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お好み夜話-Ver2

ハシゴ公園、あるいは都内の絶景

連休に遠出することは30年くらい前からなかった。
 
お勤め人時代は他の人が休んでいる時に出勤していたし、店を始めてからも世間が休んでいる時は営業していたし、だいたいどこへ行っても混んでるし高いから行く気はしなかった。
 
かあちゃんと小僧もそれに慣れていたから、これまではずっと空いている平日に休みをとって遠出していた。
 
しかし体がダメダメになってからは遠出など気楽にできなくなってしまい、この5年間は数えるほどしか旅行に行っていなかった。
 
去年の8月までは入退院を繰り返していて、世間の連休などまったく関係なく毎日が連休状態で、ひたすら体力の回復に努めるのに精一杯。
 
それでも2023年の目標は連休までに店を再開する目処を立てること、だったが、まあいろいろイラッとする事情で未だにぜんぜん見通しが立っていない。
 
だからのんびり遠出などしている場合じゃなかったが、お日柄もよろしくちょいとリゾートっぽいところへ。

家族そろっておめかししてお屋敷へ・・・。

な〜んてね。
 
まあ行ったことがある人にはすぐになーんだと思われちゃうだろうが、オヤジと小僧はその存在は知っていても入ったことはなかった。
 
去年、東大病院に通っていた時はずっと閉まっていたのを「無縁坂」を上りながら見て知ってはいたが、ふと上野へ買い物へ出たついでにどうかと思って来てみたら、 

開館していたので入ってみたのだ。
 
それに都立だから手帳を持っているオヤジも小僧も無料で、お付きのかあちゃんも無料なのだからちょっくら入ったってバチは当たらないだろう。
 
ま、がめつい「弥太郎」は「おんちゃん、銭ぃ払わんといかんぜよ」とかなんとかいうかもしれないが( ̄∀ ̄)
 
 
しかし連休中でもスキスキでのんびり見学でき、さてお昼でも食べようかと外へ出て、

春日通りへ出る途中(*_*)       こ、これは、先日読んだ「日常の絶景」に出てきた室外機コレクションのビルではないか⁉️

どっからどう見てもあの本に出ていたビルに違いない。
「ザ・昭和」ひとつ発見‼️
 
でこのビルの前に回ると、1階に「喜代松」という良さげな天丼屋さんがあった。
 
オヤジが心を動かしたことを察知した飢えた獣の小僧はもう我慢できず、「入りましょう、入りましょう」と袖を引き、戸を開けた。
 
こじんまりした店だが感じは良く、ランチのお値段もお手頃、天ぷらのお味もネタも良く、良い店を発見したと思ったが、問題はトイレだ。
 
「ザ・昭和」のビル(湯島ハイタウンという)が建てられたのは1969年だから54年も経つ、だからなのか「喜代松」さんのトイレは店内になく、非常扉みたいな鉄扉を開けてビルのエントランスへ出て、わきの階段を上ったところにある男女別の共同トイレに行かなくてはならないのだ。
 
こりゃぁ調子ぶっこいて、天ぷらツマミに酒をがんがん飲んじまって良い気持ちちゃんになっちまったら、トイレに行ったはいいが帰れなくなっちまうかもしれん、ご用心。
 
 
翌日もお日柄はよろしく、暇をもてあましどこでもいいから外へ出て昼メシを食べたい小僧がうるさいので、昨日「旧岩崎邸庭園」でもらった都立公園のパンフレットから「旧古河庭園」を選んでまた出かけた。
 
まあこちらも親子3人手帳のおかげで無料で入館できるし、またしてもオヤジと小僧は行ったことがなかったので。
 
京浜東北線の上中里駅で下車して7、8分、滝野川会館の歩道橋の前まで来ると、ゲッ、行列 ^^;   だんな連休なめたらあきまへんで、それに今は「 #春のバラフェスティバル」が開催中‼️
 
「映え」に群がる人、人、人、の行列にしょうがないから並び、それでも園内は広いから程なく列は進み、そして我ら親子の手帳の御利益で列をショートカットして園内へ。

写真や映像では見たことがあるけれど、龍馬の同志「陸奥宗光」の邸宅だったとは迂闊にも知らなんだ。
 
知ってたらもうちょい早く見にきてたのに・・・。
 
この「旧古河庭」と昨日の「旧岩崎邸」はイギリス人の建築家「ジョサイア・コンドル」の設計で、「鹿鳴館」や「三菱一号館」なんかもこの人の設計、だからか素人目にはなんとなく似ている気がするのだが。
で、咲きほこる多くのバラと「映え」する人、人、人、なんの興味もない小僧もスマホを向けてピンぼけ写真を撮る始末。
タイミングよくというかなんというか、「プリンセス・オブ・ウェールズ」。
さすがに陽射しが暑いしバラに飽きてきた小僧が「オレたちのバラはビオランテですねぇ」とつぶやくと、周りにいた人が不審な目をした。
 
そう、オレたちのバラはゴジラ細胞とバラと「沢口靖子」が合体した「ビオランテ」なのだ。

などと妄想しながら、人の少ない木漏れ日の下を歩いて庭園内を一周し、

「旧古河庭園」を出て、まだ昼には早いからと近場の「六義園」まで歩くことにした。
 
久しぶりの本郷通りを歩いて行く、以前走って通った時となんとなく街並みが変わっているようだが、そりゃそうだ7、8年も経ってりゃね。

2キロほどの道のりにまたちょっと興味を引くものがあったがそれはまた今度。
 
 
「六義園」の前まで来て小僧がハタと気づく、この広大な公園に入ってしまったらメシにありつけないと。
 
仕方がないから駒込の駅前の餃子屋でサクッと食べて、またまた手帳のご利益で親子3人無料で「六義園」入園。

「柳沢吉保」の権力を物語る広大な敷地は、ちょっと見東京じゃないやね。

竹の子だって生えてるし。

この池の水は今は循環させているのだろうが、当時はどこの川から引いてたのだろう❓

こんど調べてみよう。
 
木が鬱蒼としていて木陰は涼しく、夏は避暑にいいかも。
 
 
連休に出かけたのはこれだけ。
 
あとは近所を歩き回っただけで、ジオラマ作りに精出していた。
 
嬉しかったのは仙台の「バーバーくん」とFaceTimeでつなげて息子の「ゼンちゃん」と話せたことと、2年ぶりくらいで「ようこ」が娘の「ミーちゃん」を連れてきてくれて、トランプしたりゲームして遊んだこと。
 
「マゴ」と触れあったのも久しぶりだったなぁ。
 
 
 
 

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