とある寺院の日記。苦労もあれば夢もあります。ごくごくフツウの毎日ですが・・・。
tera日記
春爛漫
5月になりました。春は花、と言われますが、実際には花が咲き誇る時期というのは、そんなに長くありません。花の種類で最も多いのは、秋の花というのも意外な事実です。
梅や桜やコブシ、モクレン、ミツバツツジ、ミツマタなど・・・、可憐な花が枝にインパクト強く咲き出すのを春前期、そして、スイセン・チューリップ・スミレ・タンポポなど野山の草花が一斉に咲く(場所や気候で時期も様々で、前期より早いのもあるが)のを中期とすると、後期は一時、花が途絶えて、新緑の活動に専念し始める時期とも言えそうです。
今は、中期から後期への期間でしょうか。ハチや蝶も活発に動き始めています。
冒頭は、洋シャクナゲの蜜を求めるハチ。可睡斎と同じような牡丹も咲きだしました(右)。
境内のツツジは、種類ごとに競い合うかのように、咲きほこり、このツツジ郡が咲き終わると、サツキ・アヤメなど初夏の花々が現れるまで、一時、花の無い季節となるのです。不思議なくらいです。この時期、急速に草が出始めます。
昨日は、各地で30度近くの暑さ。この中で、山門前の参道の草取り作務をしました。気持ち良かったです。もう夏はすぐそこまでやってきていますね。
道元禅師の句(正法眼蔵現成公案の巻)
「花は愛惜(あいじゃく)に散り、草は棄嫌(きけん)に覆(お)うるのみなり」
花は、惜しいと思う人の願いの中に、はかなくも散り、
草は、こんな所に生えては困るなという人の思い計らいのうちにも、逞しく茂る。
花も草も現実を懸命に生きている、真実そのままの姿なのに・・・。(管理人訳)
の句が、実感できる季節でもあります。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
« 5月の結果 | 総持寺拝登 » |
さてまたteraさんの4月28日の記事を読み直しました。つくづく拉致された娘さんや息子さんを取り戻せることができますようにと、思いをあらたに致しました。
この日本の花を見せたいですね。
阿部仲麻呂が中国で、三笠山の月とダブって詠んだ句があります。先日、中国で梅や椿を見ましたが、同じ花や月とは言え、故郷を想う心をより切なく感じるものだと思いました。
ブッシュ大統領の言った「人の人権や自由について考える時間が無いほど忙しくない」という言葉は、世界の人に共感してほしいと想いました。
林さんの句にあるように、春の花の、先を急ぐはかなさが、一時も待てない時の重みを感じさせてくれますね。
私も季節を感じながら草取り頑張ります。
ハチのショットなかなか大変でした。ピントが合いにくいのです。草むしり、大変ですよねぇ。