うたのたまご

わたしの五行歌と、感じたことなど、きもちのままに。

自分宛ての手紙

2006-03-16 21:15:41 | きもちのままに
 入院中に自分宛ての手紙を書いてみた。少しでもこころの変化があるかもしれないと思ったからだ。

 退院した今、手紙を読み返してみて、やっぱりたいして成長してはいないと思ったけれど、自分のこころのことを、前よりは良く見るようになった気がする。

 主治医の先生に「こころってしーんとしているものなのでしょうか。」と質問したとき、「混沌としていると思いますよ。」と答えていただいて、なぜかほっとした。

 きらめく
 水面を見れば
 その奥の
 生き物は
 観えない

 こころのすみずみまで見るのは不可能だと思うが、どんどん掘り下げたり、あるいは昇りつめたりして、自分のこころを歌に昇華することによって開拓してみたい。

 そして、誰にも迷惑をかけないように、いろいろなことを考えられるようになりたい。急には無理だけど、少しづつでも。

アムラー(編むラー)

2006-03-15 09:30:07 | きもちのままに

 先日ニュースで“ニット・カフェ”が誕生するなど編物がブームになっていると知った。男の人もお酒をのみながら仲間と一緒に編物を楽しんでいるそうだ。そして、そういう人たちのことを“アムラー”という。

 わたしも偶然だけれど、編物にチャレンジしている。入院中も作業療法の一つとして棒針やかぎ針で編物の練習をしていた。今は家にあった中途半端に残ってしまった毛糸をかき集めて、マフラーを編んでいる。下から、しろ・えんじ・ぴんく・ちゃいろ・みずいろ、と編みすすめている。(ケータイのカメラでぱちり。)

 ちなみにニュースでコメントしていたアムラーのお兄さん(29歳)の話では、せっかちな人の方が編物の上達が早いという。わたしみたいにのんきな者は、きっとなかなか上達しないだろうなぁ。ちゃんとできるかなぁ。ま、ぼちぼちやっていこ。

あかつきの闇

2006-03-14 21:13:17 | 五行歌
こころは
無限の軌道を
えがいて
思いの
核をつくる

あかつきの闇は
深く
青く
さらなる夜へ
飛び立とうとしている

平静が訪れ
感謝の
言葉を添えて
贈る
病棟からの手紙

吹雪
わたしの
心模様のように
ぶつかりあう
氷の結晶たち

号泣する
わたしを
母はふところに抱いた
精神病院へ向かう
車中にて

何よりの
特効薬だ
病室の窓から
見あげる
青い空は

きらめく
水面を見れば
その奥の
生き物は
観えない

あふれる
わたしの涙を
きみの
瞳が
拭ってくれた

芯が
しっかりしている
人は
怒りさえ
うつくしい

死なないように
後ろから
首をしめる
きみの
やさしさ

我が身を思えば
全ての人が
やさしく美しい
父母は
なおのこと

かがんでみても
まだ
きみの目線に
とどかない
白つめ草よ

自ら
掘って
沈んでゆく
欲望の
底なし沼



 自分で自分のことを思いつめてしまって、1月13日から3月14日まで入院していた。思いつめるとドーパミンという脳の伝達物質が多くですぎてしまって、病気になってしまうそうだ。

 入院中、上の13首の歌を五行歌の先輩に送ったら、『あかつきの闇』というタイトルで手作りの歌集をつくってくださった。わたしが自分の歌が暗いことを気にしていたら、その方は心の通過点として暗い歌があるのは気にしなくていいとも手紙に書いてくれた。

 この歌集には入院中とても励まされた。入院したから見えてきたこともあったと思う。感謝の気持ちをこめて、ここに記しておきたい。
 “どうもありがとうございました。