当市のS美術館で陶芸家辻輝子の卒寿記念の回顧展があった。彼女について余り知らなかったが、女性陶芸家の草分けで、富本憲吉、北大路魯山人、棟方志功、岡本太郎など錚々たる面々と交友があり、薫陶を受けた。自然の草木、美男かづらやごんずいなどをデザインし色鮮やかに質感もあり、まるでエミール・ガレの陶器版の様。デザインは素朴だが、はっとするような色使いが素晴らしい。伊豆川奈に窯を開き自然の美しさの中で90歳を超えた今でも、毎日エネルギッシュに作陶しているそうです。ミュジアム・ショップで見つけた”芥子の花の小皿”「どうせ工房の人が作ったのでしょ?」と学芸員に聞いたら「拘って自身で全て作っています」との事。私の食卓に加える事にした。