中国の古い格言にこんなものがあるそうな。
「ときに人生はドラゴンの涙のように苦きもの。しかしドラゴンの涙が苦いか甘いか、それはその人の舌しだい」
ちょうど店をオープンした頃、かれこれ18、9年前に上下巻の上巻だけを買って、そのまま読まずに本棚に収まっていた「ディーン・クーンツ」を引っ張り出して下巻を買い足して読み始めたキッカケは、やはり「クーンツ」だ。
「ライトニング」
しかしこの本では著者名は「ディーン・R・クーンツ」で、Rが入った表記になっている。
Rがあろうとなかろうと「クーンツ」は「クーンツ」で、理屈抜きに面白い。
「シャイニング」の次は「ライトニング」だとばかりにイッキ読み、その帯にはこうある。
「不幸な生い立ちの作家ローラには、「守護の使い」がいた。幼い頃、危機に陥るたびに、稲妻と雷鳴とともに謎の男が救いに現われたのだ。そして今、家族を持った彼女を謎の暗殺者たちが執拗に狙う。決死の逃亡を決意した彼女の運命は?刊行当時に本好きたちを徹夜させた無敵のジェットコースター・スリラー」
そうです、イッキ読み必至、これ以上の要約は下手に書けないネタバレ禁止のエンターテイメント。
ただ少し照れくさいのは、ハーレクインロマンスとSFが融合したようなお話しだから。
で、その読後感を引きずったまま「ドラゴン・ティアーズ」だ。
おいおいおいおい、何でこのこの本を18、9年も放ったらかしちまったんだ🙄
いやいやいや、これまたジェットコースター級のエンターテイメント、ひとたび読み出せば二晩で読んでしまう上下巻だが、お話しは恐怖とスリルのたった一晩の出来事。
「火曜日は陽ざしと希望に満ちあふれた、カリフオルニア日和というにふさわしい日だった ーー ランチタイムに、ハリー・ライオンが他人を射殺する羽目になる瞬間までは」
第一部 一章 1の書き出しがこれで、「ハリー・ライオン」という勇ましい名前の主人公はカリフオルニア警察特別プロジェクトの刑事で実直で仕事熱心、相棒の女刑事「コニー・ガリヴァー」は前千年紀混乱症候群を憂いつつも直情径行で男勝り、このふたりがランチに入った店で無差別銃乱射する男を追い詰め射殺して事件を解決した直後から、別の悪夢がはじまる。
巨大で二目と見られないような異様な風体の怪物が、ふたりの刑事と何の関係もないホームレスの男女に襲いかかり、「夜明けまでに殺してやる、チクタク、チクタク・・・」と告げて消え去る。
夜明けまではあと数時間、追い詰められた男女は怪物の正体を突き止めて反撃できるのか⁉️
物語が佳境に入ったらもう最後まで止められない‼️
だがこの一歩の隙もないスリリングな展開の中に、ユーモラスでホッとする活躍をするのが野良犬の「ウーファー」。
こんな可愛く賢い犬なら飼ってみたいと思ってしまうのは、「名犬ラッシー」世代だけではないだろう。
「クーンツ」のお約束のハッピーエンドも実に微笑ましい。
「スティーブン・キング」と並び称される「クーンツ」の作品は、日本では出版社や権利などの大人の問題でなかなか店頭では見かけないことが多い。
でもあったら、即買いだ👍
眠れなくなっちまうぞ😁
古き愚者のホンキートンクを‼️
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