先日のブログの続きでございます。
渋谷ではもうひとつ、渋谷区立松濤美術館「白井晟一 入門 第2部/Back to 1981 建物公開」を観ましたのじゃ。
https://shoto-museum.jp/exhibitions/194sirai/
(写真撮影可。ただし館長室、事務室、地下2階ホールなどは不可)
(展示作品の個別の撮影も不可)
松濤美術館の開館40周年記念展。
ここの建物は大好きなのに、建物を生み出した建築家・白井晟一については殆ど知らなかったのじゃ。
白井の建築でわたくしが行った事あるのも、ここの他は麻布台のノアビルだけじゃしのぅ。
なのになのに、昨年の「第1部/白井晟一クロニクル」は観逃してしもうた~(涙)
今回の「第2部」は、晩年の代表的建築のひとつである松濤美術館の建物自体に焦点を当て、白井がイメージした竣工当時の姿に近づけ、白井の書や蒐集した美術品などとともに公開。
これは絶対に観逃す訳にはいかぬじゃろうて。
建物の一部を除いて写真撮影可なのも嬉しく、たくさん撮ったので載せまする。
平日の昼間じゃったが、渋谷区民無料の日だったからか思うたより人がおり、人を避けて撮ったゆえ不自然な写真が多いがの。
ささ、まいりますぞ。
【正面入口】
上部のライトの位置はランダム。
左手の窓は以前から知っておったが、
右手に蛇口があった事は初めて気づきました~。
【エントランス】
天井は、薄く切った縞瑪瑙をガラスに挟んであるんじゃと。
【ブリッジ】
ブリッジから見上げた空と、見下ろした噴水。
ブリッジを見上げたところと、見下ろしたところ。
ちなみに下の噴水はこんな感じ。
ブリッジの先はいつもは閉鎖されておるが、今回はそのまま進んで回廊に出られるのじゃ。ワクワク
【回廊】
ブリッジを通って回廊へ。ここから地下1階の第1展示室が見下ろせるのじゃ。
が、ここから降りる事はできませぬ。
地下へ降りるには、ロビーを経由せねばの。
【1階ロビー】
ロビーを通って地下や2階へ進むのじゃ。
右手に見えるのは、鏡とロッカールーム。
楕円の窓から小さな庭が見えまする。
【螺旋階段(大)】
階段の曲線と照明(照明も白井のデザイン)がツボで、いつもエレベーターは使わず階段を使うのでございます。
地下へまいりまする。
【地下1階 第1展示室(主陳列室)】
天井の高さは6.4mあるそうな。
噴水側の窓は、いつもは直射日光を避ける為に覆われておるが、覆いが取り外されて素敵さ倍増~。
【螺旋階段】
初めて地下2階まで降りたらば、何やら暗うござりますが、これがオリジナルの暗さなんですと。
【地下2階 茶室】
初公開!松濤美術館に茶室があったとは知らなんだ。
が、茶室として使用された事は一度もないそうで、白井が美術館を訪れた時には、お気に入りのこの茶室で寛いでおったとか。
茶室の中には入れず、ここから中を覗くんじゃよ。
地下2階のロビーには、彫刻作品が8点ほどずらりと展示されておりますが、残念ながら撮影は不可。
お次はお2階へまいるぞよ。
【2階ロビー】
「渋谷美術館」と「渋谷区立 松濤美術館」それぞれ1:100の模型(白井晟一研究所)も展示されておりました。
こちらの小さいカウンターは、展示室内に喫茶があった時の厨房跡じゃよ。
【2階 第2展示室(サロンミューゼ・特別陳列室)】
・サロンミューゼ(148㎡)
ブラジリアンローズウッドの梁や柱は機能はなく、デザインとして取り入れられておりまする。
家具は40年前から使われていたもの。
デ・セデ社の革製の大型ソファは、たいそう座り心地が良いのじゃ。
わたくしはまだ生まれておらんかったが、2009年までは喫茶があり、お供のEはこのソファに座って作品を眺めながら、お茶とケーキなぞ頂いておったのじゃ。
カフェぜひ再開して欲しいが、作品の保護などの問題で無理じゃろうなぁ(涙)
燭台風スタンドライトも椅子も素敵。
スタンドライトは、蝋燭が溶けていくようなデザインがツボ。
壁はベネチアンベルベット貼りで、床には音が響かないカーペットが敷き詰められておりまする。
壁のアップじゃ。
こちら側には、松濤美術館の図面や写真や模型など展示。
・特別陳列室(30㎡)
白井の書や、硯や筆、ガラスの器などが展示。
館内のあちこちにあるヨーロッパ製フレームの鏡は、白井自身が選んで配置したのじゃ。
建物そのものを、普段入れぬ場所までじっくり観る事ができ、色々知る事もできて大満足でござりました。
これはひょっとしたら、今年の「ウェネト的ツボな展覧会ベスト10」に入るやも知れませぬ。
建物公開、数年おきでもよいから定期的に開催して欲しいのぅ。
その時は、サロンミューゼのカフェも再開して欲しい・・・
会期は1月30日まで。1月25~30日は日時指定制だそうな。
いらっしゃるご予定の方は、美術館HPを確認しての。
さて、今朝の「日曜美術館」が白井晟一だった事を、たった今知ったのでございます。
今朝は早くから出かけたから見逃してしもうた。残念じゃ(涙)