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お好み夜話-Ver2

新宿で箱根山に登った件

クリニックの近くの寺の壁に貼ってあった。

なるほど、その人にとって「幸福」とは何かにもよるだろうが、「幸福ぐらい」とは何様の言い草だ、と坊主と政治屋が大っ嫌いなポンコツは思う。
 
 
「東京マラソン」のあと数日は血圧が106とか105とか、かつてのハイパーテンションには考えられないくらい低かった。
 
まだ入退院を繰り返していた頃、このくらいの血圧で何度も倒れてしまったから心配して担当医に聞いてみた。
 
すると、おそらくそれは脱水ですと言われ、全身から汗を書いた分の水分補給が足りなかったのではないかと。
 
血液検査の結果クレアチニンは問題がなく、一時的なものだから心配いらないと。
 
他の検査数値も異常はなく、3ヶ月ぶりに受診したかあちゃんはエコー検査もしたがこれも問題なく、安心してクリニックを後にした。
 
 
予定より早く終わったので、歩いて戸山公園へ行ってみることにした。
 
「東京マラソンEXPO」の時にもらった新宿区のパンフレットに、区内の桜の見どころとして載っていた「戸山公園」に「箱根山」なるものがあり、登頂すると証明書をくれると書いてあったので登ってやろうと思ったのだ。
 
クリニックからは歩いて15分ほどだが、一歩入って裏道をゆくと、この辺りが山だったことがわかる急な坂道や、眼下にビル街を見下ろす地形だと驚く。
 
車も入ってこれない坂道の路地裏に、お高そうな邸宅や昔ながらの共同住宅などが建ち車の騒音も聞こえずひっそりして、まるで長崎の坂道のようでここが新宿⁉️と思ってしまう。
 
 
大久保通りを渡り、昔からあることは知っていた「都営戸山ハイツ」の立ち並ぶ道を進むと、

おおっ、昭和の給水塔だっ‼️
昔はいろんな団地に給水塔があったが今やとっても数が少なくなって、この給水塔もけっこうサビが目立つ。
 
やがては消えてしまう運命なのか・・・。
 
 
給水塔からすぐ落ち葉の道はもう山道の趣で、「箱根山」があった。
なるほど、元は尾張徳川家の庭園だったそうな。
まあまあ急な階段を上がり、山手線の内側では最高峰だという44.6mの頂上に立つ。

案内書きがあって、ちょっと離れたところにあるサービスセンターまで来れば証明書を発行してくれるそうな。
 
あたりに木が茂っているため見通しはあまりよくないが遠くに新宿の高層ビルが見え、それだけがここが新宿であると認識できる。
「箱根山」を下山して見わたせば桜の木がたくさん、来週にはちらほら花がつき満開の時は賑わうだろうが、平日はひっそりとして散策にはいい。
 
公園の西口から明治通りを目指して歩き、通りを渡って「新宿コズミックスポーツセンター」の脇の道をまっすぐ進むと「戸山公園サービスセンター」に突き当たる。
 
受付で「箱根山」に登ったことを告げると係りの方が登頂証明書を出してくれ、
パンフレットで丁寧に「尾張戸山荘」のことを説明してくれた。

なんでも東京ドーム10個分ほど(13万6千坪)もある下屋敷に、池泉、枯山水、築山、田畑、渓谷、などなどが配され、

小田原宿を原寸大で再現した「御町屋」には殿も姫もお喜びだったとか、ま今でいえばテーマパークみたいなものだったんだろうね。
 
「箱根山」の成り立ちは、巨大な池を掘った土を碗を伏せたように盛ったことから当初は「玉円峰」と呼ばれていたそうだが、明治以降に現在の「箱根山」になったそうな。
 
係りの方からものすご〜く丁寧に詳しく説明していただき、新宿といえばネオンとヤクザと二丁目なんて連想してしまっていた物知らずな己を恥じた。
おまけにご丁寧に立派な袋に入れていただき、また桜の時期に来てみようと思った。
 
 
戸山公園を後にして高田馬場を目指して歩いた。
 
だんだん人が増えてきて、ランチの店を求めるサラリーマンや学生とすれ違う。
 
この道はそうはるか昔、オヤジと悪魔のお爺ちゃんが「悪役商会」のオーデション会場に向かった道。
 
道のあちこちにダークスーツのその筋の人と見まがう男性が立って案内をしていて、オーデション会場で「八名信夫」さんらの前で仁義を切ったりして課題をこなしたのだ。
 
オーデションには受かったが、土日が稽古だということで泣く泣く諦めたのだった。
 
何十年ぶりかに見る「ビツグボックス」

取り壊すみたいな話もあったがいまだ健在、テナントはどこにでもある店ばかりだなぁ。
 
高田馬場の交差点を早稲田方面に右折してしばらく行くと、おおっ!!

懐かしい、「早稲田松竹」ではないか‼️
 
このオヤジが生まれる前からある劇場で、若い頃よく観にきたよなぁ。
 
一時休館したと聞いたが、よくまあご無事で😂
 
時代を感じさせる「豪華ラインアップ」の看板、そして上映作品も3月16日からは「タクシードライバー」「狼たちの午後」「イージー★ライダー」「俺たちに明日はない」「博士の異常な愛情」と何回観たかわからないほどの作品と、そしてなんとゾンビの元祖「ジョージ・A・ロメロ」監督の「ナイト・オブ・リビング・デッド」が4Kリマスター版で上映するではないか。
昔のように朝から晩まで映画館に居続けることはかなわないだろうが、いや〜入ってみたい。
 
この令和に生き残っている名画座は貴重だ、今度絶対観に来よう。

 
歩いて歩いて早稲田から、チンチン電車に乗って帰路についた。

都内の小さな旅オモロイわ〜👍
 

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