先日の大滝詠一『Debut Again』の「Tall Tall Trees 〜Nothing Can Stop Me」は誰を念頭にカヴァーしたのか問題の続きです(オリジナルが誰かを追う、ではなく、誰のバージョンを念頭にセッションしたのかを追う!です)
ジョージ・ジョーンズか、ロジャー・ミラーか、ですが、少し調べればすぐ解決でした。前回、時間かけずにだらだら書いただけでしたが、今回も時間取れず要点のみ。
(1)直接証拠
2013年1月8日@each_bot
「いいんでしょお? 自分のお金使ってサ、なけなしの金はたいて、スタジオで遊んでんだよ、退屈だから。プレスリー歌ったりとかさ、ロジャー・ミラーをカバーしたりとか好きにやってんですよ」 (1999/FM)…細野=大瀧対談
(2)間接証拠
エルヴィスの解説『エルヴィス 1968 ベスト』でも、「ギター・マン (Guitar Man)」
<ナッシュビルの希望の星>の若者が登場します。若者と言っても、キャリアはそれ相当に積んで来た人で、特にそのギタリストとしての腕は相当な評判でした。その人物とは<ジェリー・リード>で、その<登場の仕方>は「解説」に詳しく書いてあります。彼のキャリアを見ますと、60年代初期に2枚のシングルをリリースしています。色々なナッシュビル・セッションに顔を出していたようですが、私が目にしたのはロジャー・ミラーの62年のセッションで、「トラブル・オン・ザ・ターンパイク (Trouble On The Turnpike)」という曲で、リードのギターがフィーチャーされています。(因みに、R・ミラーも殆どが例のバック・メンの作ったサウンドです) エルヴィスがJ・リードをピック・アップした事が《原点回帰》の象徴となりました。
(略)
ここでエルヴィスが思いだしたのは、自分にはブルース・ベイシックなシンプルなロックが似合っている、ということ。ギタリストを初め、ミュージシャンと<直接>語り合うことの楽しさ、だったでしょう。50年代はモチロンのこと、60年代初期も殆どが<一発録り>でした。マルチ録音の多用から演奏と歌との分業制が確立され、エルヴィスの歌から本来のパッションが消えて行きました。まさにこの日は、その60年当初、それよりももっと前のサン時代をも思い起こさせる<素朴>なセッションとなり《原点回帰》に成功したのです。
ということで、再度、ロジャー・ミラーのバージョンでファイナルアンサー。
Tall, Tall Trees-Roger Miller
Nothing Can Stop Me
スタッフがバディ・ハーマンのドラムほか、エルヴィスのセッションメンバーとしてもおなじみの「例のバック・メン」なのは前回も書いた通り。
Harold Bradley, Ray Edenton, Chip Young - guitar
Charlie McCoy - guitar/bass/vibes
Buddy Emmons - steel
Bob Moore - bass
Buddy Harman - drums
Buddy Spicher, Tommy Jackson - fiddle
Hargus Pig Robbins - piano
Recorded:Jun/1970, Nashville
やはり、大滝詠一リハビリセッションは、原点回帰でエルヴィスとその周辺を気のおけない仲間と録音したのでしょう。
で、ここからは、予想(妄想)コーナー。
ほかにどんな曲が録音されたのか?
Roger Miller... "Husbands and Wives" 1966
ピアノがきれいな、エヴァリーも『Pass the Chicken & Listen』で取り上げた曲。Brooks & Dunnで1998年にNo.1ヒットとのことでリハビリセッションが1年遅かったらやったかも。
AREA CODE 615 - TRIP IN THE COUNTRY (1970)
ロジャー・ミラーのアルバムとタイトルが同名なので、ついでに取り上げる。「Katy Hill」は、多羅尾伴内楽團「337秒間世界一周」でもおなじみ。でも、インストなので、声のリハビリならず?
Std-Spider/Tony Joe (1970) Tony Joe White
負荷をかけたリハビリ、一番つらいところに挑戦するとしたら、こんな曲では?雨はてんのー、雨はテンのをぉ~。
ジョージ・ジョーンズか、ロジャー・ミラーか、ですが、少し調べればすぐ解決でした。前回、時間かけずにだらだら書いただけでしたが、今回も時間取れず要点のみ。
(1)直接証拠
2013年1月8日@each_bot
「いいんでしょお? 自分のお金使ってサ、なけなしの金はたいて、スタジオで遊んでんだよ、退屈だから。プレスリー歌ったりとかさ、ロジャー・ミラーをカバーしたりとか好きにやってんですよ」 (1999/FM)…細野=大瀧対談
(2)間接証拠
エルヴィスの解説『エルヴィス 1968 ベスト』でも、「ギター・マン (Guitar Man)」
<ナッシュビルの希望の星>の若者が登場します。若者と言っても、キャリアはそれ相当に積んで来た人で、特にそのギタリストとしての腕は相当な評判でした。その人物とは<ジェリー・リード>で、その<登場の仕方>は「解説」に詳しく書いてあります。彼のキャリアを見ますと、60年代初期に2枚のシングルをリリースしています。色々なナッシュビル・セッションに顔を出していたようですが、私が目にしたのはロジャー・ミラーの62年のセッションで、「トラブル・オン・ザ・ターンパイク (Trouble On The Turnpike)」という曲で、リードのギターがフィーチャーされています。(因みに、R・ミラーも殆どが例のバック・メンの作ったサウンドです) エルヴィスがJ・リードをピック・アップした事が《原点回帰》の象徴となりました。
(略)
ここでエルヴィスが思いだしたのは、自分にはブルース・ベイシックなシンプルなロックが似合っている、ということ。ギタリストを初め、ミュージシャンと<直接>語り合うことの楽しさ、だったでしょう。50年代はモチロンのこと、60年代初期も殆どが<一発録り>でした。マルチ録音の多用から演奏と歌との分業制が確立され、エルヴィスの歌から本来のパッションが消えて行きました。まさにこの日は、その60年当初、それよりももっと前のサン時代をも思い起こさせる<素朴>なセッションとなり《原点回帰》に成功したのです。
ということで、再度、ロジャー・ミラーのバージョンでファイナルアンサー。
Tall, Tall Trees-Roger Miller
Nothing Can Stop Me
スタッフがバディ・ハーマンのドラムほか、エルヴィスのセッションメンバーとしてもおなじみの「例のバック・メン」なのは前回も書いた通り。
Harold Bradley, Ray Edenton, Chip Young - guitar
Charlie McCoy - guitar/bass/vibes
Buddy Emmons - steel
Bob Moore - bass
Buddy Harman - drums
Buddy Spicher, Tommy Jackson - fiddle
Hargus Pig Robbins - piano
Recorded:Jun/1970, Nashville
やはり、大滝詠一リハビリセッションは、原点回帰でエルヴィスとその周辺を気のおけない仲間と録音したのでしょう。
で、ここからは、予想(妄想)コーナー。
ほかにどんな曲が録音されたのか?
Roger Miller... "Husbands and Wives" 1966
ピアノがきれいな、エヴァリーも『Pass the Chicken & Listen』で取り上げた曲。Brooks & Dunnで1998年にNo.1ヒットとのことでリハビリセッションが1年遅かったらやったかも。
AREA CODE 615 - TRIP IN THE COUNTRY (1970)
ロジャー・ミラーのアルバムとタイトルが同名なので、ついでに取り上げる。「Katy Hill」は、多羅尾伴内楽團「337秒間世界一周」でもおなじみ。でも、インストなので、声のリハビリならず?
Std-Spider/Tony Joe (1970) Tony Joe White
負荷をかけたリハビリ、一番つらいところに挑戦するとしたら、こんな曲では?雨はてんのー、雨はテンのをぉ~。