マーベル映画のブラック・パンサーを書いた(共同で)と聞いて以来、ずっと気になってた本。
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図書館にもなくて、フリマサイトで買おうとしたら、売り手の人から音沙汰なしで…
新品を買おうかどうしようか迷っていたら、大学の図書館にありました。
てっきりエッセイかと思ったら、そういう部分もあるけど、彼女は社会学者ではなく、文化批評の専門家で、本や映画の中にある男女差別や人種差別を読み解く部分もあり、とても勉強になりました。
しょっぱな、自分についての章があるんだけど、そこで授業する前の緊張とか、学生たちの興味のなさそうな態度を見ると早口になるとか、共感しまくりです。
もちろん、彼女はフルタイム終身雇用で、博士号も取っているので、授業や学生への取り組む姿勢も自分とは全く違うけどね。
文化批評の部分では、目からウロコと言いますか、差別される側からみればそりゃそうだ、と気づかされることがたくさん。
奴隷制や公民権運動をテーマにした作品でも、黒人へのステレオタイプを不必要に助長させるような、こういうシーンが見たいんでしょ、みたいなシーンが盛り込まれて、それがまたステレオタイプを上書きする、というのは、日本のドラマや映画にもあるんだろうな。
ひと昔前のドラマとかで、やけに父親の権力をふりかざしたり、いかに女性たちに自己決定権がないかを示すシーンには自分も違和感を覚えてました。
それでも、自分なりにちょっとずつできることはあって、社会もちょっとずつではあるけど、変わっておるのです。
自分なりのやり方で、できることをやっていこうよ、と思わせてくれます。
ただ、この国では相変わらず気分が悪くようなニュースばっかりですわなぁ。
性犯罪のニュースはちょこちょこほぼ毎日見かけるし、しかも被害者は未成年ばっかりで、
女性専用車両をなくしたいのか、女性同士がマウントかけあってるような報道がなされ、
センター試験は痴漢しまくり、というツイートが流れる。
正直これで男嫌いにならないっていうほうが不自然ではないかと思うほど。
でもそれおかしいよね、っていう声があがってきていること、
痴漢問題についてはそれを防ごうっていう動きが草の根的におきていることは、変わりつつある証拠ですよね。
警察や鉄道会社ももっと本気になってほしいもんだけど。
おかしいよねと思うこと、仕方ないと思わずに声をあげていきたいです。
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