます。また、上を見上げると、薄曇りとは違って空全体がなんとなく埃っぽい感じがします。
さらに、家の裏に行って「西山」を望むと、こんな様子になっていました。
山肌に日射しは届いているようですが、ひどく霞んで黄色っぽく、まるで影絵を見ているようです。
少しアップしてみます。「姫神山」です。
てっぺんのテレビ塔はなんとか見えますが、山の下に見える風景もだいぶ霞んでいます。
「神宮寺岳」方面です。
手前は「花館」の「唐関」集落で、距離は1kmもありませんが、よくみると霞んでいるようです。
家に入って妻に「外の景色がものすごく靄(もや)っとなっている!」と話すと、「天気予報で黄砂が来るって言ってたから、それじゃないの」との答え。そういえば、2日ほど前から、そんな予報が出されていたことを思い出しました。
春にはたびたび、日本列島に黄砂が襲来しますが、こんなに激しい黄砂はめったにないと思います。よく晴れたことによって、日光が黄砂の粉塵に反射し、よけいに霞んだのかもしれません。偏西風に乗って何千キロも飛んで来て、日本の片隅の風景をこんなに変えてしまうなんて、なかなか信じられません。
この日は、畑回りの草がだいぶ伸びて来たので草刈りをしましたが、コロナ対策というより、また、花粉症対策というよりも黄砂対策のためにマスクをして作業をしました。妻は洗濯物をいったん外の干したようですが、私の話を聞いて、洗濯物を急遽家の中に取り込んだようです。
こんな景色を眺めると気持ちまでがなんとなくもやもやした感じです。そこで、数日後、黄砂が去った後の雨上がりに、また「西山」を眺めてみました。
まさしく、春たけなわの「西山」の風景です。気持ちが洗われたような感じになってきます。
これもアップしてみました。
こんな山の様子をなんと表現したらよいでしょうか。山の中に眠っていた生命の泉が一気に噴き出した、といったら大げさでしょうか。
我が家の庭木も、次々と、赤ちゃんの肌のようないかにもつやつやした葉っぱを出しております。その様子を見て妻は「木っていいなあ~。毎年若返ることができて!!」とつぶやいております。
(終わり)
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