ウェネトさまの館

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未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ展(パナソニック汐留美術館)

2022年01月25日 20時11分36秒 | 展覧会・美術関連

パナソニック汐留美術館「未来へつなぐ陶芸 - 伝統工芸のチカラ 展」を観たのでございます。
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/22/220115/index.html


 

日本工芸会陶芸部会50周年を記念した展覧会。
陶芸部会所属作家を中心とした近現代作家137名の陶芸作品約140点が展示されておりまする。

構成は以下の通り。お気に入りや気になった作品の一部もリスト順に。

【第Ⅰ章:伝統工芸の確立】
日本工芸会初期に活躍した作家たち。

・藤本能道《梅白釉釉描色絵金銀彩鷺図扁壺》1991
大好きな作家。草むらの中に3羽の白鷺の釉描加彩。

●特集展示 column 1 伝統工芸と創作工芸
日展の代表作家3名の作品。

・板谷波山《葆光彩磁和合文様花瓶》c.1914-19
薄いハトロン紙を被せたような質感の葆光彩磁。
青海波に3つの窓。窓の中には比翼の鳥など3つの文様。

●特集展示 column 2 人間国宝(重要無形文化財保持者)の存在
1955年、初の重要無形文化財保持者となった陶芸作家4名の作品。

・石黒宗麿《彩瓷柿文壺》1959
白化粧に黒い縄で吊された朱色の柿が素朴可愛い。

【第Ⅱ章:伝統工芸のわざと美】
伝統陶芸の多彩な技と美の広がり。

・武腰潤《鴾相対蓮図磁篋》2021
白の箱型に鮮やかグリーンのトキと蓮の九谷焼。

・三浦小平二《青磁豆彩大皿 シルクロード》1985
中央にタマネギ屋根の塔、周囲にぐるりと荷物を運ぶラクダの隊列が絵本めいて可愛い。

・南繁正《鉢「麗夏」》2003
昨年の個展を観て大好きになった作家。
爽やかグリーンの笹の葉で埋め尽くされた美しい九谷焼の八角鉢。

●特集展示 column 3 産地と表現
日本各地の窯業地出身の作家6名の作品。

・三代 德田八十吉《耀彩鉢 創生》1991
中心から広がる深い青、緑、黄のグラデーションが発光しているようじゃ。

●特集展示 column 4 茶の湯のうつわ
5名の陶芸作家の茶の湯のうつわ。

・加藤孝造《瀬戸黒茶垸》2021
漆黒の茶碗。ちぢれた釉薬が照明にキラキラ輝いて鉱石クラスターめいておる。

【第Ⅲ章:未来へつなぐ伝統工芸】
伝統的な技術・技法を駆使した現代作家の作品。

・井口雅代《釉描彩笹文蓋物 雪融け》2021
長方形の蓋物の上面がなだらかな曲線。本当に雪のような質感で、雪の下から柔らかな緑の笹の葉と群生。

・木村芳郎《碧釉漣文器》2020
「木村ブルー」と呼ばれる青のグラデーションがとにかく美しい。

・高橋朋子《金銀彩水指 游ぐ月》2019
白の器に金銀箔の菱文と波文が交互に焼き付けられ、蓋のつまみには金銀のパーツ。
上品で美しくたいそう好み。この作家の作品もっと観てみたいぞよ。

●特集展示 column 5 素材と表現
新たな素材と独自の技法を展開する3名の作品。

・隠﨑隆一《備前広口花器》2012
大理石のような模様と質感。形も面白い。

●特集展示 column 6  新たな技法とうつわのかたち
進気鋭の若手作家6名の作品。

・見附正康《無題》2021
九谷焼の赤絵。緻密な幾何学的文様、超絶技巧じゃ。

ほんの一部しか書かんかったが、様々な陶芸作品観応えござりました。
会期は3月21日まで。日時指定予約制じゃよ。

併設のルオーギャラリーでは「陶磁器とフォーヴ時代の作品」開催中。
絵画5点と陶磁器の展示で、新収蔵作品《ティーセット》が観られたのが良うござりました。
こちらも会期は3月21日まで。

そしてミスタードーナツで、ヴィタメールコレクションのショコラノワゼットとショコラサンバ購入。
どちらも美味じゃ♪ 10個ずつ持ってまいれ~!
期間限定と言わず通年販売して欲しいぞよ~。


 

★本の話:其の壱
乾石智子『久遠の島』
羽住都の装画に惹かれて初めて乾石作品読んだらば読み応えありありじゃった。
「オーリエラントの魔道師」なるシリーズものの最新作なのですな。
『夜の写本師』からシリーズ全部読みたいものじゃ。


 

★本の話:其の弐
細川博昭『インコのひみつ』
インコの心理が詳しく書かれていて素晴らしいぞよ。
オカメ先輩を思い浮かべながら「そうそう、そうじゃったよね~」と納得すること頻りでありました。


 

★おまけ画像
プレミアムガーナ生チョコレート(キャラメル)美味しい。
まとめ買いしておかねば。