朝の打ち合わせが始まろうとしていた・・・
３０人ほどの研修生が，長机をロの字型にした座席にいつものようにあわてて着席した。
全員女性で，「黒のタイトスカート」に「襟元にフリルがついている白いブラウス」，髪は「ポニーテール」になっている。
靴は，踵の低い黒の皮靴としたいところだが，音がうるさい，疲れるなどの要望があり「黒色の履物」に指定してある。
勤務中の書類は，「Ａ４サイズの黒のバインダー」にはさみ持ち歩く。
「シュシュの色や柄は自由，アクセサリーは自由」になっている・・・。通勤の服装は，勿論自由だ。
これ以上出世の可能性の無い研修部長のオレは，時間に厳しく服装に厳しかった。自分に甘く，人に厳しかった。
いつものように，朝からエンジン全開で，下ネタギャグをまじえ，本日の日程を説明していると・・・
全く笑顔をしない出世一筋の若い副部長が，手招きでオレを呼んでいる。
「この忙しいときに・・・」わざと周りに聞こえるようにひとりごとを言いながら近寄ると・・・警察からの電話だった。
今から，オレのＦＪの車両を捜索するという連絡だった・・・。
オレの通っていた小学校の車回しに似ている，職場の正門にＦＪは止めてあった。
すでにＰＣが来ており，制服の警察官が，「KEEP OUT」の黄色のテープを周りに張っているところだった。
間もなく，覆面ＰＣが到着し電話をしてきた刑事らしき男が，オレに向かって歩いてきた。
薄っぺらな書類をオレに見せて，軽い調子で
「中見せてもらうから・・・」と仕事を始めた。まるでテレビとおんなじだあ，だけど何書いてあったか読めないなあ・・・
オレは小声で
「時間短くて読めないし・・・タイミングが悪いし・・・」と聞こえるように数回つぶやいたが，無視された。
子どもたちが，登校してくる時間だったからだ。
どうやら近くでテロらしいことがあって「黒色の大型の車が逃走した。」ということらしい・・・
危険物，凶器などを捜索している。
爆発物はもともと持ってないし，木刀は家にしまってあるし，ラグビーセット，分かってくれるだろうし・・・
心配なのは，卒業記念大会に準備している景品だ・・・
しばらくすると
中から怪しげな物がゴロゴロと山ほど出てくる・・・ＦＪの周りに散乱している・・・子どもたちは完全に無視して通過する・・・
出てくるものはみんな怪しげな「大人のおもちゃ」だった・・・
「そんなバカな・・・オレはテロじゃなくて，エロ事件に巻き込まれたんだー！！」と，大声で叫んで・・・
目が覚めた・・・リアルな夢で（最近よく見る）・・・
嫁に話したら・・・「気をつけなさいよ。」と，言われた・・・絶句！
