とある寺院の日記。苦労もあれば夢もあります。ごくごくフツウの毎日ですが・・・。
tera日記
心の耐震構造
最近の世相や青少年の様子で気になることがあります。
1.学校のクラブ活動が、人気のものに集中し、全体数が少なくなった。
2.学校・進路選びの理由が不明確で脈絡がない。
3.街の書店の大半は、コミツク本・雑誌・ハウツウもの。
4.テレビ番組・ニュースはどれも似ていて、画一化現象にある。
5.興味あることが、自然・物質よりも、バーチャルなことに移行している。
まだ沢山ありますが、ざっとこのようなことです。
共通で言えることは、個人の中に、個性というか芯となる考えが乏しいように思えることです。心の空洞化といいましょうか。
青少年に限らず、大人の人も、関心が目先のことに流れていて、哲学とか倫理とか道徳などの土台がしっかりしていないように感ずることがあります。
宗教についても誤解され敬遠されがちであることを痛感します。それには、宗教関係者の責任も大きいと思います。本来は、自分の中に太い鉄筋構造を築くようなものなのですが、あたかも騙されて操られてお金を取られるイメージで敬遠されてしまうのです。ところが、その割には無批判に悪徳な新宗教に入り込む傾向も強いのです。そこには、安易な目先の利益に飛びつきやすい風潮を感ずるのです。
つまり、心の鉄筋構造がひ弱に思えてならないのです。ひとたび大きなことが生ずると、もろくも崩れたりパニックになったり、自力でのマインドコントロールができなくなるのではないかと危惧するのです。最近の話題になる出来事は、氷山の一角のような気がしてなりません。
ところで、ブログを通じて交流させていただいているぜんさんのご意見に同感なのですが、このページで渦中のH氏の書いた文章の一部を紹介いただきました。特にびっくりするのは次の文です。
『人間はお金を見ると豹変します。豹変する瞬間が面白いのです。皆ゲンキンなものです。艮いか悪いかは抜きとしてそれが事実です。金を持っている人間が一番強いのなら、金持ちになればいいということなのです。』
『宗教というのは死という現実からの逃避に過ぎません。それを「悟り」という都合のいい言葉に置き換えただけの話です。「逃げ」と言われたら格好悪いけど、「悟り」と言われたらなんとなく格好いい。でもダマされてはだめです。』
確かにテレビでも似たような言葉が交わされていましたが、本気で考えていたとすれば、周囲が可笑しいと思わない方が可笑しいのではないでしょうか。実際に接して、その人間性に気付かないのでしょうか。ましては、国政を担う候補者の応援まで安易にしてしまうのでしょうか…。そうだとすれば、社会が病んで来ているのかも知れません。
今こそしっかりと「心の耐震構造」を見直したいものです。
1.学校のクラブ活動が、人気のものに集中し、全体数が少なくなった。
2.学校・進路選びの理由が不明確で脈絡がない。
3.街の書店の大半は、コミツク本・雑誌・ハウツウもの。
4.テレビ番組・ニュースはどれも似ていて、画一化現象にある。
5.興味あることが、自然・物質よりも、バーチャルなことに移行している。
まだ沢山ありますが、ざっとこのようなことです。
共通で言えることは、個人の中に、個性というか芯となる考えが乏しいように思えることです。心の空洞化といいましょうか。
青少年に限らず、大人の人も、関心が目先のことに流れていて、哲学とか倫理とか道徳などの土台がしっかりしていないように感ずることがあります。
宗教についても誤解され敬遠されがちであることを痛感します。それには、宗教関係者の責任も大きいと思います。本来は、自分の中に太い鉄筋構造を築くようなものなのですが、あたかも騙されて操られてお金を取られるイメージで敬遠されてしまうのです。ところが、その割には無批判に悪徳な新宗教に入り込む傾向も強いのです。そこには、安易な目先の利益に飛びつきやすい風潮を感ずるのです。
つまり、心の鉄筋構造がひ弱に思えてならないのです。ひとたび大きなことが生ずると、もろくも崩れたりパニックになったり、自力でのマインドコントロールができなくなるのではないかと危惧するのです。最近の話題になる出来事は、氷山の一角のような気がしてなりません。
ところで、ブログを通じて交流させていただいているぜんさんのご意見に同感なのですが、このページで渦中のH氏の書いた文章の一部を紹介いただきました。特にびっくりするのは次の文です。
『人間はお金を見ると豹変します。豹変する瞬間が面白いのです。皆ゲンキンなものです。艮いか悪いかは抜きとしてそれが事実です。金を持っている人間が一番強いのなら、金持ちになればいいということなのです。』
『宗教というのは死という現実からの逃避に過ぎません。それを「悟り」という都合のいい言葉に置き換えただけの話です。「逃げ」と言われたら格好悪いけど、「悟り」と言われたらなんとなく格好いい。でもダマされてはだめです。』
確かにテレビでも似たような言葉が交わされていましたが、本気で考えていたとすれば、周囲が可笑しいと思わない方が可笑しいのではないでしょうか。実際に接して、その人間性に気付かないのでしょうか。ましては、国政を担う候補者の応援まで安易にしてしまうのでしょうか…。そうだとすれば、社会が病んで来ているのかも知れません。
今こそしっかりと「心の耐震構造」を見直したいものです。
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そのことが戦後教育を誤らせたのではないのかと思います。
でも人々の心は赤ちゃんから青年まで、昔と何も変わらない面もあります。
その人々の心を信じて私たち大人は現代社会を悲観せずに「声かけ」をしながら、子供たちの成長を側面的に助けて行きたいと私は考えています。
歴史は繰り返すのです。人々の心を信じつつ我慢をして世の中を眺めたいと思います。
説明不十分で、しかも生意気なことを書いてすみません。お許し下さい。
私も戦後教育や高度経済成長の結果だと思います。特に20~30代(堀江文も含まれる)の人間は、目先の利益にばかりとらわれる者が多い。一見、合理的で賢いようだが全然マトを得ていない。私も他人を批判出来るほどまともではありませんが。(ああ恥ずかしい)
こんな時代こそ、お釈迦様の教えが必要だと強く強く思います。
>哲学とか倫理とか道徳などの土台がしっかりしていないように感ずることがあります。
ここまでについてですが、一番の原因は家庭に問題があると私は思います。
マイホームを持つため、共働きで子供と接する時間が少ない。(本当は時間ではなく、密度だと思いますが。)
忙しいと子供の話は聞き流す。
(子供のちょっとした話の中に色々なシグナルがあるなですが。)
成績が下がったといって塾に強制的に通わせる。(成績が下がるにも必ず原因があるはず)
各自の部屋にテレビを持ち、同じ番組も別々に
見る。
息子を育てるに当たって実際に見聞きしてきた
家庭の風景です。
活字、特に本を読まない子供が増えたと思います。
現実本棚の無い家庭があるのです。
この現実は私にはかなりショックでした。
バーチャルの世界で何でも手に入れば、
本を読んで、疑問を持ったり想像し自分の考え
を持ったりもしなくなってしまうのではないでしょうか?
>宗教についても誤解され敬遠されがちであること
この件に関しましては、説法をされるお坊様が
非常に少なくなってしまった事にも問題がある
のではと感じております。
聞かなくなったことに寄って、説法をされなく
なっていったのかも知れませんが。
何かの折にお釈迦様の言葉をひとつでも、
心に響かせて頂いたらと思っております。
釈迦に説法をしてしまいました。
大家族の良さを知らずに育った子供たちを
とても可哀想に思います。
老いの現実、いたわり、厳しさ等等、経験
によって道徳、倫理が身についてくるのではないでしょうか?
もちろんそれだけではないと思いますが・・・。
まとまらずだらだら長くなってしまいました。
申し訳ありません。
追:堀江氏に関して私のなかでまとまりがつきませんので、コメントを控えさせていただきます。まとまりましたら自分でもエントリーしようと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
堀江氏の本を引用しながら、あえてコメントを書きませんでしたが、私が考えているのと同じ意見を伺いました。
「心の耐震構造」は、味のある言葉ですね。
→zazen256様
戦争の影響は強かったのですね。民主化という名のもとに日本の古来からの思想・哲学文化がある面で見直され、価値観の多様化の中、正しいものの見方、倫理観が弱体化してしまったのでしょうか。しかしながら、おっしゃられる通り、私達日本人の本質は変わらないと思っています。zszen様が参究していらっしゃる「八正道」「正法眼蔵」などの深遠な思想文化は戦前・戦中・戦後も変わらずに存在していて、心の拠り所とされている方も大勢いらっしゃいます。明るく前向きに、世相を見て、頑張って行きたいと思います。コメント有難うございました。
→巨人…さん
確かに戦後の価値観・倫理観を作ってきた社会全体の責任かなと思います。今こそ正伝の仏法に学び、正しい倫理観づくりに頑張りましょう。風邪どうですか?
→hitomiさん
一緒にお考えいただき、有難うございます。
>一番の原因は家庭に問題があると私は思います。
→ほんとうにそう思います。大人の都合のいいように子育てをしてしまいがちで、困難にぶつかって、愛情を感じながら世の中の大切なことを、自分で考えられる、そのように躾けるということが抜けているのかなぁって感じます。私の反省も含めて…。
>説法をされるお坊様が非常に少なくなってしまった事にも問題があるのではと感じております。
→はい、その通りだと思います。私も含めまして、僧侶の方々の精進が望まれるところだと思います。そのようなご声援、とても心強いです。有難うございます。
>老いの現実、いたわり、厳しさ等等、経験
によって道徳、倫理が身についてくるのではないでしょうか?
→老人問題と合わせて、二世帯化・同居、地域の多世代間交流等…、老後の見守りと子育ての同時進行化を社会全体で推進していけると良いのではと思います。
→ぜん様
勝手に引用させていただきまして申し訳ありません。共感する部分が多く、いつも書きたいことを、冷静に丁寧に記事にしていただけるので助かっています。
体調はほぼ回復しましたが、流感なので、治っても2・3日は人と接するのを避けるように指示されています。(とてもつらい)
日曜日の会議には出るつもりです。よろしくお願い致します。