前回のブログの続きでございます。
この日はもうひとつ、大倉集古館「大倉集古館 寄贈品展」を観ましたのじゃ。
https://www.shukokan.org/exhibition/
当館設立者の大倉喜八郎や嗣子の喜七郎ゆかりの作品を含む近年の寄贈品を中心に、約90件の展示。
1階は近代日本画、王一亭の書、保坂なみの刺繍、木内半古と息子・省古の木彫工芸品、江戸時代の竹取物語など。
2階は森陶岳の備前焼の展示じゃよ。
気になった作品をリスト順に挙げまする。
【1階】
・並木瑞穂(翠甫)《さやえんどう》大正15年(1926)
画面一杯に茂る緑のさやえんどう、白い花も咲いておる。
緻密でツボじゃが、発表当時は描き込み過ぎだと評価が低かったそうな。
・菊池契月《菊》昭和4年(1929)
鳳凰とパルメット文様の花瓶に、白や淡い色合いの大輪の菊と赤い小菊。
背景は描かれておらず、すっきりしておる。
・荒木十畝《晩秋》昭和4年(1929)
暖かな色合いが美しく、まるっとした2羽の鳥も可愛くてお気に入り。
・保坂なみ《鳥模様刺繍》明治・19~20世紀
以前観てお気に入りだった作品で、緻密な刺繍の10羽の鳥が美しい。
今回、保坂なみの刺繍作品を7点観られて嬉しゅうござります。
・木内半古《竹花入》明治~昭和・19~20世紀
一重切の竹の花入れ。
・木内省古《花喰鳥文木画帯留》明治~昭和・19~20世紀
省古が娘の為に作ったという、寄木象嵌の小さな帯留。
白い花を咥えて飛ぶ瑞鳥が愛らしくてお気に入り。
・伊東深水《小雨》昭和4年(1929)
桜散る窓辺で三味線を弾く美人さん。
・佐々木尚文《放生司》昭和4年(1929)
鷹を手に乗せた、涼やか目元の美青年。これから鷹狩りかの?
二重あごになりかかった輪郭がもうちょっとホッソリなら、もっとわたくし好みなんじゃがのぅ(こら!)
・大智勝観《梅雨あけ》昭和4年(1929)
柔らかい金色の背景に緑の植物。シュッと伸びる竹やらドクダミの花やら。
自宅の500坪の庭を描いたそうな。500坪の庭とな!?
【2階】
2階は56点全て森陶岳の展示じゃからの、作家名は省略して書きまする。
森陶岳は古備前再現を目指し、独自の作風を切り開いた陶芸家じゃよ。
《備前葉形鉢》昭和49年(1974)
ちょっと丸まった葉っぱの形、中に月が浮かんでいるようでお気に入り。
《備前徳利》昭和48年(1973)
焼き色と景色が綺麗な可愛い徳利。お酒は飲めぬゆえ一輪挿しにしたい。
《彩土器》昭和60年(1985)
まるっと大きな胴に大胆な白黒模様、何やらアフリカっぽい。
《備前半月台鉢》昭和61年(1986)
半月形の平たい鉢に満月が浮かび、細~い雲もたなびいておるようじゃ。
《備前扁壺》昭和62年(1987)
どことなく宇宙人めいて可愛い。
《黒備前手鉢》平成12年(2000)
つやつや黒くて丸い手鉢に、薄紫の牡丹餅が3つ。
様々な作品を観る事ができ、興味深うござりました。
観終わって、2階のテラスでひと休みしようと思うたが、あまりの暑さに退散。
会期は10月20日まで。
★おまけ話
ミスタードーナツでひと休み。
くりド エンゼル&和栗あんとハニーチュロじゃ。
甘さが足りぬぞよ~。練乳を持ってまいれ~(こらこら)