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進学アシスト校って何だ

◆進学アシスト校=塾の指導力を借りて進学実績を向上させる高校
2019年5月10日、都教育委員会が進学実績の向上を図るため、外部人材を活用して大学受験講座等の学習支援を行う「進学アシスト校」を2校指定した。

シンプルに言えば、
専門学校や短大に行く学力層の高校生を、大学受験に適応させますよ。
ということ。



◆具体的な指導は
都教育委員会は、塾と連携する今回の取り組みについて
「学力が向上し、結果的に進学実績につながれば、都立高の魅力の一つになる」と説明する。
教員が塾の指導ノウハウを学ぶことも期待するという。
詳細は発表されていないが、予備校講師に来てもらい、自習指導をするということだろう。分かっていることは
・対象は大学受験を目指す2,3年生
・隔週土曜日、計20回
・期間は2019年4月から2022年3月末まで


◆松原、福生を比べてみる
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今回選ばれた2校について、比べてみよう。
松原(世田谷区)は学力レベルでいうと都立の真ん中よりやや下。福生(福生市)はもっと下である。
これから大学進学率を伸ばすため、発展途上である中下位校を選んだのだろう。

ではなぜこの2校なのか。

◆同レベルの都立高校と比べてみる
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ほぼ偏差値が同じの高校の進路実績と比べてみよう。
(データはすべて2019年度学校経営シートより。松が谷と高島高校は2019年度が掲載されていなかったので除外した)

松原と福生は他校と比べて
・専門学校進学率が高い
・「他」が少ない
という共通点があった。

ここから推測できることは
・専門学校に進学する子は経済的な余裕はある。彼らを大学進学に動かせばいい。
・「他」は上位校では浪人生が大半だが、中下位校ではフリーターやニートになる数が多い。そういった子は進学意欲がないので、大学進学に動かすのは難しい。
という予測から、松原と福生を選んだのではなかろうか。
あくまで数値からの推測だが、あながち間違ってはいないのではないか。

小岩高校も似たような数値だが、もともと入学希望者の多い人気校なのでこれ以上集めたくないという思いもあるのではあるまいか。


◆リソー教育といえば粉飾決済
担当するのは個別指導塾TOMASのリソー教育子会社「スクールTOMAS」
リソー教育は以前、粉飾決済が原因で社長が責任をとって辞めたという汚点がある。

こういったキズのある企業を公的機関は嫌うはずなのだが、何か縁故でもあるのだろうか・・・
詳しくは以下の記事を読まれたい。


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