写真屋はどこへ

デジタル時代の写真屋の居場所について考える・・・

COMMERCIAL PHOTO 12月号

2024年01月05日 | 写真

 写真関係の月刊誌が次々に廃刊していく中で健闘する玄光社の<COMMERCIAL PHOTO>。12月号ではウエディング撮影の特集が組まれた。俗に「嫁撮り」とも呼ばれる婚礼写真は「写真館」の歴史的トップビジネスだ。これを写真館とはあまり縁のない この月刊誌で扱うのはどうもテリトリー侵害のような気がしてならないが、これは現在の読者への事業転換のすすめか、でなければ部数維持のために「写真館」も読者に取り込もうという企画なのだろうか。
 写真のデジタル化が落ち着いた頃、同社刊行の「VIDEO SALON」という専門誌に同期したのか、主な記事がTVCMに振れた時があった。2023年のCOMMERCIAL PHOTO誌はポートレート系の記事が多かった印象だが、ポートレートは商業写真でも重要な要素だ。婚礼特集についても否定はしないけれど、コマーシャルフォトというジャンル消滅の兆候のように思えてならない。

 

 


雪の飛騨へ

2012年02月25日 | 写真


P1010030

 今年も飛騨古川へ呼んでいただきました。例年より少し早く、これまでになく雪の多い日となりました。仕事以外に撮った写真はホテルの窓からの風景のみ。毎年伺っているものの、日中に街に出たことがなく、会社とホテルの行き来以外の場所は未だに良く判りません。定宿にしているホテルは山の手にあり、窓から見るとホテルにに通じる私道だけが黒々としていて、坂道に融雪設備がしてあるのをはじめて知りました。





リバーサル現像終了

2010年05月06日 | 写真

Kodak
 3月をもって堀内カラー名古屋でのE-6処理が終了。東京へ送るため仕上がりまで中1日を要するようになった。土日祭日が挟まると4~5日かかるときもある。時代の趨勢から致し方のないところだが、これは「地方」という場所では、フィルムを使う仕事というものが事実上終焉を迎えたことを意味する。(名古屋のもう1社のプロラボは処理継続中。)
 最近は35mmのリバーサルで月1本程度身の回りのものを撮っていたが、よってこれも見直すことにした。ネガ現像をしてくれる店はまだしばらくはありそうだし、データ化して利用することがほとんどなので、まあネガでも良いかと思いKodakのGold100 36EXの業務用パックを買う。一本あたりの価格は実に180円。この値段はありがたいが単純には喜べない。これからも更に下がり続けてやがて姿を消す?


佐屋街道

2009年07月31日 | 写真



Yashica Electro35GX/ColorYashinon40mm f1.7/Kodak E-100G

 数ヶ月前、中村区烏森での一戸建て住宅撮影の依頼があった。普段は通り過ぎるだけでまず行くことのない場所である。その撮影が終了しての帰り、裏路地にあった撮影地がスタート点であったからか、カーナビのガイドに従って行くと、往路とは違い佐屋街道を通ることになった。江戸時代から東海道のバイパスとして栄えた街道で、商店や江戸の名残を残す民家が混在して連なる。しかし、烏森のあたりはほとんどの商店が廃業していていわゆるシャッター通りになってしまっていた。
 そのときはそのまま通り過ぎてしまったので、先日ここを再訪してみた。どのシャッターももう閉じられてからかなり長い年月が経っているようだ。「閉店します」ではなく、ちょっとお休みします、という張り紙をされたままもう開けられることのなかった扉たちが寂しげであった。
 佐屋街道は有松のような端正さもなく、町並み保存の対象になってもいないが、江戸と昭和が入り交じり、その混沌の中でいま昭和だけが朽ちてゆく。


遥かなる「アジェのパリ」

2009年05月27日 | 写真



「フランスへ行きたしと思へどフランスはあまりに遠し。せめて青き背広を着て街を歩かん・・・」だったかな、たしか朔太郎の詩。フランスへなど論外、街へさえめったに出ない私の被写体は、もっぱら犬と共に散歩するご近所。先日ラジオで流れていた「ショーウンドウ万華鏡のよう」という岩崎宏美(多分)の旧い唄を聴いてアジェの有名な写真を思い出し、ご近所のショーウインドウ(か?)を撮る。奥に写っている妙齢の女性など、ローカル色濃厚なり。
Yashica Electro35 GX/Yashinon40mm f1.7/Kodak E100G


Adobeセミナー

2008年05月26日 | 写真

Autodesk
 もう五月も下旬。ここのところこまごまとした仕事が続いて「写真」を撮っている時間がなかった。短期的には忙しかったが、一つの仕事に時間をかけすぎているだけで繁盛という訳ではないね。
 先週、名古屋で開かれたAdobeのセミナーに参加した。人数は結構多かったけれどネットでの募集なので参加者がいったいどのような方々なのかは分らない。内容はニコンのデジタルカメラとPhotoshop CS3 のPRが主だったけど、興味深かったのはCADデータから3DCGを起こして、商品写真を作ってしまう「Visualization」の話だった。最近の自動車メーカーのカタログ用の写真はほとんどこの手法で制作されていて、他の製造業においても撮影用モデルの制作とそれを使っての撮影ということをしなくなってきているとのこと。ということはやはりモデラー(原型師と呼んだ方が良いのかな)カメラマン、およびそれに付帯する仕事はなくなってきているということですね。Viisualizationする人のことを何と呼ぶのだろう、?ぃじゅあらいざーとでも呼ぶのだろうか、まあなんでもよいけど、話では即戦力となる人材の確保がなかなかに難しいとのこと。志望者はやはりプログラマー出身が多く、カメラアングル、パースペクティブ、ライティングの概念ができていない人がほとんどとか。そりゃそうでしょ。私だって40年やってて未だに良くわからないもの。帰り際にこのヴィジュアライゼーションに使う二大ソフトウエアのデモ版をいただきました。これもこれから写真屋の行く道のひとつだとは思うけど、私のようなジジイにはちょっと無理だね。


桜はもう散りましたが

2008年04月10日 | 写真


Canonflex SuperCanomaticLens R135mm 1:2.5 / Kodak E100G

 2週間ほど前に山崎川の桜を撮ったものの、135フィルム1本だけで現像所に集配を頼むのも気が引けて、そのままになっていました。先日、他の用件のついでに依頼してやっと現像していただきました。こんなのデジタルカメラで撮りゃあいいのにって言われそうです。堀内カラーさんに感謝。届いたフィルムを見てみると1/1000秒で撮ったコマが全て露出オーバー。カメラを調べてみたところ1/1000の速度が1/500と変わらないようです。また後日シャッター周りの調整をしてみることにして、このオーバーのポジをスキャンしてみました。完全に飛んでしまったものはもちろん駄目ですが、諧調が残っていればスキャニング時の補正でまあまあ使用できる状態になるようです。若い頃、オーバーな原稿を作ってしまい、製版で補正できませんか、と恐る恐るお伺いしたところ、「できんな」の一言だったを思い出しました。


Test Shoot

2008年03月20日 | 写真

 先月からとりかかったジャンクカメラの修理がようやく完了した。日暮れ前、犬をつれてテスト撮影に出かける。春まであと少し。

Canonflex with SuperCanomaticLens 35mm f2.5 / Kodak E100G