アフガニスタン各地で駐留米兵がイスラム教の聖典、コーランを燃やしたことに対する抗議デモが続いています。
中東諸国との紛争は、いくら米国が否定しても、宗教戦争としての一面が厳然として存在することを否定しきれるものではありません。
そうではありますが、宗教対立だけが原因ではなく、じつは油が採れることが最大の理由であることは疑いありません。
昨年3月、テリー・ジョーンズなる米国人が、突如としてフロリダ州の教会でコーランを被告とする模擬裁判を開廷。
テロを助長し他の宗教の信者を迫害しているなどとして、裁判官よろしく人道に対する罪で有罪を宣言しました。
コーランを油に1時間漬けた後、派手に燃やし、映像をウェブサイトで公表までしましたね。
愚かな男です。
イスラム過激派は宗教対立を煽り、問題を宗教戦争だけにすり替えようとしているのですから、テリー・ジョーンズのような男の出現は願ったりかなったりと言えましょう。
もしかしてテリー・ジョーンズこそ、イスラム過激派だったりして。
相手が直接的な軍事行動ではなく、象徴的な行為でこちらを侮辱してきた場合、それに対しては紳士的に、口頭もしくは文書で、しかしはっきりと抗議する以上のことをしてはなりますまい。
例えばかつて、タリバンがバーミャンの仏教遺跡を爆破した時、仏教徒は抗議の声を上げこそしても、実力でイスラム過激派に対抗するようなことはしませんでした。
その時のタリバンの言い草が笑えます。
すなわち、「仏教徒のみなさん、誤解しないでください。我々は仏教徒のみなさんを誹謗中傷する気はありません。ただ、この世に必要ないものを爆破しただけです」、だそうです。
自国や他国の国旗を焼いたり、聖典を燃やしたり、象徴的な建築物を破壊するのはテロリスト及びテロリストにシンパシーを感じる者が陥りがちな誤った行動です。
これは互いの憎しみを憎悪化させるだけの効果しかなく、軍事行動よりも卑劣で愚かな行動というべきでしょう。
見習うべきは、バーミャン遺跡を爆破されても大して騒ぎもしなかった仏教徒の大人な態度でしょうねぇ。
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