これに描かれている物語の主人公はどちら様?
歴史に疎い私は知らなかった。
吉備真備と言う 奈良時代わずか20代前半で唐へ留学した人物なのです。
吉備真備の唐での活躍を描いた「吉備大臣入唐絵巻」
この物語絵巻(映像)が公開されるのを知って2010年、奈良国立博物館まで見に行きました。
山上憶良、吉備真備、最澄、空海・・・・・
遣唐使たちが駆け抜けた時代の貴重な文化財の数々も展示されると言うので出かけたわけです。
遣唐使の一人、吉備真備同期の留学生には阿倍仲麻呂もいます。
皇帝に気に入られた阿倍仲麻呂は帰国をなかなか許してもらえず
ようやく753年、遣唐使の船で帰国することが許されます。
その乗船の時に詠んだ和歌が、有名な次の1首です。
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
どんなに帰りたかったか・・・この望郷の念をうたった和歌は有名ですよね
でも、阿倍仲麻呂が乗った船は暴風にあい、安南(現在のベトナム)に漂着。
彼は帰国できませんでした。
再び中国に戻り復帰した後、長安で72歳の生涯を閉じました。
この話と共に、「吉備大臣入唐絵巻」を見て
少し遣唐使たちを身近に感じる事が出来ました。