うたのたまご

わたしの五行歌と、感じたことなど、きもちのままに。

あかつきの闇

2006-03-14 21:13:17 | 五行歌
こころは
無限の軌道を
えがいて
思いの
核をつくる

あかつきの闇は
深く
青く
さらなる夜へ
飛び立とうとしている

平静が訪れ
感謝の
言葉を添えて
贈る
病棟からの手紙

吹雪
わたしの
心模様のように
ぶつかりあう
氷の結晶たち

号泣する
わたしを
母はふところに抱いた
精神病院へ向かう
車中にて

何よりの
特効薬だ
病室の窓から
見あげる
青い空は

きらめく
水面を見れば
その奥の
生き物は
観えない

あふれる
わたしの涙を
きみの
瞳が
拭ってくれた

芯が
しっかりしている
人は
怒りさえ
うつくしい

死なないように
後ろから
首をしめる
きみの
やさしさ

我が身を思えば
全ての人が
やさしく美しい
父母は
なおのこと

かがんでみても
まだ
きみの目線に
とどかない
白つめ草よ

自ら
掘って
沈んでゆく
欲望の
底なし沼



 自分で自分のことを思いつめてしまって、1月13日から3月14日まで入院していた。思いつめるとドーパミンという脳の伝達物質が多くですぎてしまって、病気になってしまうそうだ。

 入院中、上の13首の歌を五行歌の先輩に送ったら、『あかつきの闇』というタイトルで手作りの歌集をつくってくださった。わたしが自分の歌が暗いことを気にしていたら、その方は心の通過点として暗い歌があるのは気にしなくていいとも手紙に書いてくれた。

 この歌集には入院中とても励まされた。入院したから見えてきたこともあったと思う。感謝の気持ちをこめて、ここに記しておきたい。
 “どうもありがとうございました。