さて、アルプス山脈は7か国にまたがるヨーロッパの山脈。
「アルプス」の各言語での呼び名
英語:Alps(アルプス)
フランス語:Alpes(アルプ)
ドイツ:語:Alpen(アルペン)
イタリア語:Alpi(アルピ)
語源はケルト語で高い山(岩山の説もあり)を意味するalpだと考えられ、それに各言語での複数形の語尾を付けた形となっている。
他に、アルプス地方の夏季放牧場を意味するalpe(フランス語)/Alpe(ドイツ語)/alp(英語)に由来するという説もあるが、山脈の名前より後に生まれた言葉の可能性もありそうだ。
英語の形容詞形はAlpine(アルパイン)。
Alpen(アルペン)はアルプスのドイツ語名だが、日本語において「アルペン」は「アルペンルート」、「アルペンスキー」、「アルペン踊り」(『アルプス一万尺』の歌詞)というふうに「アルペン◯◯」の形で修飾語的に用いられることが多い。これは英語のAlpineと語感が似ているため、影響されたと思われる。実際、「アルペンスキー」は英語では「Alpine skiing」で、「Alpine ~」という複合語を日本語のカタカナ語に取り入れる際「アルペン◯◯」となったものが見られる。
ウィキペディアの「立山黒部アルペンルート」の英語版は「Tateyama Kurobe Alpine Route」になっている。英語圏の人にとっては「Alpen Route」と言うより「Alpine Route」と言った方がしっくり来るかもね。
英和辞典で「Alpen」があるかどうか引いてみたら、英語圏の会社名やブランド名に「Alpen」が使われていた。また、alpenglow(山頂光)、alpenhorn(アルペンホルン;楽器の一種)、alpenstock(アルペンシュトック)という単語があった(後者二つはドイツ語からの外来語)。これらは日本語の「アルペン◯◯」と似た感じね。
Alpenglowはalpine glowと言い換えてもいいらしい。
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