エッセイ お彼岸 課題【秋・自由課題】 2019年10月11日
もう二十年近く、地元のグループで里山を歩いている。
一人だけの男性Oさんは毎月のコースや計画を練ってくれた。
道中、道草とお喋りで先に歩くOさんに遅れても、黙って待っていてくれる、お兄さんのようだった。
会が始まってすぐに奥様を亡くされた。
お弁当はコンビニの物が多かったので、昼食の時は、沢山のおすそ分けが集まった。
Oさんはガイドブックの他に色々な提案をしてくれた。
菩提樹池の蛍、ザゼンソウの群生、人が余り立ち入らない里山の奥、落ち葉が深く積った小金沢、
東京湾の無人島猿島、廃線になった山梨の長いトンネル。
「行ってみましょう」は、私達にとって冒険だった。
暫くお休みをしていたが、今年の冬に亡くなられた。
以前奥様の眠る霊園のことは伺っていたので問い合わせたら、もうお墓に入られたことが分かった。
彼岸には間に合わなかったが、今月末お墓参りをする。
お好きだった珈琲をお供えするつもりだ。
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