シャープX1マニアタイプ(CZ-800C)の”おまけ”、ゲットだぜぃ!!
本日は「パーソナルテロッパ(CZ-8DT2)」と、X1ソフト「女囚さそり」の2本立てでお届け致します。
どちらもジャンク本体に「おまけ」で付いてきたものですね。
2分割するには中途半端だったので今回もかなりダラけてますが
興味ある方はお付き合い下さいませ。
追記:
どうも埋め込み動画が多いと、大分と重い様なので一部リンクへ変更しました。
新しい窓もしくはタブで開きます。
●X1カセットテープソフト「女囚さそり」
取り合えず購入する前からネットで検索しまくってたのですが
X1ソフトとしての情報が全く出てこなくて、出てくるのはVシネマの内容ばかり。
購入時の写真では遠目に表面が写ってるだけで、パッケージの右下に「X-1」が確認出来る程度だった記憶。
なので「X1用じゃなくて、X-1は単なる商品番号でゴミカセットテープなんじゃ?」とか思ってました。
ファーストインパクトは、こちらの過去記事を参照。
説明書が欠品な上、ズバリ内容が出てこないのでワクワクしながらIPLロードしてみるも、
何回やってもインフォメーションブロックすら読みません。
DENON「D-07」からの音量UPロードもダメ。
「ん~やっぱりジャンクだったのかな?」orz
さらに色々検索をしてみるも、唯一ゲーム画面が載ってたのが「木屋通商」のカタログ15ページ目の画像のみ...
・コオロギ養殖のブログ(レトロPCルーム)さん
・「レゲー置場で夕食を」さん(右の会社名一覧から「CSK」へ移動して一番下にカタログがあります。)
ふと、JODAN-DOSでロードしてみようと思い立ちロードしてみました。
おぉ!インフォメーションブロック読めたし!
そして開始アドレスが「0000」と言う事は、拡張子は無いもののHuBASICのソフトっぽい?
HuBASICからロードしてみると無事にOKの文字が!!
早速実行してみると起動しました!!
少し遊んでみましょう。
●「女囚さそり」ゲーム内容
[ストーリー]
プレイヤーは「女囚さそり」として、冷酷な看守や狂暴な警察犬の妨害を切り抜け、特殊刑務所から脱走するのが目的。
[カタログ原文]
サーチ・ライトが閃き、サイレンが吠える。原生林にかこまれた特殊刑務所から、君は脱走することができるか!
プレイヤーは「女囚さそり」として、特殊刑務所から脱走します。
野犬や追手の妨害を切りぬけ、脱走に成功できるかで勝敗が決まります。
画面は、右の7マスの中心が自分の現在地で、付近のマップになっていいます。
そして左の枠にイベント等のテキストが流れるアドベンチャーゲームの様ですね。
赤いマークはスタート位置である「監獄」の様です。
脱獄する最初に武器を奪って逃走する事が出来る様で
「何も奪わない」「特殊警棒」「ピストル」から選べるのですが、奪うのを失敗する事もある様です。
こちらが動くと看守も動くって感じのターン制でゲームが進みます。
国道まで逃げ切れば脱出成功でゲームクリア。
体力の分だけ進めるので、平地を駆け抜けるか、体力のかかる沼地を抜けて近道するのか、
視界の悪い森を通るのか、移動ルート選びが重要そうです。
看守以外に警察犬や野犬もうろうろしていて、見つかったら倒しながら脱出するゲーム。
起動時にマップを作製しているらしく、どうやら自動生成で遊ぶたびに攻略方法が変わるゲームの様ですね。
何度か遊んでみましたが、1ゲームが短いのでゲームオーバーになっても即リトライしてしまいます。
テキストの流れ方が若干早いですがその分テンポも悪くなく、BASICにしては中々のゲームではないでしょうか。
しかし、一般に市販されているX1ゲームが「PCGを使った表現豊かなキャラ」と「マシン語による高速処理」が多い中
オールHuBASICのソフトは全体的に見劣りし、今の時代に面白いと思ってもらえるかどうかは疑問な所。
あと、「女囚サソリ」は設定とタイトルだけで、ゲーム内に直接映画に関係する何かが出てくる訳ではなさそう?
しかし人気映画とのコラボによりイメージが膨らみ、グラフィック部分を想像力でカバーしていると思いました。
オールHuBASICで移植が簡単そうな事も、作り手の意図があるのかもしれません。
値段が値段だけに、一部のマニアにしか売れなかった可能性が高い為
スーパーレアゲームである事は間違いないとプレイして思いました...
これ、ひょっとしたら起動しなかったX1レッドマニアより価値あるんじゃないかと思えるソフトに驚きです。
まぁ、取説は無いし箱もボロボロなので金額的には大した事はないでしょうけどね。
コレクターでは無い自分はゲーマー視点でしか見れませんが、それでもネットで全く検索がかからない品物は
レア感があって嬉しいですね。なかなか良いお買い物だったと思いました。
●X1周辺機器、パーソナルテロッパ(CZ-8DT2)
お次はこちら。
最初見た時「テロッパて何なん?」って感じでした。
X1turboにも大体標準で付いてる様ですが、イマイチ使い方が分かりません。
ビデオ端子なので、映像入力して色々するのは想像出来ますが...
まずは大掃除から。傷もあるし、結構汚いです。
今回のパーソナルテロッパは初期のデジタルテロッパの機能を削った廉価版らしいです。
意外と中身はスッカスカ。X1本体のサイズに合わせただけって感じですね。
これもそうですがX1シリーズ(全て?)に天井フレームがあるのは積み重ねる事が前提な作りだからなんですよね。
基盤もきたなす。
ちまちま掃除するのは面倒なのでサッと埃を掃いた後に洗浄しました。
>
フロントパネルを少し磨いてみたら、意外と艶が出そうな雰囲気。
>
日を跨ぐかと思ったけど、気合いで終わらせました。大掃除完了♪
で。これ、どうやって動作確認すれば良いんだろ?w
●パーソナルテロッパを介してX1を表示
検索しまくってみるも、テロッパの紹介はあっても実際の使い方とかまったく検索にかからないし...
取り合えず持ってるケーブルで繋いで、普通のゲームが表示出来るのかテストしてみましょう。
X1Gなどは初めからビデオ出力がありますが、これだけで映るなら
X1G以前のX1でのデジタルRGB>ビデオコンバータとして使える訳ですしね。
X1CからテロッパへデジタルRGBとTVコントロールケーブルを接続するのは間違いないはず。
積んでみて気が付いたけど、X1Cの横幅ってマニアタイプより少し大きめなんですね。
この状態で、まずはビデオ出力からレグザTVに繋いでみました。
YouTube動画:テロッパ検証1(X1C>テロッパ>コンポジット>レグザTV)
表示はされていますが、高速で上に流れるパターンw
同期が合っていません。
お次は補正にやたら時間がかかるビエラTVですが、このまま同期が取れず。
(X1C>テロッパ>コンポジット>ビエラTV)
次はテロッパのスルー接続と思われるRGB出力からアプコンを使ってのVGA出力がされるかをテスト。
配線がごちゃごちゃしてきました。
YouTube動画:テロッパ検証2(X1C>テロッパデジタル6ピン出力>中華アプコンGBS8200系>31kHzモニター)
表示はされていますが、安定していません。やはり同期信号の問題の様です。
なら、粗い同期信号にも強いRGBナビモニターです。
YouTube動画:テロッパ検証3(X1C>テロッパ>簡易アナログRGBケーブル>RGB21ピンケーブル>ナビモニター)
辛うじて表示されていますが、上の方が歪んでいますね。
これまた同期信号に問題が出ている症状です。同期信号の合成が簡易タイプなので、そのせいかもしれません。
暫く放置していると若干表示が少しマシに。まぁまだ若干歪んでますけど...
RGB出力がマシって事で
お次は最も信頼のおけるマイコンソフトのRGB-Sシグナルエンコーダ:[XAV-2s]です。
YouTube動画:テロッパ検証4(X1C>テロッパ>簡易アナログRGBケーブル>RGB21ピンケーブル>[XAV-2s]>S端子ケーブル>レグザTV)
「マイコンソフトの補正力...ぱねぇ!!!!」
しかし、まともに映るのがXAV-2sだけとは。持ってて良かったマイコンソフト。
と言う訳で、ほとんどまともに表示出来なかった訳ですが、これで終わりではありません。
自分にはもう1台X1があるのだ!!一旦、ビデオ出力に戻りましょう。
どうも最初から気になってた「X1Cの同期信号が正常じゃない可能性」問題。
レッドマニアではどうでしょうか?
YouTube動画:テロッパ検証5(X1レッドマニア>テロッパ>コンポジット>レグザTV)
同じやないか~い!w
これでX1本体の問題では無い事が分かったので、次の段階に移ります。
この手の検証の為に機器を複数台持つ事は、原因切り分けにとても便利ですよね。
本体を替えても同じとなると、デジタルテロッパで調整しなければなりません。
そんな事出来るのでしょうか?
ご安心あれ、分解清掃した時に基盤に色々書いてあるのを見つけていたのです。
色々調整用の可変抵抗があります。そして、我が宿敵「水平ブランキング」も!!
まずは触る前に油性ペンで初期値をチェック。
専用機器と知識を持たない初心者がこれを忘れると大変な事になります。
最も無害そうな「ビデオ出力」から。
どうやら輝度設定でしょうか?文字が暗くなります。
次は「垂直同期」ですが変わらず。
「垂直パルス幅」をイジるとキターーーー!
YouTube動画:テロッパ検証6(X1レッドマニア>テロッパ>コンポジット>レグザTV)
コンポジットなのでニジミや歪みはありますが、なかなか良いかも。
●パーソナルテロッパと水平ブランキング
折角なので、このまま水平ブランキング問題も見てみましょう。
水平ブランキング問題とは、簡易アナログ変換でVGA接続した時に
ザナドゥでパレット0番の青色成分が表示されないアレです。
水平ブランキングと言えば「ザナドゥ」の時代はもう終わった!
ザナドゥよりもシビアな水平ブランキングが必要な「ウルトラ物語」でテストです。
YouTube動画:テロッパ検証7(X1レッドマニア>テロッパ>コンポジット>レグザTV)
ぐぞー、調整しても変わらない...
画面のブレが止まらないのと、どうも緑の表示が若干おかしい様な感じですね。
テロッパの後ろに純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]で表示してみようと繋いでみると思ったのですが
デジタルRGBケーブルの四角い端子が見つからない為、ケーブル不足で保留。
仕方ないので、ダイレクトで純正RFビデオコンバータに変更してみました。
YouTube動画:テロッパ検証8(X1レッドマニア>純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]>コンポジット>レグザTV)
「うは、これはヒドイw」
レッドマニアだからなのか、テレビとの相性なのかは不明ですが
純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]で正常表示出来ないのは問題です。
まぁ、テロッパは調整したので一旦X1Cに戻してみて検証続行。
YouTube動画:テロッパ検証9(X1C>テロッパ>コンポジット>レグザTV)
「緑うっす!」
コンポジットのせいで緑が薄いですが、先ほどの様なチラつきは無く一応は見られます。
少し回り道して、X1Cからの純正RFビデオコンバータのテストをしておきましょう。
以前は普通に表示されてたと思うんですけど...
YouTube動画:テロッパ検証10(X1C>純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]>コンポジット>レグザTV)
ステータス欄の緑は出てるのですが、壁の色が変ですね...
そこで色々触ってみると、どうも純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]の
テレビとコンピューターの切替スイッチを抑えると、大きく色ズレが起こる模様。
どうやらコノ辺りの接触抵抗により、ズレが発生してきているのかもしれませんね。
ちなみに白黒だと結構綺麗なんですよねぇ~。
YouTube動画:テロッパ検証11(X1C>純正RFビデオコンバータ:[CZ-8VC]白黒設定>コンポジット>レグザTV)
一旦「純正RFビデオコンバータ」と「テロッパのビデオ出力」問題は置いといて、ちょっと方向を変えてみましょう。
●パーソナルテロッパのRGB21ピン出力
テロッパの後ろのデジタルモニター端子(RGB21ピン)があります。
これは主にモニター用のディスプレイを繋ぐ為の端子の様ですね。
こちらを使って表示テストしてみましょう。
テロッパのRGB21ピン出力に[XAV-2s]を繋ぎます。先ほどはタイマー画面で表示されました。
YouTube動画:テロッパ検証12(X1C>テロッパ>RGB21ピン>[XAV-2s]>S端子ケーブル>レグザTV)
「うっそん!」緑部分のチラつきが若干ありますが、かなり綺麗に表示されています。
「ここまで来たら次はザナドゥで試すしかねぇ!」
ザナドゥはパレット0番表示と共に、画面フラッシュ時に同期を見失う問題も検証できます。
ダイレクトで[XAV-2s]に繋いだ時は、ウルトラ物語ではブランキングの修正がしきれず
ザナドゥでもステータス窓にグラデーションがかかったり、魔法で同期を見失います。
おぉ、意外といけるのかも?
うぉ~大画面でフラッシュ成功キターーー!!
(X1C>テロッパ>RGB21ピン>[XAV-2s]>S端子ケーブル>レグザTV)
これらの検証を総合してみると
どうやら、パーソナルテロッパを挟む事で、基準値に極めて近いC-SYNCを生成してくれて表示出来る可能性。
この基準値とは今時の数値であって、過去ではX1本体も基準値内だったはずです。
ダイレクトでマイコンソフトの[XAV-2s]が正常に表示されてなかったり、フラッシュで同期を見失ってしまうのも
[XAV-2s]が水平ブランキングに対応していないのではなく
X1から正常な「H-SYNC」&「V-SYNC」や、「C-SYNC」を放り込めて無かっただけな模様。
もう少し掘り下げて検証してみましょう。
中華アプコン(GBS-8200)にC-SYNCを入れて見ましたが、全く表示される気配なし。
ん~、やっぱ中華の同期信号は普通じゃありません。
あと試したいのは、テロッパRGB21ピンの「C-SYNC」をRGBビデオコンバータ:[RGB-VIDEO-CV04N]に入れるパターンです。
既にテスト環境はヒドイあり様。パスタ状態ですw
「ぬぬぬぅ、流れまくる....」
しかしこの流れ方は例のアレです。垂直同期とGND間にコンデンサをを噛ませば良い奴。
取りあえず仮なんで刺しやすい所を山勘で....
(X1C>テロッパ>RGB21ピン>RGBビデオコンバータ:[RGB-VIDEO-CV04N]>S端子ケーブル>レグザTV)
オケーーーイ。こちらも使用可能です。
これ、デジタルテロッパに内蔵すれば綺麗なS出力が可能になりそうです。
ザナドゥの起動画面で若干のギラツキがありましたがマイコンソフトの[XAV-2s]なら微調整が出来るので、
S端子なら大画面で遊ぶ事が出来そうです。
●まとめ
ゲームソフトの「女囚さそり」は、やはり時代を感じさせる作品でしたが
唯々珍しいの一点に尽きると思います。
説明書が無くパッケージもボロいですがカセットテープの状態がとても良いので大切に保管しておきたいと思います。
パーソナルテロッパは本来の使い方とは掛け離れた検証でしたが、まだまだ可能性がありそうな...
中華アプコンがC-SYNCではなくて、H-SYNCベースで入れる事で表示されるので実験してみたい所。
その為には、まずは同期分離のお勉強から始める必要があり今回は見送りました。
今の時代では使い処が極めて少ないので、今回みたいにオマケで投げ捨てられる事も多々ありそう。
以前見たときは(パーソナルでは無い方が)1000円でもスルーされてました;;
再出品されたら落とそうと思ったのですが、どうやら捨てられてしまった様ですorz
これはあくまでも初心者の妄想ですが、このパーソナルテロッパを挟めば
ソニーのAVマルチ端子や、C-SYNCを再分離してのアナログRGBや
どのモニターを繋いでも水平ブランキング問題が発生しないのではないでしょうか。
発生しないと言うか、調整出来る機構が付いてると言うだけかもしれませんが、
それでもX1の粗い信号を正常値に近付けられるのは便利だと思います。
既にレアアイテムですが実機派の皆さんにはデジタルテロッパ(パーソナルテロッパ)はマジおすすめ。
まぁ実機派ならブラウン管型モニターを買えよと言う話なんでしょうが、修理に限界があったりで先が見えてきています...
実機で綺麗に、完璧な液晶表示したい方は、一度試してみる価値があると思います。
すいません。正直パーソナルテロッパの価値、低く見過ぎていました。
オマケで付いてきたし...
レトロの面白い所は、情報がネット上にすらなくて先人たちの頭の中と一部の書籍などにしか残っていないと思われる点。
攻略本がいつでも見られるゲームと、自分で発見や発信をして情報を共有し合うゲームとの差に似ています。
情報化社会と言われて随分経ちますが、失った楽しみを再び味わえるのがレトロの醍醐味の一つでもあると思いました。
このパーソナルテロッパがブランキング対応しているのなら、
テロッパ基盤を解読して簡易アナログ変換RGBケーブルに簡易ブランキング対応回路を追加する事で
VGAでもブランキング対応で表示出来るのかもしれませんね。チラッ(/_・\)
流石、純正品は100%対応だけはあるなぁっと実感出来た、パーソナルテロッパ検証なのでした。
まだまだ遊べそうな感じなので、また追加で実験してみようと思います。
ジャンクレッドマニア(キーボード、G-RAM、拡張スロット付き)、女囚さそり(レアソフト)、テロッパ(表示補正機器として)と
今回の購入は、色々楽しめたと言う意味でウハウハ状態なのでした。
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