2020年度採用の「平成31年度東京都公立学校教員採用候補者選考」、いわゆる教員採用試験の受験倍率が公表された。
<出典:都教育委員会HP>
◆2000年度の採用試験倍率は12.5倍
以前、毎日新聞の記事で
就職氷河期に公務員が人気だった2000年度、小学校の採用試験倍率は12.5倍
だったと取り上げられていた。
それが年々下がりつつけ、昨年度は新潟と北海道で1.2倍と史上最低の数値をたたき出している。
6人が受けたら5人も採用される。それが現実の小学校教員なのだ。
今回は東京都の教員採用試験の受験倍率(受験者÷合格者)を9年分をまとめた。
すべて都教育委員会サイトからのデータである。
赤字はこの9年間で最低、青字は最高の倍率である。
ご覧のとおり波はあるものの、倍率は右肩下がりになっている。
まずは小学校教員について。
2013,2014年度あたりでやや復調している。
リーマンショック後の不安な時期であることが影響しているのかもしれない。
しかしそれ以降は徐々に倍率低下。2019年度で2倍を切ってしまう。
来春2020年度ではやや持ち直したが、2.1倍は相当危険な数字だといえる。
だって教職免許に合格した先生であれば、2名に1名が合格するわけ。
30名を採用する必要があるなら、多少「アヤしい」人でも採用せざるを得ない。でないと現場で教師が不足して回らなくなるから。
1.8倍は選別できる水準じゃないということ。
中学高校については、小学校教員よりははるかにマシ。
集計では中学高校でひとまとめにされているが、働く側としては絶対に高校の方がいいでしょう。
都内の区立中学校なんで地域にもよるけど、学力も意欲も低い子の割合が圧倒的に高い。
だって学力と意欲の高い子は国私立受験をする割合が高いからね。
生徒がオトナな分、高校の方がずっとやりやすいでしょう。
◆教員離れの原因はSNS!?
私もツイッターをやっているが、リツイートでよく教員のアカウントの発言が回ってくる。
だいたいがグチや内部告発などのネガティブなもの。高校教員と思われるものはほとんどなく、小学校教員と思われるものが断然多い。
今の大学生は当たり前のようにスマホ・SNSを使っている。
そういう情報をひっきりなしに目にしていれば、「小学校の先生になりたい」と思っていたけどやっぱ止めよう。
って考えるようになるはず。
分別のある高校生の方がいい、と思うのは当たり前なのかも知れない。
科目ごとの倍率については、明日またお伝えする。
期待されたい。
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