なにか大事件でもあったり、特別な記念日でもない限りは、ふつーの1日の出来事なんて忘れちまう。
そういう日常の積み重ねで生きているんだから、つまらないことまで記憶していたら脳みそがフリーズしてしまうかもしれない。
日記をつける習慣のある人は、ときどきページを繰って過去の出来事を振り返ることができるが、マメに毎日記録をつけることはとてもムズカシイ。
しかし不思議なもので、夏休みの絵日記だって三日坊主だったこのオヤジが、ブログなんざやりだしてもう11年になる。
当初の予定ではモグランポのホームページ代わりだったのが、オヤジ個人のあんなことやこんなことやいい加減なことを書きなぐりおフザケになってしまい、写真もやたらと載せていたため無料のブログサイトの容量をオーバーしてしまい、現在のブログに引っ越した。
でも旧ブログも未だに削除せず、更新しないまま放置している。
そうしてときおり思い出して、あの時何していたんだろうと見返している。
旧ブログを開設したのは2005年8月27日のこと、その年の9月21日も今日と同じ水曜日だったようで、かあちゃんと越谷の日帰り温泉「湯の華」に行ってコリコリの肩をほぐしてのんびりしていた。
まだ、体重は80㎏オーバーのおデブだった頃のこと。
それから1年後の9月21日の記事はちょっと面白く、今でもまったく変わらない日常だと再確認した。
以下は10年前の旧ブログ、2006年9月21日の記事
「小僧の予言」より再録。
朝ムクッと起きた瞬間から、小僧はしゃべり始める。
「大相撲夏場所は、茨城県出身の“ソトアズマ”が全勝優勝で…」とか、
「昨夜未明、北九州に上陸した台風28号は…」とか、
「犯人は血のついたサンダルを手に逃走し、パトカーが追跡しています…」とか、
「えー、そうですね、次の参院選にはオオモリトシゾウ候補が…」とか、
「はあ、すいません。父は昨夜脳梗塞で倒れまして…」とか、
「カツシカタマエさんという女性を探しているんですが」
「ああ、あの人はねぇ、おととい引っ越しました…」とか、
「♪ 女の~人生は~ アーアー~♪ 雪の女王~!!!♪…」
などというスポーツ中継からニュース、現場レポートから評論家のコメント、電話の応対からドラマのセリフ、果ては歌謡ショーまで、あらゆるジャンルのセリフがテレビをパッとつけたように、起き抜けとは思えないほど淀み無くスラスラと口をついて出てくるのである。
とくに目覚めがいいときは、しゃべりだしたら止まらない、だんだんボリュームが大きくなり、本人もどうすることもできないほどノリノリの立て板に水の独演会になってしまう。
前の晩しこたま酒を飲んで寝たならば、少々のことでは起きないのだが、運悪く小僧の声に目覚めてしまったらもう最悪だ。
朝の5時ごろから始まるブツブツが、声を震わせて熱唱する「妄想歌謡」までエスカレートした日にゃ、夫婦で飛び起きて声を合わせて「うるさいっ!!!」と怒鳴ってしまうのだ。
2年前、予約のお客様で忙しく、片付けに午前2時半頃までかかり、ネタもあらかた売切れてしまったがその日も予約が入っていたので、市場で大量に仕入れなければならなくなり、店で少し仮眠した後にそのまま仕入れに行き、家に帰ったのが朝6時ごろだった。
すでに小僧は起きていたので、これではもう一寝入りできないと、ロフトに上がって寝ようと考えた。
朦朧とした頭でロフトの梯子を掛け、半ばまで上ったところで真逆さまに落ちて意識を失い、気がついたときは病院のベッドだった。
(旧ブログ「筋金入りの男」を参照)
まあ、自業自得とはいえ、小僧には「お前がブツブツうるさいからだ…」と牽制したら、ついに一度も病院へ見舞いに来なかった。
でもしかし、痛々しく元気の無いオヤジの姿を小僧は見たくなかった、というのが本当のところだ。
その後、自宅療養し1ヶ月店を休んでいた時からしばらくは、さすがの小僧も朝のブツブツを自重していた。
たまに「悪魔のあっくん」やゲストが泊まった朝は、静かだ。
たっぷり酒を飲んだ悪魔オヤジ二人は爆睡しているので気づかないが、大音量のイビキの合唱を小僧はニヤニヤして見ているんだそうだ。
そしてあとで、あの日はどこで何を何時まで飲んだのかと詰問される。
そういうことを、小僧は全部記憶しているのだ。
お前は、レインマンかぁ~~~~~っ!!
お気楽コイズミくんがソウリになったころ、小僧は朝のブツブツで度々、「アベソウリ、消費税の問題について一言お願いします…」とか、「たった今アベソウリが政府専用機から下りてきました…」などという発言を繰り返していた。
(!(◎_◎;))
セイジにあまり詳しくないオヤジは、「あんなヤツ、ジイサンの代から人の税金でしか喰ったことの無い七光りじゃねぇか」とこころよく思っていなかったので、小僧の発言を「アベソウリなんていないよ」といなしていたのだが、とうとう右向け右のアベちゃんがソウリになってしまった。Σ(・□・;)
小僧の予言がまたひとつ当たってしまった。
ニュース好きで、新聞もよく読むので、小僧はけっこう物知りだ。
無心だから、さりげなく言ったことがあとで「ああ、なるほど」と思い当たることがよくある。
その調子で宝くじの予想もしてほしいのだが、どうもロト6などに協力的でない。
「予想はよそう」と逃げるのである。
「高島易断」では、オヤジの手相は「働けど金の貯まらない相」と出ている。
だから小僧様にお縋りするより無いのに、明日の昼飯代500円+αの方が気になって、ぜんぜんオヤジの頼みを聞いてくれないのだ。
宝くじさえ当たれば、お前の欲しい林檎娘など何十台でも手に入るのに…。
(青文字は現在のかき入れ)
嗚呼、痛い過去と今でも小僧のブツブツは舌好調。
ジイさんの七光りの総理は相変わらずムカつくし、宝くじは全然当たらない。
そして小僧の釣り銭稼ぎは相変わらずで、オヤジの飲んだくれもそのままで、ただ80㎏オーバーのおデブから脱したというだけで貧乏暇なしだ。
あと10年たったら、またこのブログを読み返してみよう。
生きてりゃ、ね・・・。
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