20代前半の頃原宿で、表参道辺りを歩いている女の子に声をかけてファッション雑誌のモデルになりませんかと勧誘する仕事だった。
その会社の募集広告では編集スタッフとなっていたのに、いざ行ってみたらモデルのスカウトをやらなきゃ編集もヘッタクレもないと言われ、仕方なく街角に立ったのだ。
まあ今も昔も原宿・表参道辺りには可愛い子がいっぱい歩いていて、個人的にお近づきになりたいという気持ちはやぶさかではなかったが、ナンパ師ではないからなかなか声をかけるのに抵抗があった。
それでも何人かの可愛い子を事務所に案内したが、その後どうしたか遥かな昔のことで覚えていないし、その仕事は3日間でやめた。
しかし、人にモデルにならないかと言ったことはあっても、逆にモデルになってくださいと言われたことはなかった・・・。
とりあえず一度退院させてくれと強く主張した理由のひとつは、消費税増税にともなう軽減税率の対策をしたかったからだ。
病院であまりにも暇だったので、いずれ直面する軽減税率について色々調べると、対応するレジやら機器を購入す際の助成金の申請が9月いっぱいだとあらためて思い当たり、手続きしなけりゃ勿体ないことに気がついた。
いろいろ調べて初期投資が安くランニングコストがかからず、キャッシュレス時代にも使えるシステムはAlr REJI+Air PAYかなと結論づけ、実機を触って説明を聞けるのが有楽町のビッグカメラだと知った。
体調が良ければ水曜日にかあちゃんと一緒に行こうと決めていたので、午前中に家を出て有楽町のビッグカメラに。
Apple製品売り場の向かいにAlr REJIのブースがあり、アプリをダウンロードしたiPad を操作してレシートの発行などができた。
ナルホドなるヘソと頷いたが、疑問点もいくつかあるので係のお姉さんに聞くと皆さん予約待ちだと言われ、でも予約の方が来るまでの間なら説明してくれるというのでお願いした。
事前に調べていたし実機で説明を受けたから理解が早く、とりあえずの見積もりとパンフレット一式をもらい再び今度は予約して来ることにした。
もう一度家でしっかり予習したうえでやってみるかと思いつつ、ついでだからスタンドアローンのレジも見ておくかとレジ売り場にまわった。
おおっ、しばらく見ないうちにレジもなかなか進化して、スマホとBluetoothでやり取りしてメニューの作成や売上管理ができる機器もあって真剣に見ていたら、「あの、すいません」と声をかけられた。
見れば首からデジ一眼を二台下げた温厚そうなサラリーマンで、
「よろしければ、写真のモデルになってくださいませんか?」
と言われた。
なにっ😳 このオヤジに素敵な切腹キズがあるのがどうしてわかったのか?
いやぁ、衆人環視の売り場で腹を丸出しにするのはちょっと照れるぜよよ😆
オヤジが不遜な妄想を抱いていることがかあちゃんに伝わったのか、睨めつけるようにみられたので変なことはくちばしらなかった。
案の定カメラマンはオヤジの腹キズなど撮影したいのではなく、レジ売り場の「軽減税率」のポスターをバックに熱心にレジを品定めしている夫婦の画が欲しかっただけなのだ。
「ああ、別にいいですよ・・・」
ちぇっ、今ならチンピラヤクザみたいな縫い目がしっかりあるのにサ😑
OKをもらった温厚そうなカメラマン、打って変わってキビキビと動いて脚立をセットするわ、そこに立ってください、ああもうちょっと右、奥さん少しレジを覗き込んで、旦那さんパンフレットをもうすこ下ろして、もうちょっと寄って・・・。
一、二枚撮りゃ終わりだと思ったらモータードライブで連写連写、角度を変え脚立に立ち右に左に、まるで水着モデルの撮影会のように撮りまくる。
「顔は出ないようにしますから」と言うのに、やましいことはないから丸出しでも👌と返したが、日本経済新聞社のカメラマンだというから,新聞かテレ東のニュースに出ちゃうかも。
それを見たどっかのプロヂューサーか監督が「いいねえ、あのクソオヤジ」と接触してくるかもしれない。
ん~ん、まだくたばるワケにはいかないか🤨
人生初のモデルにすっかり疲れて帰ってきて、じゃあ一杯‼となるのが普通なのに、ちっとも酒をビールを飲みたいとは思わない。
チリチリと傷が痛いから、なおさら飲んで楽になりたいと思うのが普通なのに、ぜんぜん飲みたい気分にならない。
これはオヤジにとって異常事態だ🤪
もはや履歴書に 「職業 お酒呑み 」 とは書けず、「職業 下戸」と書くしかないかも・・・。
ちなみに、面接を受けに行った会社にはAV制作会社の「九鬼」があったり、「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサー「西崎 義展」の会社があったが、いずれも働くまでには至らなかった。
ポンコツに歴史あり🤔
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