

【旅程 】 福岡→上海(乗継)→デリー1泊→リシケシュ4泊→ルドラプラヤグ1泊→パドリナート8泊→ハリドワー1泊空路ハリドワー→デリー→帰国
【 写真】上よりリシケシュ、ホテル窓からガンジス川 パドリナーラヤン寺院(巡礼地) ヒマラヤ山々 下 往路の山道
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エピソードその2
もう2度と行かないと決めていた。
…人生ってさ、なんかさ、ほら、運命とか、縁とか、色々あるじゃん、
そ………多分そんな感じで、避けられないモノがあったんだろうね。
ある時私はクリヤヨガの尊敬するお師匠さま的存在のS氏から
「私が同行できるのはこれが最後かもしれないので、パドリナートへ行きませんか?」と言われた。
私は実に忘れっぽい。誰かにどんな酷い目にあわされても、ずっと恨んだり出来ない。すぐ忘れる。
ーそうは言えコトはインド。
返事をした後、多分精神だけではなく著しい抵抗のようなものが全身を巡っていたのだろう。
不安が波のように押し寄せてくる。
そう言えばいた。こんな感じのバカなヤツ、
インドと言えばヤツだ!
幸せは分け合えば2倍になる、不幸は、半分に…とか言うじゃん、
私はとても良い友に恵まれている。今まで旅行に誘って一度も断られた事がない。💓
「インドのヒマラヤに行かない!?」
「いーよ」
ほらね、ククク、やっぱりコイツ、イヤイヤイヤ、 最高の旅ダチだよ、!
前置きが長かったが、そんなこんなで行きました!
再度インド。しかもヒマラヤ麓標高3200M超えの聖地パドリナート。
日本人はヨガの修行仲間6人。外人は結構いたけど把握してないからいいや。
要はウチらのカナダ在住クリヤヨガの有名な先生が主催する18日行程のヒマラヤ、パドリナート巡礼だ。
デリーからリシケシュ〜パドリナートの聖地に赴く。
パドリナートのパドリナーラヤン寺院はヒンディ教の聖地として世界中から巡礼の民が訪れる。
私達のグループもこの地のアシュラムでヨガの研修を受講の他に、
聖地巡りやヒマラヤ、ニーラカンタン登山もオプションであったり充実した8日間を終え
その後2日かけて下山しハリドワードから空路デリーに戻り帰国というスケジュールだ。
私達日本人6人はあてがわれた一台のバスに乗り込み移動した。
デリーから車で10時間ほどでビートルズが修行したリシケシュに到着した。
ガンジス川が町の中心に流れる、聖地独自の雰囲気を持つ、ヨギの間では有名な地だ。
この地で4泊、沐浴したり、聖者を訪問したり、皆でビートルズが訪れていたというレストランに行ったり、
観光客よろしく思いがけない楽しい修行の旅をこなしていった。
部屋のベランダから上流のガンジス川の流れが見える景色の良いホテルで、あっという間に楽しい日々が過ぎた。
しあわせな時は長く続かない、などと言うが…そうなのかもしれない。
その後、高山病予防のためルトラクラヤグで1泊し、
一日12〜3時間くらいかけて車で移動して、身体をならして行くのだが、
結論から言うと、
ヒマラヤって、まず良い子は絶対行っちゃダメなトコ❗️
道中の道のりと言えば……何度 命も終わりか、と、覚悟した………
ってか何でこんなんに命かけんのさーッツ!て心で叫んでた。
マジ聞いてなかったし、こんなのTVだって特撮モノだ。
撮影はしたけど、私がこんなん撮影したからって何にもならない!
車一台ギリ通る山道。舗装されてはおらず、路肩の幅スレスレの道を、
凄腕運転技術の運転者さんがえらいスピード全開で走る。
何度も崖から岩が崩れ落ちていた。崖崩れで通行止めが解除されたばかりの道もあった。
最初は歌を歌っていた修行仲間も誰も喋らなくなった。みな、崖下のはるか彼方の崖崩れ跡を見ていた。
3日間こんな調子で山道を登り、ヒマラヤの山々を拝めた時は日が陰り始めていた。
日本人でこんなとこにくるヤツ流石にウチら一行以外見かけなかった。
ネットも電話も通じない中国との国境の山奥で、
テロがあって帰りの道路が閉鎖されたとか、放射性物質が盗まれて軍隊が道路を封鎖して戻れないかも、とか、
日本人皆で力を合わせて乗り切った。
ただここまで来ると………ある種の隔離された別次元の空気を感じた。
ここでは毎日クリヤヨガの研修や、
先生に連れられてキルタン滝やバカバッドギーターが書かれたと言われるマーナー村のグーファ寺院洞窟を訪れたり、
またサンスヴァティ川辺で瞑想したりして充実したヨガライフを過ごした。
根性のないウチらはこんな状況じゃないと真面目にヨガやらないから、物凄い充実感があった。
ヒマラヤの目的のニーラカンタン山には天候がイマイチで私は登る事は出来なかったが、
ヤツは外人数人と登頂した。八月なのにベースのアシュラムも時おり小雪が降っていた。
パドリナートは特別な地に違いはなかった。
澄んだ空気、
天上の聖地では下界とは違う世界に滞在している事を知る。
この世のものとは思えぬ美しい山地での瞑想。
気持ち良く穏やかな光景での日々は、やはり人生の得難い宝物に違いはない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます