
図書館の分類は”596”ですからまさに料理の本、勿論レシピ本です。ですが、エッセイ風に書かれていてレシピそのものより息子に語って聞かせる諸々の事が暖かい父親の愛情に溢れていて益々彼が好きになった。食材やスパイスの豊富なパリですから全く羨ましい限りです。”美味しそうと思いながら料理をすると、人生そのものが豊かになる,市場に行くと季節を感じ、地球を感じる”など感動的な表現。またラタトゥユは野菜は個別に炒めて個々の味を凝縮させる…と繊細な作り方をする。私も初めて知った。料理は哲学だし、運動だし、創作だし、生きる喜びだ…いい舌を持つと人生がもっと楽しくなると息子に語りかける。人生は厄介なもので思う通りには生きられない、たくさんの後悔を背負って生きていく…それが人間と言うものだとも…。彼は拘りは凄く強いが気持ちは繊細で、もう少し彼の本を読んでみたいと思う。使っている器が素敵です。トマトのファルシと人参グラッセ、左頁下の写真は息子のお弁当。