読了
ホテルで編集者に不意を襲われ、慌てて逃避行する主人公木戸孝之介。
もちろん行き先は奥湯元あじさいホテル、別名プリズンホテル。
今回のご宿泊は<血まみれのマリア>の異名を持つ救急救命センター婦長、天才登山家、イジメを苦に自殺・・・未遂の少年、癌の末期患者を安楽死させたドクター、必死で孝之介から原稿を取ろうとする編集・・・・
任侠専門宿泊施設、プリズンホテルは悩める客人たちを優しく迎え、毎回お馴染みドタバタ劇の始まり始まり。
プリズンホテルの冬。
看護師、医者が出てくるだけに、「命」をテーマとして描かれております。
それはそれで、頭の隅で考えさせられるのですが、やはり、ドミノのように軽快に進んでいく物語の展開が、プリズンの面白さでありましょうか。
もともと、プリズンはシリーズを通して、主人公の過去のトラウマとの戦い、精神的な脱皮の物語でもあります。
小学生の時分に、母親が駆け落ちし、その時のトラウマで精神年齢が小学生止まりの主人公は、人気作家、肉体的な力(暴力)、インテリという厚着はしているのですが、本当のところは泣き虫でセンチメンタルな優しい男なのです。
そういったごちゃ混ぜな情緒不安定な主人公が、少しずつ変化していくさまを楽しむのもまた、プリズンの妙味です。
さらに今回は登山家が出てくるのですが、さすがのヤクザたちも、山の男には頭が下がりっぱなしのようです。
あ、あと仲蔵親分が少し変でした。
とにかく最高に面白いです。プリズンホテル、大好き。
主要メンバー
●ベストセラーであるバイオレンス極道小説<仁義の黄昏>シリーズの著者、木戸孝之介(品性下劣)。
(仁義の黄昏=特攻くずれのチンピラが悪逆非道の限りをつくして出世していく話)
●孝之介の叔父、奥湯元あじさいホテル、通称プリズン(監獄)ホテルオーナー、木戸仲蔵。
●服役中のヒットマンの元妻<パープーお清>こと田村清子。心臓病の母と子供あり。孝之介の囲われもの。男百人が百人とも振り向くほどの美女。
●プリズンホテル支配人、真摯で誠実、ホテルマンの鏡、花沢一馬。
●プリズンホテル副支配人、番頭、坊主刈りの巨漢、黒田。
●プリズンホテル女将、黒田の妻。
●孝之介の父(故人)、パンツ職人(東神田木戸衣料謹製)。
●孝之介の父の後添え、グズでノロマでブスな富江。孝之介に黙々と尽くす。
●清子の娘、田村美加。小学1年。
●木戸仲蔵の弟分、関東桜会(広域暴力団)大曽根一家親分、反っ歯、大曽根勉。
●板場の神様、プリズンホテル板長、梶平太郎。
●元赤坂クラウンホテル料理長、天才シェフ服部正彦。
●西荒川狂走連合で頭をはっていた、花田支配人の息子、繁。
●陸軍の軍人だった日本人の祖父を持つ、フィリピンからの出稼ぎ仲居、アニタ。
●身の丈2メートル、細身色黒、番頭、ゴンザレス。
プリズンホテル〈3〉冬 (集英社文庫) /浅田次郎 umeboc好み度★★☆☆☆
本は読んでいます。
でも、なかなか、感想を書くのが、難しい。
思いの丈を、文字にするのは、これは大変なことです。
そして、本を読んでいて、一番大切だと思われることを今さらながらに気付いたのですが、やはり、読みすすめながら、必死で考えないといけませんね。
考えさせられたことについて、深く追求していくことが、良い読書というものなのでしょうね。
ホテルで編集者に不意を襲われ、慌てて逃避行する主人公木戸孝之介。
もちろん行き先は奥湯元あじさいホテル、別名プリズンホテル。
今回のご宿泊は<血まみれのマリア>の異名を持つ救急救命センター婦長、天才登山家、イジメを苦に自殺・・・未遂の少年、癌の末期患者を安楽死させたドクター、必死で孝之介から原稿を取ろうとする編集・・・・
任侠専門宿泊施設、プリズンホテルは悩める客人たちを優しく迎え、毎回お馴染みドタバタ劇の始まり始まり。
プリズンホテルの冬。
看護師、医者が出てくるだけに、「命」をテーマとして描かれております。
それはそれで、頭の隅で考えさせられるのですが、やはり、ドミノのように軽快に進んでいく物語の展開が、プリズンの面白さでありましょうか。
もともと、プリズンはシリーズを通して、主人公の過去のトラウマとの戦い、精神的な脱皮の物語でもあります。
小学生の時分に、母親が駆け落ちし、その時のトラウマで精神年齢が小学生止まりの主人公は、人気作家、肉体的な力(暴力)、インテリという厚着はしているのですが、本当のところは泣き虫でセンチメンタルな優しい男なのです。
そういったごちゃ混ぜな情緒不安定な主人公が、少しずつ変化していくさまを楽しむのもまた、プリズンの妙味です。
さらに今回は登山家が出てくるのですが、さすがのヤクザたちも、山の男には頭が下がりっぱなしのようです。
あ、あと仲蔵親分が少し変でした。
とにかく最高に面白いです。プリズンホテル、大好き。
主要メンバー
●ベストセラーであるバイオレンス極道小説<仁義の黄昏>シリーズの著者、木戸孝之介(品性下劣)。
(仁義の黄昏=特攻くずれのチンピラが悪逆非道の限りをつくして出世していく話)
●孝之介の叔父、奥湯元あじさいホテル、通称プリズン(監獄)ホテルオーナー、木戸仲蔵。
●服役中のヒットマンの元妻<パープーお清>こと田村清子。心臓病の母と子供あり。孝之介の囲われもの。男百人が百人とも振り向くほどの美女。
●プリズンホテル支配人、真摯で誠実、ホテルマンの鏡、花沢一馬。
●プリズンホテル副支配人、番頭、坊主刈りの巨漢、黒田。
●プリズンホテル女将、黒田の妻。
●孝之介の父(故人)、パンツ職人(東神田木戸衣料謹製)。
●孝之介の父の後添え、グズでノロマでブスな富江。孝之介に黙々と尽くす。
●清子の娘、田村美加。小学1年。
●木戸仲蔵の弟分、関東桜会(広域暴力団)大曽根一家親分、反っ歯、大曽根勉。
●板場の神様、プリズンホテル板長、梶平太郎。
●元赤坂クラウンホテル料理長、天才シェフ服部正彦。
●西荒川狂走連合で頭をはっていた、花田支配人の息子、繁。
●陸軍の軍人だった日本人の祖父を持つ、フィリピンからの出稼ぎ仲居、アニタ。
●身の丈2メートル、細身色黒、番頭、ゴンザレス。
プリズンホテル〈3〉冬 (集英社文庫) /浅田次郎 umeboc好み度★★☆☆☆
本は読んでいます。
でも、なかなか、感想を書くのが、難しい。
思いの丈を、文字にするのは、これは大変なことです。
そして、本を読んでいて、一番大切だと思われることを今さらながらに気付いたのですが、やはり、読みすすめながら、必死で考えないといけませんね。
考えさせられたことについて、深く追求していくことが、良い読書というものなのでしょうね。