2023年10月7、8マウイ島を訪れた。
飛行機では難しいと言う話だったので
マウイ島に2日間停泊するクルーズで入る事にしたが、
事前にホノルルで聞いた情報によると
ラハイナには入る事は出来ない、と言う話だった。
7日の時点でマウイ島に入港して、
カフルイ港界隈でラハイナに入る方法を聞き込みしたら
タクシーでもバスでも現地に入れるようになった、と言われ
カフルイから1時間はかかるので
バスで入る事にした。
8日、早い時間、カフルイからバスの出発地点クイーンズモールまで行って
ラハイナ行きのバス停を調べていたら
周りバス停でバスを待つ人達が、何人もバス停の場所や
次の発車時刻は9時30分発だよ、と声をかけてくれ、
バスの運転手もわざわざ出発の時間に迎えにきてくれた。
多分、同乗者半数は、声をかけてくれた人達だった。
昨日、ラハイナ行きのバスを調べていた時も
色々な人が教えてくれたり、乗り継ぎ場所のクイーンズモールは
歩いて行ける距離じゃないよ、と
優しい人達が教えてくれた。
出発して街を抜けると
緩やかに広がる裾野の山が見えてきた。
何年ぶりのマウイ島だろう、
見覚えのある長閑な広々とした大自然の島の風景や
彼方地平線まで続く美しい海の色が懐かしく蘇ってくる。
ラハイナとはわからなかった。
小一時間程バスが走ると、2m程の塀が続く道に出た。
その塀には数々の花束や手紙が貼り付けられていた。
………ここが現場なんだ、暫くたって気づいた。
塀の向こうの景色が僅かながら、バスの曇った窓から見えていた。
街ごと、ほぼ全て焼かれたんだ…、
木は焼けてない、とSNSで見たが
確かに焼けてない木々も点在していたが
家のそばの木は黒焦げで立っているものも多く
以前原爆記念館で見た写真のように
金属の看板がグニャリと曲がった焼け焦げた家に絶句。
周りの人もため息をついている人もいた。
バスが通り過ぎる20分ほどの間
悲しい気持ちに打ち拉がれながら
車窓の風景を眺めていた。
ラハイナの街を通り過ぎたバス停で降りる事が出来た。
私はここの人達に、真実を聞かなければならなかった。
こじんまりしたショッピングモールがあったので
そこでおしゃべりしていた若い女性2人に
ラハイナの被害について尋ねた。
とても残念な事故だが、
実際の被害はどうなのか、
レーザーで焼かれた、
2000人の子供を乗せたスクールバスが
行方不明になった、
市長がスマートシティを建築する為に
火事を起こして住民から土地を奪おうとしている、
金持ちの別荘は焼けてない、等
様々なSNSの情報に
私は、キンバリーさんはなぜ何もしないのか
地球司令官ならこんな惨状を何故放っておくのか、
大きな力を持ってるのに、これらの情報が本当なら
何も出来ない、と言う事なのか、
色々な疑問が湧いてきて、
闇雲に全てを信じるのは違うと思っていた。
同様な考えの人がいたようで、キンバリーさんに対して
同じ疑問の声が上がっていた事を
キンバリーラジオで伝えていた。
キンバリーさんは
公的な支援は軍や政府に阻まれて地元の被害者に届かないが、
地元の人同士、物資や医療を助け合っている事や、
子供たちは殆ど米本土や他島に転校を済ませて
キンバリーさんたちも出来る支援をしている、と回答していた。
地元の住民には、元の土地で暮らせるよう、
支援を示唆していた。
まず、SNSで、子供たちが行方不明になったままなのか、
火事はレーザーによるモノと言う情報があるが真実か、
火事で焼けたのは地元の住人の家だけで
金持ちの別荘は焼けてないのか、、聞いてみた。
彼女らはレーザーによるものかどうか、ここでも
噂が立っているが、皆、真実はわからないが、
焼け方がおかしいと疑問に思っている人は多い、と言う。
又、金持ちの別荘地は火事のあった現場からはかなり離れた
カアナパリの方なので被害は殆どないのは、
火事の現場とは場所が違うから、
子供達は残念だが、少し犠牲者はいたが
2000人行方不明は事実とは全く違う、
ラハイナの住民全てで、まだ僅かに行方不明もいるが、
今の時点で大体 100人程亡くなったと言う事だった。
殆ど転校手続きは済んでるだろう、と言っていた。
ラハイナの海岸沿いに民間のボランティア施設があった。
医療や食料等他島から支援物質が船で届けられ、
民間人が愛ある助け合いをしていた。
助け合いの現場で撮影は自粛したが、
やはり、国や州、政府からのものではなく
全て民間からのものだと言う事だった。
ここでも犠牲者は100人程で、
子供達は、島や他島、米本土の親戚等を頼って
殆ど転校しているとの事。
キンバリーさんの言ってた通りだったし、
心からホッとした。
数人が近寄ってきて
思いやりのエナジーを受け取ったよ、
ありがとう、と言ってくれた。
熱い感情が込み上げてくる。
私達はこうやって、
愛ある思いやりや助け合いで
きっと何事も乗り越えていけるんだ。
そう思うと強い気持ちになれる。
ヤツ等なんか
金金金…、こんな気持ちなどわかるはずもない。
例え現状がどうであれ、どれだけの権力で私達を蔑ろに出来たとしても
これだけでも私達はヤツらに負ける訳がない。
ラハイナで起きた事は
形を変えて本当に、明日自分の周りで起きるかもしれない。
でも私達は、愛と思いやりで乗り越えていけるんだ。
帰りのバスではラハイナの郊外も通った。
現場の情報どおり、金持ちの別荘は火事の現場からは
バスから小一時間ほどの
かなり離れた場所にある家が殆どのようで
被害に遭ってないのもその為と頷ける。
運転者さんが帰りの時刻を教えてくれたり
もう出るよ、と迎えにきてくれたり
同乗者が、声をかけてくれて、
鍵がかかってるトイレの鍵を開けてくれたり
こんな優しいマウイ島の人々の
1日も早い復興を願ってやまない旅でした。
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