フィレンツェの第22弾では、フィレンツェの市内を見下ろすミケランジェロ広場から10分ほど奥へと進んだところに建つ
サン・ミニアート・アル・モンテ教会をご紹介します。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会は、フィレンツェに残る貴重なロマネスク様式の教会で、12世紀初頭にそれまで存在していた
古代の礼拝堂のに代わって建築が始まり、完成は13世紀の初頭となっています。教会の名前にもなっている聖ミニアートはアルメニア
出身の3世紀の隠遁者で、紀元250年頃にフィレンツェで最初の殉教者となった聖人のようです。
大理石の幾何学模様のファザードの上部には、黄金色に輝く13世紀の「玉座のキリストと聖母マリアと聖ミニアート」モザイクがあります。
内部は3身廊となっていますが、最深部はこの教会で最も古い部分で聖ミニアートの聖遺物が祭られた地下礼拝堂と上部の内陣に分かれています。
内陣後部の後陣のモザイクは王座にキリスト、聖ミニアート、聖母マリア、新約聖書の福音書の4聖人を表すテトラモルフ(牛、獅子、和紙、人間)
が描かれています。
内陣に向かって右側には、上部四方に描かれた聖ベネディクトの生涯のフレスコ画が残る聖具室があります。
教会に入って先ず目に入る中央にはピエロ・ディ・コジモ・デ・メディチが依頼し、1448年にミケロッツォが設計した十字架の
小さなルネサンス礼拝堂が美しい姿を見せています。