先日、十数年ぶりに日本三景の一つである松島を訪れた。そこに言わずと知れた古刹「瑞巌寺」がある。久しぶりにお参りした。昔、同じ場所で買い求めた「達磨こけし」があり、いまでも家に飾ってあるので、同じ物があるだろうなと、なにげなく売店を覗いて見ると、そこには、全くデザインの違う達磨こけしが売っていた。店員さんに、昔の達磨こけしは、もう作ってないのですか?と尋ねると、「あの達磨さんを描ける人が、もう居ないのです」との答えが返ってきた。家に戻ってきてしみじみと、昔買った頭でっかちの達磨こけしを眺めながら、このこけしを描ける人はもういないのだ。と思うと、残念な気持とこのこけしを一生大切にしようという気持が湧いてきた。
おしまい
おしまい
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