うたのたまご

わたしの五行歌と、感じたことなど、きもちのままに。

目はいつも遠くへ、思いはいつも高みへ

2008-09-24 17:04:39 | 五行歌
◆沙久良湖さんにとって、五行歌ってなんですか?
 五行歌を書くコツなんてありますか?

 ひさこちゃん
 むずかしい質問をありがとう(^_^;)

 ほんとに難題だねぇ。
 答えが分かれば苦労はしない、ほんとだよ。

 特に「言葉を磨き上げる」なんて、
 いつも私がウジウジと考えていることとすっかり同じ悩みなので、
 ひさこちゃんでもそうなのかと、ちょっと安心しました。
  あら、ごめんね。

 ジグソーパズルのようにぴたっと来る言葉が沸いてこなくて、
 どうしても成立しないで捨ててしまう作品もありますよ。
 そういう歌って、どこかでふらふらと浮遊してて、
 いつまでも成仏できないでいるのかもしれないですね。

 そのときの思いも消してしまいそうで勿体無いのですが
 どうしようもなくて。

 たとえば、この返事も思っていることと違う文章に
 なりかかってしまいそうなところがあります。


 私の場合は、多分読書不足がその理由のひとつだと思います。

 詩歌に限らず、興味を持った本を読んでいれば、
 作者から受けた何かが蓄積していて、年月が経って、
 ある日突然、その影響が現れる、ということを新聞で読んだ時、
 うなずけるものがありました。
 なんと言う方だったか忘れましたが文学者だったと思います。

 でも、ひさこちゃんは充分読書していてそういう心配はないように思いますが。

◆いえいえ、私も読書不足で後悔しています。
 いまから読んでいますが、なかなか読めません。


 4月にフラクタルに出たとき(恥ずかしいけどでてしまったのよ)
 同じことを聞かれたのですが、私にとって五行歌とは「生き直し」
 と書いたような記憶があります(違ったらごめん)。

 私は幼い頃から周りに流されてばかりで、結婚も子育ても、
 自分のことを真ん中に置いて生きたことがありません。
 いつもどこか不安を持ってて、今のように友達もいなかったし、
 つまらない女性だったと思います。

 歌を知ってから、少しずつ自分の中に心棒のようなものができた
 ような気がするので、これからはちょっとだけでも自分中心に
 生きてみたいと思いました。

 でも、昔の自分を否定するのは自分がかわいそうでいやだったのです。
 悲しいことばかり続いても、たとえ若気の至りで判断が間違っていても、
 そのときは、ない頭で一生懸命考えて毎日を生きてきたわけですから、
 過去も大切にしたかった。

 コツはねえ…。
 あるのかな?
  ないんじゃないのかな?
 あったら教えて、ひさこちゃんハハハ(*^_^*)

 答えになるかどうか分からないけど、
 私としては日ごろこんなことを考えています。

 目はいつも遠くへ、思いはいつも高みへ、
 足もとを見るのも大切だけど、1分先の未来にだって希望は持てる。


 おやおや?書いているうちに何かが沸いてきました。
 なんか歌が出来そうです。
 ひさこちゃんのお陰だわ。

◆とても励まされました。クヨクヨすることが多いのですが、
 何事も希望を捨てずにがんばりたいです。
 どうもありがとうございました。

西武線沿線歌会

2008-09-18 21:17:15 | 五行歌
60人くらいの大きな歌会に出席しました。
採点係だったので、ドタバタしていて、あまりごあいさつできず、
ちょっと残念でしたが、楽しいひとときでした。
最近、わたしの歌は伝わりづらいみたいで、今回も低点でした(笑)
小鼻が張っているとお金持ちになれるっていいませんでしたっけ?

ずんぐりむっくりな
小鼻の形が
父とそっくり
鏡の前で思案する
“でも、お金はたまらんなぁ”

言葉探しをすることが好き

2008-09-15 17:56:56 | 五行歌
樹郷子さんからも素晴らしい答えをいただきました。


私もなかなか納得できる歌が生まれません。
歌集上梓以後の虚脱かとも思いましたが、自分ではそんなに発行前と発行後と
変化はないのです。
つまり歌集だって生まれるまでには、つまらない歌いっぱいつくって、やっと
いくつか歌集に選んだわけで、それだって自信などあるわけはないのです。
つまりいつも苦しんでる、ということですね。
たまに「出来たぞ!」なんて歌会に出すと評価はさっぱりだったりしますから。

> 自分としては、自分の歌は、思いを言葉にするときに、
> 詩の言葉に磨き上げることが足りないように思います。
> もっと思いをひろげたいです。

こんな風に思えること自体詩人です。吉野さんの歌からはそういう努力がうかがえます。

私も努力していることと言えば、今自分がいいたいことを一番的確にいい表せる言葉はなにか、
という言葉を探す努力はしているつもりですが、それはだれしもやっていることでしょう。
つまり吉野さんも私も同じようにそのことで悩んでいるということでしょうね。
でもやはりそれが好きかどうかではないかしら。

私はそういう言葉探しをすることが好きです。
そして日本語の素晴らしさ多さに驚き、反面こういう気持ちを表す日本語はない!
などと不遜なことを思ったりもして。
なんの参考にもならないことですが、そんな日々です。
あの齊藤茂吉が歌をつくる時、畳をかきむしって呻吟してたそうです。
それを見て息子達は歌詠みにはならなかったそうです。
私は歌を詠むということはそうういうことかもしれない、と、
それでもなぜかやめられない、と思ってきました。

私最近気がついたのですけど、こういう悩みは死にたくなくなる悩みです。
佐々木さんの歌集など読むと、生きて毎年四季の移り変わりを見たい、
そして自然がますます美しくなるのです。吉野さんには程遠いことですが、
私も、生きていたい、という強い想いになったのはごく最近です。
歌集上梓はその思いを後押ししてくれました。
吉野さんは編集の仕事が好きならがんばってね。いい仕事ですから。

樹郷子さん、ありがとうございました。
言葉探しをするのが大好きと仰る樹郷子さんがうらやましくなりました。

浮かんできた言葉を大切に

2008-09-14 14:13:33 | 五行歌
このところ、なかなか納得できる歌ができません。
自分としては、自分の思いを見つめきれていないように思います。
もっと思いをひろげて、詩の言葉に磨き上げたいです。

さて、今回はそんな問いを屋代陽子さんにぶつけてみました。
ご本人の許可を得ましたので、ブログに載せたいと思います。

質問:屋代さんにとって、五行歌ってなんですか?
   五行歌を書くコツなんてありますか?

答え:私の五行歌の作り方はそんなにきちんとしていないので、
コツはとくにありませんが、参考になるなら私流の作り方を
ちょっとだけ書きます。

 言葉を磨き上げたりしていないんです。そういうイメージで見ら
れることが多いけれど・・・。浮かんできた言葉は自分にとって意
味があるものだと思うから大切にしています。
 最近見た美しいものは?印象に残ったものは?感動したことは?
って思い出していくのです。映像で思い出すより、人間ってどうし
ても言葉で思い出すから、それをそのまま歌にしている感じです。
もちろん、気になった一つの言葉が浮かんで、そこから歌が出来る
こともあるし、音楽をきいてリラックスしている時にふと歌が浮か
ぶこともあります。無理してひねり出す、ってことはあまりありま
せんが、そんな時でも白い紙に向かうと不思議と浮かんできます。
人は絶えずものを感じたり考えていて、それを意識するかどうかな
のだと思います。修正はほとんどしません。一息のため息や呟きを
切り刻んでしまうことになるので。それで歌は良くなったとしても、
心はありのままを認めてもらえなくてしんどいでしょうから。

飯能歌会

2008-09-13 18:55:07 | 五行歌
どうせなら
大きく凹めばいいさ
きっと時が
わたしの器を
光がとけあう景色にかえる


いま凹んでいることがあって、歌をつくりたかったのだけれど、
伊東柚月さんの歌がどうしても思い浮かんでしまうので、なんとか
違う歌にできるように考えてみました。

でも推敲途中の歌という感じです。
景色が器の模様だと伝わらなかった方もいました。
もう少し考えてみたいです。