ウェネトさまの館

ようこそいらっしゃいました。
ビスうさ・ウェネトと申します。
どうぞごゆるりとおくつろぎ下さいまし。

「マイセン動物園展」(パナソニック汐留美術館)

2019年09月06日 06時27分56秒 | 展覧会・美術関連

前回の日記の続きでございます。

この日の午前中は、パナソニック汐留美術館「マイセン動物園展」を観ましたのじゃ。
https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190706/index.html
(一部を除き写真撮影可)


 

マイセンは大好きでして、お供のEなぞは10代の頃から『宝くじで高額当選したら「アラビアンナイト」シリーズをフルセットで買う!』という野望を抱いておったのじゃ。一生実現しそうにないがの。

てな訳で、マイセンの展覧会やら展示会はこれまでも色々観ておったが、本展は動物作品を集めて「動物園」にしておるのがツボで、約120点の出品作品の8割が彫像作品。

写真撮影可の作品がけっこうあるのも嬉しいのぅ。
アール・ヌーヴォーの動物作品は、殆ど撮影不可なのが残念じゃがの。

構成は以下の4章。撮ったお写真もリスト順に載せまする。

【第1章 神話と寓話の中の動物】
神話や寓話の動物ばかりか、神さまや人間も登場。

《女性像「四大陸の寓意」》のうち〈アジア〉〈アフリカ〉〈アメリカ〉1820-1920年頃。アフリカのみ不詳
〈ヨーロッパ〉は撮影失敗してしもうたが、どれも細部まで綺麗じゃ。
が、ライオンやワニに乗ったら喰われてしまうがなw


 

《猿の楽団》1820~1920年頃
猿の指揮者と歌手と楽器奏者。[オルガン奏者]は、猿が猿の上に乗っておる。
そういえば、もう何年もご無沙汰しておるが、マイセンの食器でお料理を楽しめる日本橋のメザニーンは、《猿の楽団》一式も飾られておったぞよ。


 

《花鳥飾プット像鏡》19世紀中頃もしくは後半
《花鳥飾プット像シャンデリア》19世紀後半
超絶技巧で盛り盛り、細部まですごいのぅ。


 

【第2章 器に表された動物】
(アルブレヒト城とマイセンの街並みのパネル)


 

「スノーボール」シリーズを中心に展示。
実はわたくし、以前から「スノーボール」だけはちと苦手だったのじゃ。
みっしりみっしり貼り付いた小花をじっと観てると、気持ち悪くなっ・・・(きゃ~申し訳ありませぬ~・逃)
なれど、盛り盛り装飾しまくった大型の壺などの超絶技巧は、宮川香山ともいい勝負やも知れぬ。

《スノーボール貼花装飾蓋付カナリア付カップアンドソーサー》1820-1920年頃
《スノーボール貼花装飾カナリア付カップアンドソーサー》1820-1920年頃
可愛い鳥が目立つものは、苦手意識も薄らぎますのぅ。
しかしなんじゃの、飲みにくそうじゃし痛そうじゃし、お手入れも大変そうじゃの。(重ね重ね申し訳ありませぬ~)


 

《スノーボール貼花装飾ティーポット》18/19世紀
こうなってくると、かなり苦手やも・・・(逃)


 

《貼花狩猟図鹿浮彫蓋付パンチボウル》1820-1920年頃
舌を出してお亡くなりになった鹿に涙。


 

《スノーボール貼花装飾鳥付ジャグ》不詳
凄い形状の大型ジャグじゃ。


 

《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》1820-1920年頃
こちらも凄い。下の透かしの部分にも鳥が潜んでおるぞよ。


 

【第3章 アール・ヌーヴォーの動物】
(20世紀頃のロンドンの動物園の様子のパネル)


 

アール・ヌーヴォー様式を取り入れた動物たちは、イングレイズによる色彩も自然で、リアルな姿形。

《二匹の猫》1934-1940年頃
わんこは軒並み撮影不可じゃったが、ぬっこのうち数点は撮影可で、どの子も可愛うござりました。


 

《シロクマ》1903-1923年頃 /《シロクマ》1903-1923年頃
白熊の迫力も、毛並みの質感も伝わってくるぞよ。


 

《果実をくわえたオオハシ》1924-1934年頃
こちらはアール・ヌーヴォー期とはかなり異なり、アール・デコな表現。


 

《蓋物「コイ」》1850-1870年頃
リアルでインパクトありありじゃ。


 

スケッチも色々展示されておりまする。
「野生大型ネコ科動物のスケッチ」と「ドイツの狩猟」


 

【第4章 マックス・エッサーの動物】
マックス・エッサーは、マイセンのアール・デコ期を代表する作家で、ベッドガー炻器で数多くの動物を制作。

エッサーのベッドガー炻器のマスク5種。目からビームが~!


 

上の写真の右下の《トラのマスク》1925年以降


 

《カワウソ》1927年
エッサーのこのカワウソは、1937年パリ万博でグランプリを受賞したモデル。
正面からはケースが反射して撮れず、見返りカワウソじゃが、生きてるようじゃった。


 

《ライネケのキツネ》1924-1934年頃
ずる賢いキツネの物語を元にした、エッサーの磁器彫刻。
ベッドガー炻器も良うござりますが、わたくしは磁器の方が好みじゃ。


 

様々なタイプの動物が観られ、楽しい「動物園」でありました。
ショップでは、マイセンの食器も販売されてございます。
(写真撮影は許可を得ておりまする)


 

《バラ絵スワンハンドルC/S》(1800-1900年)は、ビスうさにもぴったりな小ささに美しい絵付けがお気に入りでありました。
買えなかったがの(涙)


 

会期は9月23日まで。ご興味ある方はぜひ。