写真屋はどこへ

デジタル時代の写真屋の居場所について考える・・・

FUJINON GF23mmF4 R LM WR

2024年04月05日 | レンズ

 先日、富士フイルム GFXシリーズ用の超広角レンズGF23mmF4 R LM WR(USED)を購入しました。発売されたのは2017年半ばですがその後20-35mmの超広角ズームが発売され、昨年はこの23mmの中古価格が急激に下がりました。しかし最近はその性能が見直されて中古市場では値上がりの傾向でしたので購入を検討していましたが、運良く良品を比較的安価に入手することができました。
 昨日はお天気も良かったので一昨年はPentax Q-S1を携えて行った桜咲く白鳥公園へ「慣らし撮り」に行ってきました。巷の評価に違わず中〜遠景では絞り開放時から隅々まで実にシャープな描写をします。下の画像は絞り開放(f4)での撮影ですが、f8との画像と比べても遜色ありません。これは凄い!

 近接撮影の場合ではどうかと思って撮ったのが最初の写真です。絞りは開放、手前の桜まではカメラから40cm前後の距離ですが、深度は結構浅くて完全にピントが来ているのは花の一部のみ。背景は大きくはボケませんが味は悪くないと思います。

 ※ 以下から原サイズのデータをダウンロードできます(JPG 各 約35MB)

 近接画像 

 中・遠景 


45mmの画角

2011年05月09日 | レンズ



 名古屋に即日処理できるプロラボがなくなり40年ほど前の状況に戻ってしまったため、フィルムの現像処理はたいへん面倒な行程となった。Yashica35で撮ったKodak100(ネガカラー)は長らく放置してあったが懇意の写真店でやっと現像。その店でも今は処理本数が少なく処理液の管理が大変のようだ。ネガ現像もやがて名古屋では、更にはすべての現像が日本ではできなくなるのだろう。
 ま、それはさておき、45mmのレンズで久しぶりに撮った。Yashica35の発売(1958年)当時から評価の高かったレンズで今見ても大変優れた描写だ。ピントはシャープだが空気感を感じるのは45mmという焦点距離の恩恵が大きいのかな?自身がズームレンズばっっかり使っている昨今、「標準」と呼ばれるレンズの使い方をいまだに把握してないのが情けない。35ミリカメラの標準レンズは基本的に50mm。黎明期の一眼レフは58mmなどと長めであったがこれを使ってみると広角レンズ的な描写は難しいし、コンパクトカメラ系に採用が多い40mmでは望遠レンズ的効果はは望めず、このことを考えると標準が50mmというのはやはり妥当だろう。しかし45mmを使ってみるとこの画角と遠近感の方が50mmより目で見た感覚に近いように思える。
<Yashica35/Yashinon 45mm 1:28 /Kodak100>


36


ML ZOOM 28-85mm 1:3.5-4.5

2009年12月29日 | レンズ



CONTAX RTSII /YASHICA ML ZOOM 28-85mm /KODAK E!00G以下同じ
  <35mm付近/F5.6位?>

 前出のZeiss Vario Sonnar 28-85mmがとっても重いので、散歩用にとYashica ML ZOOM 28-85 1:3.5-4.5を入手した。大きさは一回り小さく、重量も3割ほど軽くてRTSの I型やII型にはこのほうがバランスが良い。スペック的にはVario Sonnarとほとんど同じだが当時の値段は価格表を見ると3倍も差がある。EOS 1Ds mkIIIに着けて平面的なテストをしてみたところ、さすがにVarioSonnarを超える事はないものの、周辺部でのシャープさがわずかに劣る程度で十分な性能だと思える。28mm時の周辺光量はやや落ちるがズーミングの形式が違うので仕方のないところか。

   <28mm/絞りF8>
 レンズの評価というものは難しいもので、実際のところはあらゆるものを撮り込まないと僕にはわからないが、実写したものを見る限りなかなかに良いのでは。発色に関してリバーサルフィルムで見るとちょっと「ヌケ」が劣るかなという印象だが、デジタルデータ化するのがほとんどの現在、このへんのレンズ性能は最終的に差がつきにくいだろう。入手した個体は、ヘリコイドのグリスがガス化して前玉が少し曇っていた。そのせいかズーミングもちょっと緩い。このへんが製造コストの差だろうか。ばらして洗浄したところコーティングに痛みはなく、まずまずの状態になった。

(※「まずまず」って便利な言葉だ。素人が、枚数の多いズームレンズの玉を全部きれいに拭くのは至難の業。何度やり直しても完全クリアとはいかないが、実際の撮影に影響は「まず」ないので「まずまず」とする。中古品は「まずまず」でよしとするのがまずまず。)


<28mm/絞りF5.6>
 以前エレクトロ35GXで撮ったのと同じ場所。40mmが28mmになっただけですが色調がなんとなく好き・・・


Vario-Sonnar 3.3-4.5/28-85

2009年11月09日 | レンズ


CONTAX RTS /Vario-Sonnar 3.3-4.5/28-85 /KODAK E100G

 RTS3の常用レンズ、Vario-Sonnar 3.3-4.5/28-85を久々に持ち出した。10年以上使ってなかったんじゃないだろうか。RTSに装着すると実にでかくて重い。RTS3で使用していた頃はボディとのバランスがとれていたこともあり、重さは全然気にならなかったものだが・・・
 重いのでカメラぶれしにくいと言うメリットもあり、この写真は解放で1/15秒だったけれど、なんとかいけてる模様である。


ML MACRO 100mm 1:3.5

2009年11月06日 | レンズ



CONTAX RTS /YASHICA LENS ML MACRO 100mm 1:3.5/ KODAK E100G

 YASHICA MLレンズの発色に気を良くして、ヤシカML100mmマクロを入手した。オークションサイトにはあまり出てこないが、たまたま発見。これが意外に安かった。eBayのストアには何本かでているがいずれも700ドル前後となぜか上位のマクロプラナーより高価である。アメリカのウエブサイトにマクロプラナーと互角という記事がありこのの影響か?EOS用の180mmマクロは商品撮影によく使うが、中望遠マクロはお初だ。まずはマクロレンズ定番の被写体を。


1Ds MarkIIIと収差補正

2008年03月26日 | レンズ



 今年も飛騨古川へ出張撮影に伺わせていただきました。珍しく時間の余裕があったので、いままで一度も行ったことのなかった古川市街に行くことができ、Easy Snapをしてみました。これはそのときの一枚で、Canonの純正現像ソフトであるDigital Photo Professionalで自動収差補正のできるレンズ(24-105mm)で撮ったものです。

Off
TOPの画像の左端部分の等倍画像です。(補正なし)

On
 補正の効果は一目瞭然で、とにかく調整時に補正にチェックを入れておけば自動的に補正量を調整してくれます。さらに歪曲と周辺光量も同時に補正でき、建築写真などで、特に難しかった陣笠型の歪曲補正もまず問題なくできるようです。これまでPhotoshopで1点ごとに画面を確認しながら調整していた状況からは大進歩ですが、補正の出来る対象レンズが少なく、対象外のレンズは全く補正不可。TS-Eレンズ(特に45mmは色収差が!!)が補正できると、後からPSでパース補正をしなくて済むのですが、マニュアル駆動なので対応が難しいんでしょうか。これがなんとかできるとTS-Eレンズの売り上げも伸びるのでは?(売れても販売量が知れているか。)




大口径レンズ

2008年03月23日 | レンズ


 ネットオークションにジャンクのCanonflex RMとセットで出品されていたCanonLens R 58mm 1:1.2を落札した。不人気機種でも大口径のレンズは入札が多く、思ったよりは高くなったが、それでも数千円であった。現在のEOS用50mm1.2が185,000円、この58mm1.2は1962年の発売当時39,000円。当時の大卒初任給は2万円に満たなかったはずだから、今なら40~50万円くらいの感じだろう。高価だが当時の生産量から考えればリーズナブルなところか。半世紀近く前のレンズだが現代のレンズと比べて特に遜色はない。落札したものはジャンクなので拭き傷やカビもあるが絞り開放のソフトな描写にはかえってよいかも?

(Canonflex SuperCanomaticLens R58mm 1:1.2/絞り開放/Kodak E100G