30日、午前一時半、左足が重くて起きる。ふと見ると、つばさが布団の上から私の左足に乗っていた。寒いので暖房をつける。寝ぼけていて、タブレットを操作できない。エコーに中島みゆきを掛けるように言う。音量が大きすぎるので少々、下げた。つばさはまだ掛布団の上に居る。色々したはいいものの、眠くて再び横になる。
午前四時半、ストーブの3時間警告音で再び目を覚ます。エコーはそれなりの音量でみゆきさんを流し続けていた。夜中にしては轟音である。子守歌になっていたということだ。つばさはいまだ、掛布団の上。とてもではないが、外に出られる体の状態ではない。窓から東南東を見る。雲ばかりで星一つとして見えない。今朝も無理か。もう少し粘ってみよう。少し目が覚め、外の大バケツの水をバケツで汲む。その際、観測ポイントに移動、やはり雲ばかり。だが、もう少し粘ってみる。この時間に起きたいのは常日頃から思っていたが、まさか本当に起きれるとは。起きているのだから、観測を続ける。
4:50、コーヒーを沸かしながら、部屋の照明を消し、外を見る。一瞬、星が一つだけ見えた。だがすぐに消えた。しばらくはPCモニターの灯りだけにし、暗さに出来るだけ目を慣れさせる。その後も、ちらちらと明るめの星が見えては消え、を繰り返す。ただし、三惑星は見えず、一つだけである。ちょっと姿勢が変だが、窓を開け、窓の下枠を手で持ち、天地礼拝を行う。すこしずつ体がマシになっていく。やはり部屋から見るのが高さもあり、観測に一番良い。昨朝、風情がないとかどうたらと言っていたが、それより体の状態である。今の状態で荷物を持って昨朝の観測地点に向かうのは危険すぎる。
5:03、状況は変わらず。窓枠を利用したら、車のポーズに近い姿勢が取れた。天地礼拝と合わせ、体中がポキポキ鳴りまくる。意外にこの姿勢はいいかもしれない。ただ、足元がつばさのマットなので転落の恐れがある。これだけは注意したい。
5:07、PCモニターに小さな虫が集ってくる。春が来たことをこんなことでも実感する。以前、ブログに挙げた青村幸希の鼻はクロッカスというらしい。サルスベリは花をつける。つけない個体もあるが、なかなか巨大な花をつける。
5:09、ついに雲に切れ目が。星が一つだけ見える。双眼鏡。肉眼では微かに見えるが、双眼鏡では位置が上手く捉えられない。要するに、使い方が下手で、練習をしたことがないのである。
5:14、どんどん空はしらんでゆく。肉眼で一つだけみれたので満足するべきか。
5:17、天地礼拝の邪魔になるので、首から下げていた巨大な双眼鏡を床に置く。竹ハウスの目の前だ。つばさは掛布団上から動こうとしない。窓からの飛び出しもないだろう。窓から身を乗り出さずに行う姿勢だけに変更。安全第一である。ちらちら見えていた一つだけの星すらも見えなくなった。天候はしょうがない。空は明るさを増し、雲の分厚さも徐々に見えてくる。
5:21、時間も時間である。そろそろ諦めようか。脊椎近辺は半分以上は日中の状態に近づいたが、活発に動ける状態にはいまだ至っていない。
5:25、東窓のカーテンがだらしなく垂れ下がっているのを完全にまとめる。他ふたつの窓もカーテンを開ける。今朝も敗北を認めざるを得ない。
5:30、真っ暗な中で徐々に外が明るくなるのを眺めるのもまた風情がある。またもや枕草子な気分である。やはり、早起きは良い。双眼鏡を丁寧に仕舞う。何かの電源コードを足に引っかける。暗闇での行動は慎重に。藁草履なので、なにかに足が引っかかる時も判りやすい。ゆっくり動けばコードなどに足を当てることはあっても、つよく引っ張ってしまう事はない。本記事の追記を終了する。