部屋の整理のため、学生時代に集めた卒論用の資料を久し振りに開いてみた。林家舞楽という山形県に伝わる伝統芸能のことを調査したのだけれど、わたしの能力では卒論にまとめることができず、たんなるレポートで終わってしまったという苦い思い出のある資料たちだ。
わたしが説明するよりネットで調べた方が林家舞楽についてよくわかると思う。(“林家舞楽”にリンク有り)
これを書いていて、この林家舞楽を伝承している谷地八幡神社へお話を伺いにいったとき、やさしく説明してくださった神主さんの顔を思いだした。神主さんのお話では、たまたま代々女の子しか生まれず、お婿さんをもらって伝統を受け継いでいるということだった。
あともう一つ、林家舞楽の調査旅行で知り合った男の子が、後日、舞いをビデオに収めて贈ってくれたことを思い出した。そのビデオはどこにいっただろう。
自分の大切で大好きな思い出だけれど、十年近くたち生活との関わりも薄くなって風化していることが少し寂しい。
懐かしさと力不足の悔しさをつくづく感じながら、昔のわたしから卒業するために、特に思い入れのあるものだけを遺して捨てることにした。また勉強したくなれば集めることができるだろう。