ウッチャンは若いとき相当のバイク好きだった。
30年以上もバイクに跨ったことはないが・・・
最後に乗っていたバイクはNSR250Rだ。
RSタイチの皮つなぎ、ブーツ、グローブ、アライラパイド・・・
20歳過ぎまでの話だ。
そして、高校の時は意外に文学少年?って言うわけではないが「大藪春彦」にかなりはまってた。
いわゆる、ハードボイルド。
当時からバイクにも乗っていたし、自由奔放な生きざまに憧れていた。
「汚れた英雄」たしか全4巻の長編小説だったはずだが、何度も読み返していた。
ストーリー
生まれた直後に父を、第二次世界大戦中に母を亡くし、戦災孤児となり母方の叔父の実家が経営するオートバイ屋に引き取られた主人公・北野晶夫。しかし晶夫はオートバイレーサー・メカニックの両面で天才的な才能を持っていた。
晶夫はレーサーとして生計を立てることを望み、いわゆる浅間高原レースを皮切りに、本格的にオートバイレーサーとしての活動を開始する。その後、アメリカ西海岸での活動を経て最終的にヨーロッパに渡り、MVアグスタのワークス・チーム入りしてロードレース世界選手権(WGP)を制覇するまでに至る。
一方で晶夫は、生まれ持った美貌と肉体で次々と女を自分のものにしていき、一財産を築く(ある種のジゴロ)。その稼ぎはレーサーとしての収入とは比較にならないぐらい莫大なものだった。
晶夫はオートバイレーサー生活も晩年にさしかかり、最終的に4輪レーサーへの転向を試みることになるが…。
この小説がその後角川映画(現・KADOKAWA)により映画化され、1982年12月18日に公開された。
当時20歳になっていたが、映画を見に行って少しがっかりした。
映画自体が良いとか悪いとかじゃなく、原作を忠実に表現すること自体無理だということを知ったからだ。
原作にはもちろん映像はない。各読者が想像を膨らませ、それぞれ主人公像を持っている。主人公像をストーリーを納得させるまでは行かないのであろう。ま~それが映画なのだろう。映画は決して原作を越えることはできないということか。
映画
汚れた英雄 | |
---|---|
監督 | 角川春樹 |
脚本 | 丸山昇一 |
原作 | 大藪春彦『汚れた英雄』 |
製作 | 橋本新一 / 和田康作 |
製作総指揮 | 角川春樹 |
出演者 | 草刈正雄 レベッカ・ホールデン 木の実ナナ 浅野温子 勝野洋 奥田瑛二 中島ゆたか 朝加真由美 伊武雅刀 |
音楽 | 小田裕一郎 |
主題歌 | ローズマリー・バトラー 『汚れた英雄』 原題:Riding High |
撮影 | 仙元誠三 |
編集 | 西東清明 |
製作会社 | 角川春樹事務所/東映 |
配給 | 東映 |
公開 | ![]() |
上映時間 | 112分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 16億円[1] |
概要
本作は角川春樹による監督作品第1作である。本来角川はプロデューサーであり、監督は別に計画されていたが人選が難航、結果的に角川が自ら演出することとなった。
演出経験を持たない角川は、脚本の丸山昇一と相談し、極力台詞を削ることで映像の持つ迫力を前面に出す演出を心がけた。これについては当時、最低限のものだけを残しギリギリまで削り込む俳句の技法を応用した、との発言を残している。
また、物語は原作小説とはまったく異なるものである。脚本の丸山は当時のインタビューで、2時間弱の映画の中では原作の一部分しか描けず、また終戦後から始まる原作では当時の時代背景から描かねばならないことなどから、原作のストーリーから離れて現代を舞台にすることに当初から決めたという。丸山は原作の中の「物語」ではなく、「キャラクターの生きざま」を描こうとしたといい、「北野晶夫ライブ」という表現を用いている。
制作にあたりヤマハ発動機の全面的な協力が得られたことから、ヤマハの関連会社が経営するスポーツランドSUGOで、TZ500や当時のWGP主力マシンであったYZR500を使った模擬レースを開催するなど、現代のロードレースシーンを描くことに成功している。
映画の終盤で草刈正雄演ずる北野晶夫が大群衆に囲まれるシーンには、〔角川春樹を陣中見舞いに来た〕薬師丸ひろ子の歌を聞きに来たファンをエキストラに使用した[2][3]。
物語
全日本ロードレース選手権、国際A級500ccクラスは、ヤマハのワークスライダー大木圭史とプライベートの北野晶夫の熾烈な争いが展開され、第8戦までで2人は同点に並んでいた。ワークスチームはその組織力で、最終戦に向けて調整を進めていく。
一方、北野はその天性の美貌を活かし、上流階級の女性をパトロンとすることで、レース参加にかかる莫大な費用を捻出していた。
いよいよ最終の第9戦、様々な人々の思惑が交錯する中で、菅生サーキットでの熱い戦いが始まる。
出演
- 北野晶夫:草刈正雄
- クリスティーン・アダムス:レベッカ・ホールデン
- 斎藤京子:木の実ナナ
- 緒方あずさ:浅野温子
- 緒方宗行:奥田瑛二
- 緒方和巳:磯崎洋介
- 大木圭史:勝野洋
- 鹿島健:貞永敏
- 雨宮貴司:林ゆたか
- 御木本菜穂子:朝加真由美
- 亀谷鉄也:草薙幸二郎
- 畑田:中田博久
- 島崎:清水昭博
- テディ片岡:伊武雅刀
- 清水:望月太郎
- 大橋:辻萬長
- 河井和子:中島ゆたか
- ピアニスト:世良譲
- ウィリアムス:ジョセフ・グレース
- 黒部進、津田ゆかり、団時朗、菅田俊、山下伸二、内田勝康 ほか
- バイクスタント:平忠彦、木下恵司、Hiro T.A Sheene
スタッフ
- 監督・製作者:角川春樹
- 主題歌:ローズマリー・バトラー 「汚れた英雄」(「Riding High」)
- 原作:大藪春彦
- 脚本:丸山昇一
- 撮影:仙元誠三
- 美術:今村力
- 照明:渡辺三雄
- 録音:瀬川徹夫
- 編集:西東清明
- 助監督:松永好訓
- 記録:小山三樹子
- 製作担当:元持昌之
- 音楽監督:甲斐正人
- 音楽プロデューサー:高桑忠男
- 音響効果:大橋鉄矢
- ヴィジュアルアドバイザー:四方義朗
- カーアドバイザー:三上祥一
- カースタント:武士レーシング
- MA:アオイスタジオ
- 現像:東映化学
- プロデューサー:橋本新一、和田康作
ふと、BCに行けない日曜日の午後に思いつき調べてみた。
映画で北野晶夫のレースシーンスタントを担当した平忠彦は、当時国際A級500ccクラスにステップアップしたばかりの若手ライダーだったが、長身で風貌も草刈によく似ていたために異例の抜擢となった。その後、平は全日本選手権500ccクラス3連覇を達成、世界GPフル参戦も果たし、資生堂の男性化粧品「TECH21」のイメージキャラクターを長年務めるなど、北野さながらの活躍を見せた。
それでは
謹んでご冥福をお祈りします。