楽善な日々

新社会人となった楽と、大学生善、おとん、そしておかんの日々を綴ります。新しい街に引っ越して、新しいスタートを切りました。

ガラスペンで遊ぼう~方丈記を写し書き

2023年07月13日 | 2023年日記
我が家はずっと借家住まい。
借りぐらしの一家。
転勤族として、全国をてんてんと移り住んできた。

思い出いっぱいの土地が全国にある。
忘れられない家が全国にたくさんある。
人との出会いも宝物だ。
全国にいるたくさんの人たちのおかげで、
楽と善がここまで大きくなったのだと思う。

ただ、
そこで暮らしていた私たち一家は、
もうそこにはいない。
私たちが暮らしていた家には、
きっと別の家族が日々の暮らしを営んでいる。

そう考えると、
何か、寂しさに似た気持ちが湧いてくる。
その土地での日々をいくら懐かしく思っても
その日々へは戻ってはいけないから。
移り行く時間は、もとには戻らない。
一刻一刻変化していく。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、
 もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、
 かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる試しなし。
 世の中にある、人と栖と、またかくのごとし」
           「方丈記」鴨長明

私くらいの歳で、鴨長明は家をすてて遁世した。
少しの書物と琴と琵琶だけをもって。

今日はガラスペンで、
方丈記を写し書きしてみた。
前半にでてくるほんの少しの部分だけ。

無常に移り変わっていく世の中を
どう生きていこうか。
家も人も、刻々と変わっていく流れの中で
どう自分という存在をとらえていこうか。

そんな風に悩む長明の語りを
ガラスペンで一文字一文字書いていった。
これから長明がどう悩み
どう考えていくのか。
ガラスペン片手に、
追いかけていこう。



7月13日   おかん





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