図書館で本を30冊借りている。
いつも利用している図書館が耐震工事のため休館するので12月まで借りっぱなしになるのだ。最終日に行ったのでほとんど本が残っておらず、とりあえずあるものを借りてきた。普段だったら絶対借りない本とか、すでに読んで好きな本を借りてきた。
その中に、梨木果歩の家守稀譚が有った。
改めて読んだが面白い。
京都、滋賀、疎水とか、いろいろ馴染みのある場所での話なので、そのせいもあるのだろうが、今回気づいたのはあの話はほんの百年前ということで、この家が建ったころの話だから、妙に身近に感じるのかなとも思えた。
荒れ果てた庭。
好きではないけれど、しばらく留守にしていて帰ると、手入れのされていない庭も案外良いものだと思う。
紅白の水引 秋明菊、野菊、紫式部などが競い合って咲いている。
居なくなったゴローのように、家の槓もある日ひょっこり帰ってくるような気さえする。さっきまでいた犬が出口の無い庭から、ほんの15分ほど目を離したすきに消えてしまったのだから、いつまでも心に引っかかっているのだ。
槓は11月11日に我が家にやって来た。茗荷さんから譲り受けたので「ハーブ」という名前にしようかと思ったが、もらった日にちなんで「槓」と名付けた。今でも我が家では居ることになっているらしい。娘のところへはよく訪ねてくるようだ。
先日、京都の家で夜中に犬の声がする。槓だろうかりぃだろうか聞き慣れた声だ。あたりを見回すと、隣に寝ている娘が犬の声で可愛らしく吠えている。
眠れなくなってしまった。起こすべきかどうしよう・・・
気が付いたら朝、しかも遅い朝。すっかり寝過ごしてしまった。
すぐに娘には尋ねることも躊躇われて、後で何気ないふりをして聞いてみたら、昨夜は犬の夢を見ていたという。しかも、犬に乗り移られたような感じだったと!!!
大笑いしてしまったが、気にはなる。