はっきり言って、どれもこれも傑作ばかりです。
タイトル | 順位 | 感想 |
人生はシネマティック! | 30 | 戦時中、さまざまな障害を乗り越えつつ、映画を作り続けた人々の物語。いかにもイギリス映画らしい、皮肉な(でも希望を感じさせる)展開にグッとくる。映画に傷ついた人々が、映画によって癒されるというラストは、実に素晴らしかった。 |
IT イット “それ”が見えたら、終わり |
29 | 全米の子供たちに「ピエロは恐ろしい」という偏見を植え付けてしまったという噂の、いわく付きのホラー。変幻自在の殺人鬼、ベニーワイズは掛け値なしに恐ろしい。社会、家庭、学校に居場所を失った子供たちが戦う姿には、目頭が熱くなる。続編が楽しみ。 |
きっと、いい日が待っている | 28 | デンマーク・コペンハーゲンの養護施設で暮らす子供たちの壮絶な毎日に、観ていて何度も怒りと悲しみを覚えた。主人公の兄弟が取った、ある選択。世界は簡単には変わらない。でも、一歩を踏み出すことでしか、何かは変わらない。 |
ローガン | 27 | X-MENのキャラクターの一人だったウルヴァリンが、数々のスピンオフ作品を重ね、ついに完結する。こんなにも幸せな形で終わることができるシリーズものは、そうそうないと思う。正直言って、X-MENシリーズには全くハマらなかった僕だけれど、本作は十分に楽しめた。「人生をどう終わらせるか」「次の世代に何を/どうやって引き継ぐか」といったテーマは、かの名作『グラン・トリノ』を彷彿とさせる。ウルヴァリン、お疲れさま。 |
ジョン・ウィック チャプター2 |
26 | 期待の続編。「コンチネンタル・ホテル」を中心にした殺し屋のネットワークが、実に魅力的。キアヌ・リーブスの身体を張ったアクションは、見応え十分。とても楽しい映画だった。もちろん3作目も作られることだろう。 |
エル ELLE | 25 | 主人公がレイプされるという衝撃的なオープニングから、何一つ予想できないような展開で話が進んでいく。ストーリーは全く異なるけれども、『ゴーンガール』を観たときのような衝撃を受けた。「そんな人いるわけない!」と思いつつも、「こんな人がいるかもしれない…」とも思ったりする。受け入れ、抗い、戸惑い、それでも思うように生きていくミシェルの姿は、痛烈でかっこいい。 |
メッセージ | 24 | 宇宙人が伝えてくる謎のメッセージを読み解くべく、言語学者の主人公がさまざまなことを試みる。翻訳を仕事にしている身としては、本作のテーマはドンピシャにハマった。言語、思考、時間。多くの要素が複雑に絡み合い、ある結論を迎えるエンディングは、感動を超えて荘厳な気持ちになった。 |
クボ 二本の弦の秘密 | 23 | 日本を舞台にしたアメリカ製アニメ…と聞いて、嫌な予感がする人は多いと思うが、本作はその不安を良い方向に裏切ってくれる。「物語」をテーマにしたストーリーは、実に緻密で面白かった。CGアニメはディズニー、ピクサーだけじゃないんだなと改めて思い知らされた。 |
ザ・コンサルタント | 22 | 自閉症スペクトラムのコンサルタント(会計士)が裏家業として殺し屋を営んでいる…と聞くと、いかにもB級映画のテイストだけれど、本作はそこにさらに2ひねりくらいを加えていて、予想外の展開となっていく。ベン・アフレックはハマり役だったけれど、セクハラの加害者として告発されていることが本当に残念。続編は難しいかな… |
ギフテッド | 21 | 子役のマッケンナ・グレイスの演技が、とにかく凄い。そりゃもう泣くしかないよなっていう… 天賦の才能を与えられた(gifted)子供を、親はどう育てていくべきか、社会はどう見守るべきなのか。親子という普遍的なテーマも絡めて、とてもうまくまとまっていたと思う。 |