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外来語:辞書に載る・載らないを考える

最近「めざましテレビ」でアメリカのハンバーガーチェーン「ウマミバーガー」を取り上げていた。日本語の「旨味」は「umami」として英語にも取り入れられている。街頭インタビューで一人のアメリカ人女性は「Umamiは英語、私たちの言葉よ。辞書にも載ってるから」って言ってた。

さて、外来語として辞書に載っているか載っていないかといえば、興味深いのがフランス語でチョコレートを意味する「chocolat」。日本語の辞書には「ショコラ」が載ってるけど、英語の辞書には「chocolat」が載ってないこと。
(関連過去記事:英語の辞書にはない「chocolat(ショコラ)」

2016年(去年)公開の映画『ショコラ~君がいて、僕がいる~』はフランス映画で、原題は単に『Chocolat』。英語圏やスペイン語圏でのタイトルも『Chocolat』になっている。イタリアでのタイトルは「Mister」が付いて「Mister Chocolat(ミスターショコラ)」らしい。
2000年に公開されたアメリカ映画にも『Chocolat(ショコラ)』というのがあって、これはイギリスの小説『Chocolat』(フランス系イギリス人ジョアン・ハリスが書いた)を映画化したもの。こっちは小説、映画とも英語圏生まれだね。

日本で似たような例をあげると、韓国映画で韓国語をそのまま邦題にしたもの。『グエムル』(怪物)というのがあった。1本の映画のタイトルになっただけなので日本語の辞書に「グエムル」は載ってない。
でも「Chocolat」はいくつかの文学作品(映画、小説)のタイトルになってるし、それにフランスのお菓子は世界的に有名だから、あとお店の名前に「chocolat」が付いたのもアメリカにあるし(旅行本『地球の歩き方 アメリカ西海岸』にいくつかあった)、英語の辞書に載ってないのがおかしいぐらい。
英語版ウィクショナリーで「chocolat」を引いたら英語節はなかったけど、複合語を探してみたら「pain au chocolat」は英語節もあった。ちなみに「pain au chocolat」とは直訳すれば「チョコレートパン / chocolate bread」のこと。

最後に、身近に見た名前に「ショコラ」が付いた気になる商品の話をちょこっと。

イオンモール沖縄ライカムのゴディバで「ショコリキサー(Chocolixir)」っていうチョコレートドリンクを売っているのを見た。フランス語の「chocolat」と「elixir(エリクシール)」を混ぜて命名したと思われるが、なぜかフランス語と英語が混在した読み方。調べてみたら「elixir」は英語にもあって(英語ではイリクサーと発音する)、「不老長寿の薬」という意味なんだって。
ブルボンの商品に「ハイショコラ(HI-CHOCOLAT)」というシリーズがある。これも英語の「HI」と「CHOCOLAT」を混ぜたネーミングね。フランス語ではHを発音しないからフランス語では「アイショコラ」って発音するでしょう。

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