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応量器(おうりょうき)③

応量器には、もう一つ違った使い方があります。托鉢(たくはつ)と呼んで、各家を回ったり街中に出て、喜捨を願う時に、この応量器の一番大きな頭鉢を使うのです。

写真は、実際に左手三指で支えて、市中で喜捨を受けた様子を復元したものです。僧堂では実際にこの器で、お粥やご飯を食べるのですから、丁寧に扱います。最近は小銭を戴くことが多いので、中にふきんをしっかりと入れておきます。

一般寺院では、托鉢はほとんど行うことはありませんが、昨年暮れから春先にかけて、中越地震・スマトラ沖津波被害義援金勧募のために、組合寺院の青年僧の皆さんで久しぶりに繁華街を回りました。しかし、このときは応量器は使わずに、募金箱を用意しました。本物使用は、やはり慣れないと大変です。
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コメント
 
 
 
応量器(托鉢) (minomusi)
2005-06-30 08:05:09
頭鉢をつかって托鉢をして傷がつかないかと思ったのですが

写真を見て中に布巾がしいてあるので納得ができました
 
 
 
Unknown (賢隆)
2005-06-30 08:26:06
托鉢、今では市佛教会が5月に実施するのに参加するのみ。ところで、田舎で托鉢といえば「お米」が主流でした。頭鉢で頂くには量が多く、重くなるので、腰に「胴鉢」なる長細い袋状の布を巻きつけ(腰紐のように)、鉢から袋に移し変え、首に下げて歩いたものです。ご老僧はご存知かと!

今では、すっかり浄財を頂くものに定着していますが、田舎では、豆(味噌作り)托鉢、大根(漬物用)托鉢と用途を決めて実施していた時期もありました。今では・・・・・  賢
 
 
 
→minomusiさん (tera)
2005-06-30 11:50:25
そうなのです。かなり気になるところです。浄財とはいえ、様々な人の手に触れるコインを食器の中に入れるのですから、傷のこと以上に気になりました。

よく、終わったあと、お湯で洗った記憶があります。
 
 
 
→Unknown (tera)
2005-06-30 12:01:42
胴鉢、はい経験しました。宝慶寺時代に大野周辺の家を回り、開山忌用のお米を頂きに行きました。腰だと下がってくるので、首にかけました。この時は、応量器を入れる細長い袋の一方をしばって入れたように記憶しています。結構重かったです。



昔は、うちの地区でも、麦托鉢というので、リヤカーを押しながら着いて行ったことを覚えています。



そちらでは、豆・大根などもあったのですね。
 
 
 
応量器で托鉢、知りませんでした (某子)
2005-06-30 12:33:51
応量器シリーズがその3まで続いて、ホント、勉強になります(ぜひ続けてください)。応量器を托鉢に使うなんて知りませんでした。



タイの田舎に滞在したことがありますが、早朝、村の人たちがご飯やおかずを用意して、托鉢に来たお坊さんに差し上げていました。托鉢というと、それを思い出します。あちらでは、その日に食べる分をそれでまかなうことになっているので、応量器よりももっと大きな器です。



金銭的な喜捨を願う場合も托鉢と呼ぶことも知りませんでした。う~ん、日々是勉強。
 
 
 
→某子さん (tera)
2005-06-30 16:01:17
日記ネタ稼ぎでシリーズもので恐縮ですが、参考にしていただけて幸いです。タイの方の南方仏教は(行ったことはないのですが)、托鉢(行乞)が一日の食事になるのですよね。その意味では、金銭も現物の布施も財的布施としては同じと考えます。



そして、それが在家の方に喜捨の善行を積ませる修行として重んじられているようですね。



私達も、托鉢として財的な布施をいただくのですが、私達からは托鉢に歩き、喜捨の場を与えるということで、法的(精神的)な布施をさせていただいていることになり、そのスタンスは守るように教えられています。



戴いたときのお唱えで「財法の二施の功徳が備わって幸あらんことを」という意味のことばを述べます。「有難う」なのではなくて「お幸せに」なのですね。
 
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