土手の上を中学生らしき集団と、レフ板を持った若者が歩いていた。
河川敷に張られたテントの脇には撮影用のレールが敷かれ、カメラが土手の上を狙っていた。
走り出してからそれに気づいたので、 顔を横に向けたまま走り過ぎた。
通り過ぎて、「金八先生』のロケだと腑に落ちた
たしか「金八」さんも定年を向かえたと、新聞に出ていたなぁ。
江北橋を通り過ぎて折り返し、身体が重いのを実感しつつ戻って来ても、まだロケは続いていた。
そういえば「金八先生」って、まともに見たことがなかったなぁと思いつつ家に戻った。
せっかくの休みだから、小僧を仕事帰りにピックアップして、亀有の「明神の湯」へ車を飛ばした。
久しぶりの
サウナで汗をかき、ゆっくり湯に浸かった。
洗い場で何気なく、鏡に映った太った裸の後ろ姿に、“アレッ”っと目を凝らした。
「サバ兄」
こんなところで、なにしてんだ、この男は
仕事をサボって一休み、か
まあ、人には知られたくないアレヤコレヤがあるワケだし、見なかったことにしようと思ったが、目が追ってしまう
太った男の裸なんて、相撲以外には見たくもないが、なんだかなぁ・・・・・
鏡に映ったその「サバ兄」らしき後ろ姿が、温泉の湯船の方へ行った。
別に追いかけるわけじゃないが、仕上げの温泉に浸かるため、我らもそちらへ移動した。
湯船の中に浸かると、その正面にその男性がいた。
「サバ兄」じゃなかった
似てるのは、体つきだけだった
誤解のないように言っておきますが、そんなに「サバ兄」の裸を熟知しているわけでは、当然ありません。
しかし、世の中には「サバ兄」のように太った男がザラにいる、という事実を知っただけであります。
温まります、「明神の湯」
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