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インド仏蹟巡礼②ブッダガヤ

お釈迦様が悟りを開かれたウルヴェーラー地方を訪ねました。

ラジギールから南西方向に約50キロほどにある地が、お釈迦様が悟りを開かれたウルヴェーラー地方です。バスで約2時間半ほどです。インド北西部のこれらの地域は、現在ビハール州という行政区で、インドの中でも発展が遅れている農村地帯です。

ウルヴェーラーとは、「限りなく広く砂の堆積が続くところ」という意味だそうで、確かにそのようなイメージの地です。

お釈迦様は、王舎城を後にしてこの地に向かわれます。バスでは2時間半ほどでしたが、歩いて何日くらいで行き来したのでしょうか。かつてこの地は岩山や森林、洞窟などがあり修行に適していたようです。当然、お釈迦様もこの地での修行を目指したのでしょう。仏伝によれば、お釈迦様の父スッドーダナが出家した王子をサポートするために5人の修行仲間を派遣したともされています。後にこの5人が最初の弟子「五比丘」と呼ばれるのです。

一行は、この辺りの各所を回ったあと、美しく清らかな川が流れる村落を見つけ、ここで修行の努力をしたいと定めました。ここが「ガヤ」という地のセーナーニ村、後にスジャータ村と呼ばれる地(現在はバッカロール村)なのです。

この地で苦行6年、苦行が究極の手立てではないことを悟った釈尊は、村に出て托鉢の生活に入ります。この姿を見て5人の仲間はサルナートに去って、一人で修行を続けます。そこでスジャータとの出会いがあります。

仏伝によれば、スジャータは地主の家に生まれた娘で、結婚してよい子が授かったら、選りすぐりの良質の牛乳で作ったお粥を、樹の神に供養するという願いをかけていた。すると菩提樹の下に輝いて座っているお釈迦様を見て、樹の神と思って、黄金の鉢に入れて供養した。
お釈迦様は有難く受け取り、近くの川、尼連禅河(ネーランジャラ)で身体を清めて美味しくいただき、七日間の坐禅瞑想を経て、忽然と悟ったとされる。
大塔  拡大

この悟りを開いた場所は、ブッダガヤ(ボードガヤ)と呼ばれ、紀元前3世紀にアショカ王によって建てられた寺院が元となり改修を重ねて現在に至っている高さ52メートルの「大塔」があります。(冒頭写真)。室内は狭く、仏像が飾られています。2002年に世界遺産となっています。

  

塔の裏には、釈尊が坐ったとされる「金剛宝座」があり傍らには大きな菩提樹があります。世界各地からここを訪ねる人で埋め尽くされ、ところ狭しと、場所を確保してそれぞれの祈りをささげます。基本的に祈る人は尊重され、お互いに譲り合い見守ってくれます。私たちも読経、御詠歌「明星」、説法と、念入りに参拝してまいりました。読経中に私の前に菩提樹の葉が落ちてきました。これもご縁の尊い葉と考え持ち帰りました。

     ←落ちてきた葉

尼連禅河とスジャータ村

近くの川、尼連禅河は想像とは違い、乾季の季節もあってか水は無く、歩いて渡れる河原でした。対岸にはスジャータ村があります。

  

いかにものどかな村落です。スジャータの住んでいたという跡地には、大きな塚のようなレンガが積まれています。ここでも読経、御詠歌「釈尊成道御和讃」を唱え、導師による法話がありました。

日本寺

ブッタガヤには、世界各地の仏教国の寺院が建てられています。日本寺もその一つ。各宗派が交代でこの寺を守り、現在は浄土宗の若い僧侶が常住されていました。夜になりましたが、ここでも読経、御詠歌「真清水」、法話としっかりと参拝を行いました。

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