超音波洗浄<具体的検討事項について>
1) 洗浄物が樹脂の場合は超音波によるダメージが発生する
2) 洗浄物がガラスの場合は超音波によるパーティクルの表面集積がある
3) 洗浄物が金属の場合は表面処理に対応した超音波の影響がある
4) 超音波洗浄における洗浄槽内の音圧は、溶存空気濃度により大きく変化する
5) 溶存空気濃度は洗浄槽の形状(大気と接触する面積)・洗浄液の循環状態・液温・
大気圧 等により幅広い範囲に分布した状態になる
6) 超音波洗浄における洗浄槽内の音圧は、液温により大きく変化する
7) 洗浄液の温度を高くすることにより洗浄効果を上げる事ができる
(水の場合、最適値は50~60℃)
8) 大切なのは洗浄液の選定。
使用する洗浄液の「表面張力の状態」・「界面活性剤の濃度」・「膜と泡の状態」の
最適な使用条件が必要
(超音波エネルギーを高率よく伝達するために、
洗剤などの界面活性剤は間接水槽の利用等で使用される場合もある
一般的には2から3%の界面活性剤は音圧を強くする)
9) 各種条件が時系列に変化する中で安定した状態にする必要がある
(超音波の「屈折・反射・透過」は音響インピーダンスの変化により変わる)
10) 洗浄システムを検討するためには現状のデータ採取が必要である
11) 超音波による音圧は洗浄物の材質・レンズ効果により大きく変わる
12) 超音波による音圧は洗浄液の不均一(温度分布、流速分布)により大きく変わる
13) 超音波による音圧は洗浄液の
循環効率(Do濃度、界面活性剤分布)により大きく変わる
14) Do濃度の変化は自己回帰傾向(自己回帰構造の動的特性)がある
15) 水面の波立ちによりDo濃度が変化する
16) 水槽の底面にはDo濃度の低い循環しにくい水があつまる