やまだです。
先日お盆休み中に、久しぶりに家で映画を見ました。
映画は映画館で見ることの方が多いのですが、どうしても見たい映画があり、せっかくなので休み中に見ることにしました。
その作品とは、ウェスアンダーソン監督の「ダージリン急行」です。
ウェスアンダーソン監督の映画が好きで、公開されたら見るようにしているのですが、好きになったきっかけが、この「ダージリン急行」でした。
20年ほど前の作品であるにもかかわらず、新鮮さを感じました。
独特の世界観が際立つ、ユニークな映画です。
映画は、疎遠だった3兄弟が、父親の死をきっかけに兄弟間で絆を取り戻そうという長男の呼びかけにより、インドを走る列車に乗り合わせるところからはじまります。
なぜインド?
それは、父親の葬儀に来なかった母親に会いに行くためです。
兄弟の噛み合わなさがリアルで、兄弟ってこんなもんだよね〜と思います。
わたしにも兄がいて2人兄妹ですが、めちゃめちゃ仲良いかと聞かれると微妙なところで、普段は一切連絡を取らないで、会ったときにコミュニケーションはする、という関係性です。
実際、大人になって顔を合わせる機会も少なくなって来たので、兄妹間に絆があるかどうかは疑問です。
チグハグな兄弟たちが急に仲良くなるというのも難しいのですが、列車の旅の道中でとある出来事に遭遇して、関係性が少しずつ変わっていきます。
個人的には、この兄弟を演じている役者さんたちが全然似てないところがお気に入りです。
三者三様の顔つきで、そこからしてデコボコな関係性を暗示させます。
あとは、インドに行きたくなる!
インドの良さが抜群に表現されているかといえば、もっとインドらしさを感じる映画はあると思いますが(最近話題のインド映画「RRR」とか)、広大な自然やエキゾチックな雰囲気などを味わえる作品なので、どんな国なんだろう?と興味をそそられます。
ウェスアンダーソン監督作品の特徴が、色彩の豊かさだったりファッションだったりなのですが、インドの列車の旅なのになんでピシッと仕立てられたスーツなの?というところに現れていますね。
作中でも、長男のベルトが特注だとか、盗まれた革靴がとても高いものだとか、こだわりのあるもので揃えられているところも好きなポイントです。
作中に登場している印象的なスーツケースのデザインを、一流デザイナーのマークジェイコブス氏が手掛けているそうで、とってもおしゃれです。
そんな素敵スーツケースを最後、投げ捨ててしまうのですが、兄弟のわだかまりが吹っ切れた様子を表現しているように感じて、清々しい気持ちになりました。
共に経験をすることで絆や一体感が芽生える大人の青春日記といった感じの映画です。
気になった方はぜひご覧ください。
そして、ウェスアンダーソン監督の最新作が9月に公開されますので、こちらも要チェックです!