三木康子のピアノ・ダイアリー

ピアニスト三木康子の日々感じること、演奏会情報。

ショパンの旅立ち

2010年10月31日 21時52分52秒 | 日記
今日、奈良市フェスティバルでのゲスト出演、とても楽しかったです。

10月31日(秋篠音楽堂)〔ピアノ・管弦楽・声楽・民謡他〕
11月13日(なら100年会館)〔日舞・新舞踊その他〕午前11時開演
11月14日(なら100年会館)〔各種ダンス〕    午前10時開演
それぞれにおいて審査され、入賞者が選出されます。

今日は私自身の演奏でゆっくり聴くことができなかったのですが、出演者の方々熱気で熱心で音楽をすることが本当に楽しそうな雰囲気が伝わってきました。

この会は奈良市と市民フェスティバル運営委員会が主催です。
市が音楽やダンスなどにこのような取り組みをしていることは市民としてとても嬉しいです。
またボランティアによる運営で成り立つこのフェスティバルが今後も大きく発展してほしいとせつに願うとともに、私も今回参加させていただいたこと、とても喜んでいます。

さて、今日はまるでとろけるような音色とタッチでピアノの楽器の奥深さを改めて感じました。
秋篠音楽堂は、私が学生時代、初めてのリサイタルをさせていただいた懐かしい場所です。
この時も音響とピアノの素晴らしさは感じていましたが、その後年月を経た今でもいや尚更、円やかさと華やかさが加味された事には、驚きと感激でした。

演奏も本当に楽しく、最後の曲では特に若きころのショパン(1810-1839)に少しでも近づきたいと思い弾きました。
離郷・望郷と希望の未来をポロネーズのリズムを背中にのせた美しき青年が、明るい色で明日を過ごせるようにとの思いをいだき作曲されたことを考えるとともに、その後の彼の人生を追想してせつない思いでした。

19世紀のロマン派音楽は、様々な芸術との関連や人間としての感情表現が特徴です。
作曲家の人生や作曲された頃の考えや時代背景、いろんな角度から曲のアプローチをします。

そして、その人間ショパンが見えた時、そしてその感情に共感できた時、その曲が自分のものになるような気がします。

これからもいろんな作曲家の「感情のワンシーン」を捉えつつ、私自身もいろんな経験を積んでゆきたいと思っています。

奈良市民フェスティバルに参加された方々、また私の演奏にかけつけてくださった方々、共に楽しい時と感動、ありがとうございました。私に演奏の機会をあたえてくださった主催者に感謝申し上げます。






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